【最終章】御免早漏 〜ある男の性行動コンプレックス克服記〜 6
第五章 ミコスリ半と呼ばれた男
十四年の歳月
これが私の半生に渡る性行動のコンプレックスである。まだ私たちは夫婦であり続けている。結婚して十二年、付き合い始めて十四年が経とうとしている。
子供はスクスクと成長しているが、私の愚息の一天君といえば、妻から「ミコスリ半」という異名をつけられてもどこ吹く風なご様子。早いくせに性欲だけは人一倍あってしまうだらしのなさ。
夫婦の回数も年に数回となってしまった。それは私が早いからなのか、妻の性欲事情なのかはわからない。
妻の言葉
ただ秘孔の時にいわれたことを思い出した。
「あなたの早いのは今始まったことではない。そんなことは気持ち悪いからやめて。私はイクとかイカないとかを求めていない」
といわれたことだ。
本音かどうかは不明だ。私を気遣ってのことかもしれない。付き合い初めの頃は第二試合にも応じてくれて、そこで私も本来の力を発揮できお互いの満足を実感できたことも知っているし、妻はバックで突かれるのが好みだということも知っている。私は苦手なのだ。というかバックにはすこぶる弱い。確実に発射することが可能だ。
真相はわからないが、浮気しているようなそぶりもないし、詮索もしない。子供のことをお互いに一番に考えてあげることができる良いパートナーだと思っている。
辿り着いた答え
そして、女をイカせられない男はダメだと思っていたのは私だけかもしれない。
女の人にも色々なタイプの人がいるだろう。何の優先順位が高いのかということだ。その人はセックスに関して譲れないものがあるのかも知れないし、タンパクな持ち主かもしれない。しかしそれは男性も同じことなのだ。
エゴをぶつけ合うのではなく、お互いを尊重していくのが、今は理想的なんだと思っている。
私は20代から30代の長い年月をかけて、早漏というコンプレックスと戦ってきた。トノス、鬼持続サプリ、PC筋トレーニング、圧迫法、秘孔押し。様々な方法を試してきたが、劇的な改善は得られなかった。
しかし、その過程で私は多くのことを学んだ。
一つ目は、「完璧な解決策など存在しない」ということ。早漏は体質であり、性格であり、精神状態でもある。一つの方法だけで全てが解決するほど単純ではない。
二つ目は、「相手によって求めているものが違う」ということ。ある女性は時間の長さを求め、ある女性は硬さを求め、ある女性は雰囲気を求める。万人に通用する「正解」など存在しない。
三つ目は、「コミュニケーションが最も重要」ということ。一人で悩んで一人で解決しようとするのではなく、パートナーと話し合い、お互いの価値観を共有することが、最も効果的な改善策だった。
そして四つ目は、「自分を受け入れること」。私は早い。それは事実だ。しかし、それが全てを決めるわけではない。優しさ、誠実さ、ユーモア、思いやり。人間の魅力は性行動の長さだけでは測れない。
エピローグ:これが私の「成功道」
結局のところ、私の一天君は今でも「ミコスリ半」である。劇的な改善は得られなかった。しかし、私は今、それでいいと思っている。
妻は私を受け入れてくれている。子供は元気に成長している。家族は笑顔で過ごしている。これ以上何を求めるというのか。
「正効堂」という薬局の名前を見た時、私は「性行動」を連想した。しかし、今なら違う意味に聞こえる。
「正しく効く道」
私にとっての正しい道は、コンプレックスを完全に克服することではなく、それと共に生きることだった。受け入れることだった。そして、それを理解してくれるパートナーと共に人生を歩むことだった。
これが私の「成功道」なのだから。
【最終コラム:今、同じ悩みを持つあなたへ】
もしあなたが私と同じように早漏に悩んでいるなら、この本を読んでくれてありがとう。
私の経験が少しでもあなたの役に立てば嬉しい。ただし、私の失敗を繰り返す必要はない。
アドバイス1:一人で抱え込まない
恥ずかしいかもしれないが、パートナーと話してみてください。意外と「そんなこと気にしてたの?」と言われるかもしれません。
アドバイス2:完璧を求めない
AVや小説の世界と現実は違います。30分も1時間も続ける必要はありません。お互いが満足すればそれでいいのです。
アドバイス3:健康第一
PC筋トレーニングや精力剤は、早漏改善には効果が薄いかもしれませんが、健康維持には役立ちます。それも価値です。
アドバイス4:色々試してみる
私が試した方法が全てではありません。医療機関での相談、カウンセリング、別の方法。あなたに合った方法が見つかるかもしれません。
アドバイス5:自分を責めない
早漏は恥ずべきことではありません。体質です。性格です。それであなたの価値が下がるわけではありません。
そして最後に、もし全ての方法を試しても改善しなかったとしても、それでいいのです。大切なのは、あなたがあなたらしく、パートナーと幸せに生きることです。
私は「ミコスリ半」と呼ばれても、幸せな家庭を築いています。あなたにもきっと、あなたなりの幸せが見つかります。
この本が、あなたの心を少しでも軽くすることができたなら、それが私の最大の喜びです。
一緒に頑張りましょう。完璧でなくてもいい。ありのままのあなたで。
【著者より】
長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。この本を書くことは、私にとっても一つの区切りでした。恥ずかしい思い出も、情けない経験も、全て包み隠さず書きました。
もしこの本が、同じ悩みを持つ誰かの心を軽くすることができたなら、私の「ミコスリ半」人生にも意味があったということになります。
人生は長い。焦らず、ゆっくりと、自分のペースで歩んでいきましょう。
摩周 一天
