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レヴリフレンズ『風の丘』95話|ゆめかりのようせい

小鳥
「"ゆめかりのようせい"」

「はじまりはじまり〜」

ゆめかりのようせい

小鳥
「むかしむかし,
動物や植物たちの
夢を狩り,
奪う妖精がいた」

「その妖精は,
"夢かりの妖精"
と呼ばれていたそうな」

ゆめを うばわれ ぜつぼう

「夢を奪われた動物たちは,
夢を諦める者も多かった」

サル
「何て野郎だ!」

「俺がとっ捕まえて
退治してやる!」

パンダ
「まぁまぁ,落ち着いて」

「"昔話"だからさ」

サル
「すまねぇ,
つい興奮しちまって」

「続けてくれ…」

どうぶつたちの はんげき

小鳥
「やがて,
サルのように
腹を立てた者たちが集い
自警団を結成した」

「妖精退治のために」

サル
「おぅ!」

「行きやがれぃ!」

「負けんじゃねぇぞ!」

パンダ
「ちょ,ちょっと
落ち着いて」

サル
「おぅ,
すまんすまん!」


ようせいの さいご

小鳥
「自警団は,
妖精を追いやり,
退治することに成功した」

「運命を受け入れるかのように,
妖精は
静かに消えていった」

「悲しそうな顔を残して」

サル
「うっし!」

「ざまぁみやがれ!」

しずかな ひび

小鳥
「それからは,
静かな日々が続いた」

「悪いことも起こらず」

「ただ,何事もない日々が」

サル
「ハッピーエンドだったな!」

アリ
「ここまでは,な」

「まだ,
続きあるんとちゃう?」

小鳥
「まだ,あるわ」

クモ
「続けてくれ」


こや

小鳥
「そんなある日」

「山奥で,
見覚えのない小さな小屋が
見つかった」

ゆめ

「自警団たちが,
おそるおそる中に入ると」

「そこには,
盗まれた夢が,
一つずつ大切に
しまわれていた」

サル
「おっ!」

「妖精の小屋か!?」

「夢を取り返してやれ!」

小鳥
「それはそれは,とても丁寧に
保管されていたそうな」

「クマは不思議に思い,
辺りを見渡した」

「すると,机の上に
"叶えられた夢"が
置かれているのに
気がついた」

「自分に届けるはずの…」

つぎの はいたつさき

サル
「えっ?」

「どういうことだよ?」

クモ
「妖精は,
夢を奪っていたわけじゃない
ということか…」

「だとしたら,
何とも無念な…」

アリ
「"夢借りの妖精"
ってことか」

サル
「説明してくれよ」

アリ
「夢を借りて叶えてから返す,
それが妖精の"仕事"やった
っちゅうわけか…」

サル
「何だよ!?」

「妖精は悪いやつじゃ
なかったってことか!?」

「そりゃ,あんまりだぜ…」

パンダ
「すれ違いが生んだ,
悲しい物語だね…」


ゆめかりのほこら


小鳥
「動物たちは,
妖精を哀れみ慈しんだ」

「その気持ちを,
後世にも残すために
祠を建てた」

「そして,その祠を
"ゆめかりの祠"と名付け,
来る日も来る日も
丁寧に祈りを捧げていたそうな」

「おしまい」

フクロウ
「夢かりの妖精」

「そのような」

「悲しい過去が」

「あったとはのう…」

しんじつ

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