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伊予原新さんの着想

第172回直木三十五賞を受賞なさった伊予原新さんの講演会を聴講する機会がありました

伊予原さんは地球惑星科学の研究者として大学教員をしていた時に
ミステリー小説を書いて
小説家になった方です

「宙わたる教室」
がNHKでドラマ化されたので、
それをご存じの方も多いかと思います

お話によると、
数十億年前の地球の磁場という難しい研究に行き詰まっていた時期に
逃避するように推理小説を読みまくっていたそうです。
ある時、大学からの帰り道にトリックを思いつき、
書けるかも!? 
と夜な夜な小説を書いて、
書きあげたものを
江戸川乱歩賞に応募したら
受賞はできなかったものの、
最終候補まで残りました
編集者からもっと書いてみて、
と言われて
もう1作書いたら、
第30回横溝正史ミステリー大賞を受賞なさった
とのこと。
それがデビュー作の「お台場アイランドベイビー」ですね。

受賞後は順調に小説を依頼されるようになりました。

大学の仕事をつづけながら書いたら?
という周囲の声を振り払って
退職して専業小説家に。
依頼された小説は〆切が厳しくて、
大学教員の仕事をしながら、
まして研究をしながら、は無理だった、
とおっしゃっていました。

当時の上司(教授ですかね?)とも
良い関係を保って、
研究者仲間とも切れることなく
その研究人脈が小説に活用されたとのこと。

そこから、
科学的な知識をベースにしたり、
論文に着想を得たりした
素敵で面白い小説をたくさん書いていらっしゃいます


さらっと話していらしたけれど、
ミステリー小説を読みまくったからって
トリックを思いつくもの???
トリックを思いついたからって
小説を書けそうって思う??
初めて書いた小説が賞レースの最終候補になるって普通???
もう1作書いてみたら賞をとってデビューってすごいことなんじゃないの??


いくつかのポイントで
他の人にはない才能を発揮していらっしゃる。

それを何でもないように
やれるところが
その道にむいていたということなんだろうな
と思いました


小説の着想と
いろいろな方々を通じた取材のこと
などをお話してくださいましたが
小説同様、本当に引き込まれるようなお話が満載でした

ご著書を持って行ってサインをいただけばよかった…
と後悔中ですが
それはさておき、
女性科学者 猿橋勝子さんの評伝小説『翠雨の人』
をはじめとして未読の作品がまだあるので
拝読する楽しみが増えた感じです。


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