ケビンの一言いわせてくれなかった! #45|山ノ内町会議員の思わぬ結果
※本記事は2025年9月に執筆し、新聞側の判断により掲載されなかったコラムを、内容を変えずそのまま掲載したものです。

日本語と英語の違いをとても興味深く感じています。最近、私が考えているのは「藪蛇」ということわざです。英語では「眠っている犬はそのままにしておけ」。共通しているのは「自分の行動が思わぬ結果を招く」という点です。
山ノ内町議会の6月定例会で、山本光俊議員が町長に対して、湯本晴彦議員が経営するホテルへの町からの支払いについて質問しました。町は、フランスの姉妹都市からの来訪者を迎えるためのパーティーや宿泊でそのホテルに支払いを行ったとのことです。
この質問には違和感がありました。取り上げられたのはこの一件だけで、大きな問題とも思えなかったからです。別の議員への支払いの噂も耳にしていましたが、その点は問われませんでした。
そこで私は、現職町議が関与する事業者への支払いについて報告を請求しました。町からは記録が残る過去5年間分の回答が届きました。
回答によると、該当議員は二名のみ。まず湯本氏に492,780円が支払われていました。
一方、小林克彦議員には過去5年間で複数回、計約400万円の支払いがありました。同じ会派の山本氏が触れなかったのも理解できます。
現行法では、議員の取引は年300万円以内なら認められます。この規定は2023年に改正され、それ以前は金額に関わらず禁止でした。したがって湯本氏の支払いは法の範囲内で、町の事情を考えると大きな問題ではないでしょう。
しかし、小林氏には二つの懸念があります。第一に、改正前の禁止期間に該当する取引が含まれて、これは法的問題となる可能性、資格に関わる重大事案となり得ます。
第二に、小林氏は今年5月まで監査委員を務め、その間に自らの事業への発注がありました。利益相反と受け取られ、町民の信頼を損ねかねません。
小林氏は町内唯一の土地家屋調査士とされていますが、近隣には代替業者もあり、町内に限定する必要はありません。
この件の執行責任は町議会にあります。過去には男性議員の問題が見過ごされ、女性議員に厳しい処分が下された例もありました。今回も見過ごされるのでしょうか。それとも透明性と公正さをもって対応するのでしょうか。町民として、私たちは後者を強く求める必要があります。
【参考資料】
1、山ノ内町より「2025 年8月 31 日付け照会事項への回答について」
(現職議員が関与する事業者への支払い実績(複数分)を含みます)
2、地方自治法第92条の2に関する解説資料
・「ココがポイント!自治体議員のコンプライアンス」追補(第一法規株式会社)
https://www.daiichihoki.co.jp/store/upload/pdf/065656_hosei.pdf
本稿における地方自治法第92条の2の解釈については、以下の解説資料を参照しています。
同資料では、「請負」は民法上の請負に限らず、役務提供等の取引を広く含むと整理されています。

