半夏生と苔の梅雨の庭
少し梅雨の中休みで晴れ模様が続いた後、再び梅雨らしい梅雨と申しましょうか、雨の続く日々が始まりましたね。そんな始まりの中、少し郷里の京都へ帰っていました。
到着した日はまだ中休みが続いた青天日。荷物を預けて取りあえずは行きつけの禅寺の一つに。



庭を眺めつつ静かに心を整えておりました。
小一時間ほど座して静まった後、帰郷の目的の一つ、伽羅のお香を買い求めるためにぶらぶらと散策しながら北上。その途中でこれまた行きつけの禅寺に立ち寄りました。禅寺のはしご。

最近では写真展なども開催されることも多い、進取の気風をお持ちの禅寺ですが、お庭の手入れが行き届いてそれだけで気持ちが良い禅寺でもあります。

ちょうどこの時期はお庭の半夏生が見頃を迎えています。

平日ではあったのですが、そこそこの人出があり、残念ながら静かにお庭を眺める方々ばかりとは言えず。。加えて私の鍛錬不足で賑やかな中でも心を鎮めて明鏡止水とすることはできないものですから、ノイズキャンセリングを効かせつつ、故藤舎名生さんの笛の音を流してお庭を眺めておりました。


夏に季節が写ろうとする頃のその風情も好きな半夏生は、以前もnoteで少し書いたことがあります。
その際にも書きましたが、暦の半夏生とは微妙に時期がずれて見頃を迎える半夏生。視覚的に目を楽しませてくれる植物の姿の方が、私にとっては季節の移ろいを楽しむ目印のようになっています。
何度かnoteに書いている通り山や森を歩くのが好きな私。大自然の美しさをこよなく愛していますが、こうして匠によって考え抜かれた人の手による造形美にもまた強く心惹かれます。
一夜明けて翌日は梅雨らしい、いや、梅雨のしとしとよりは少し強めの雨。懐かしさすら感じる高い湿度の内陸盆地の空気が沈んでいました。それでゆったりと今日も座敷で雨に濡れた緑を愛でようと、こちらも行きつけのお寺を訪れました。

幸い、こちらでは人も少なく、訪れた人々も日本人も欧米の方々も静かにお庭を愛でておられ、時折近くを通る車の音も気にならぬ程に心を静やかにすることができました。空にはなれずとも無には近づけたような。。(錯覚?)。
雨が降るとやはり苔が生き生きとします。


苔が美しくなってきたので、苔を愛でる山旅でもしてみようか。
そんなことも思い浮かべた穏やかな郷里での時間でした。

