Erste Group 2025年度 通期決算カンファレンスコール 要約メモ
📈 2025年度 財務パフォーマンス要約
2025年は、コア収益の力強い伸びと資産の質の高さに支えられ、過去最高益を達成した「記録的な1年」となりました。


主な成長要因
貸出の拡大: 顧客貸出金は140億ユーロ(6.4%)増加。中東欧(CEE)のリテール住宅需要とチェコの住宅ローンが牽引しました。
預金の強固さ: 顧客預金は110億ユーロ(4.7%)増加。より低コストな普通預金へのシフトが利ざやを改善させました。
デジタル化の進展: プラットフォーム「George」の利用者は1140万人に達し、リテール部門のデジタル販売比率は67%まで上昇しました。
🇵🇱 戦略的転換点:ポーランド市場への本格参入
今回の決算の目玉は、Erste Bank Polska(旧SBank Polska)の株式49%取得による連結子会社化です。2026年第1四半期から完全に連結されます。
資本への影響: 買収によりCET1比率は460 bps低下しますが、期末時点で19.3%という極めて高い水準を確保しているため、規制値を大きく上回る健全性を維持します。
統合コスト: 残りの統合費用は約1.8億ユーロと見積もられており、リブランディング費用などが含まれます。
無形資産の償却: 21億ユーロ規模の顧客基盤等の無形資産に対し、今後10年間にわたり年間2.1億ユーロの非現金費用が発生します。
🔮 2026年度の見通しとガイダンス
経営陣は、オーストリア経済の回復とポーランドの4%のGDP成長を背景に、強い自信を示しています。
純利益目標: 調整後ベースで40億ユーロ超を目指します。
EPS予測: 2026年は11.92ユーロ(2025年比で20%以上の成長)を予測。
効率性: ポーランド事業の連結により、グループ全体の経費率(CIR)は約45%まで改善する見込みです。
純金利収入目標: ポーランド事業の貢献により、110億ユーロ以上をターゲットとしています。
リスクコスト: オーストリアのリテール・中小企業部門にリスクが集中していますが、3.5億ユーロの引当金バッファを保持しており、資産の質は安定しています。
冒頭:投資家情報担当責任者 トーマス・ソムラウアー
皆様、2025年度通期決算電話会議へようこそ。本日はCEOのペーター・ボーセク、CFOのシュテファン・デルフレ、CROのアレクサンドラ・ハベラー=ドラベクが、2025年(特に第4四半期)の主要な業績と達成事項について説明します。将来の見通しに関する免責事項をご留意いただいた上で、ペーターに代わります。
CEO プレゼンテーション:ペーター・ボーセク
2025年はErste Groupにとって極めて成功した年でした。1年前、市場は利下げや不透明なマクロ見通しから、当行の業績に懐疑的でした。しかし、私たちは余剰資本を「ポーランドでの成長」という形で解決しました。ポーランドのSBank Polska(Erste Bank Polska)の株式49%取得は順調に進んでおり、2026年第1四半期から連結開始予定です。
2025年のハイライト:
記録的収益: 純金利収入(NII)と純手数料収入が牽引し、過去最高を更新。
純利益: 報告ベースで35億ユーロ(一時的要因を除いた基礎利益は約33億ユーロ)。
資本効率: 自己資本比率(CET1)は19.3%に達し、ポーランド連結に向けた完璧なポジションにあります。
2026年の野心: 自己資本利益率(ROATE)約19%、一株当たり利益(EPS)を20%以上成長させることを目指します。
セグメント別概況:
リテール: ローン残高は8.1%増。デジタルプラットフォーム「George」の利用者は1,140万人に達しました。
コーポレート: 大企業向けは一服したものの、SME(中小企業)や不動産ビジネスが堅調。運用資産残高は1,040億ユーロを突破しました。
CFO 財務詳細:シュテファン・デルフレ
預金と貸出: 貸出成長率は6.4%(前年4.9%)に加速しました。特にチェコ共和国が二桁成長と傑出しています。オーストリアでも年末にかけて持ち直しの兆しが見えます。預金コストの低下も利益に貢献しました。
2026年の見通し:
純金利収入(NII): ポーランド連結を含め、110億ユーロ以上を目標とします。
手数料収入: 40億ユーロ規模を目指します。ポーランドのFX(外国為替)手数料の会計処理(手数料かトレーディング損益か)については現在精査中です。
営業費用: 統合費用(約1.8億ユーロ)や無形資産の償却(年間約2.1億ユーロ)を含め、グループ全体で約70億ユーロを見込んでいます。
Q&A セッション(要約)
リカルド・ロヴェレ(メディオバンカ証券): 問: 2025年末の勢いとポーランド分を単純合算すれば、NIIの目標(110億ユーロ以上)は保守的ではないか?また、余剰資本の優先順位は配当か、それともさらなる買収か?
デルフレCFO: 単純合算だけでなく、買収資金の利息消失や会計上の調整(約3億ユーロのマイナス影響)を考慮する必要があります。110億ユーロ超という数字には上振れ余地もありますが、連結初年度のため慎重に設定しています。
ボーセクCEO: 資本の使い道については、ポーランドでの追加出資や他のM&A機会を精査していますが、株主の皆様にとって最も効率的な方法を数ヶ月かけて評価します。
マテ・ネメス(UBS証券): 問: 調整後純利益の計算(40億ユーロ超)に含まれる項目は?また、リテールの住宅ローン成長の持続性は?
デルフレCFO: 統合費用、無形資産償却、予想信用損失(ECL)の影響など、計約3.5億ユーロを調整項目として考えています。
ボーセクCEO: チェコ、スロバキア、オーストリアの需要は依然として強いです。特にクロアチアはまだ成長の余地があると考えており、注力しています。
ヨヴァン・シキミッチ(ODDO BHF): 問: ポーランドの戦略や、ハンガリー・ルーマニアの利下げの影響は?
ボーセクCEO: ポーランドの戦略は当行の既存モデルと非常に親和性が高いです。
デルフレCFO: ハンガリーやルーマニアでの急激な利下げサイクルは想定していませんが、激しい価格競争には注視しています。
ロベルト・ブゾザ(PKO BP証券): 問: 2026年の経費増加率3%目標に賃金インフレは含まれるか?
デルフレCFO: はい。インフレの沈静化と、過去2年間に行った効率化投資の成果により、賃金上昇を吸収できる見込みです。
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