「価値は相手が決める」──高校生の息子からマーケティングを学んだ話
最近、息子がやたら美容にお金を使うようになった。
スキンケアとか、ちょっといい服とか、小物とか。
最近は男子でも、美容に気をつかうもんだっけ?
「ちょっとお金の使い方、考えや。そもそも小遣い足りてるん?」
「俺、ココナラで稼いでるから。大丈夫」
……え、ココナラ?
スキルを売ったり、イラストを描いたりする、あのココナラ?
「人生相談してるで」
は?
ちょっと待って、それ「相談する側」じゃなくて、「される側」なん??
「うん、提供してる」
マジか?!(驚)
ただ、息子は将来カウンセラーをめざしている。
そう考えると、あながちズレてはいないのかもしれない。
むしろ、道筋としては合ってる?
きっかけは、TikTokの音声配信だったそうだ。
リスナーからのコメントに一つずつ答えているうちに
「これ、もしかしてお金になるんじゃね?」
いや、軽すぎるやろっ(笑)
でも、ここからが本題だった。
軽いノリで始めたかと思いきや、話を聞くほどに、
「それ、私よりマーケティングうまない?」
相手との信頼の築き方
価格設定の工夫
自分を知ってもらうための見せ方
どれを取っても侮れない、親でも「うなる」工夫や視点がたくさん出てきた。
今回は、そんな息子の小さな「ビジネス」について、親バカ目線で、ちょっと真面目に綴ってみようと思います。
ライターとしても、親としても、考えさせられた話です。
価値を決めるのは「相手」
息子に「料金どうしてるん?」と聞くと、またしても予想外の答えが返ってきた。
「相手に決めてもらってるで」
は?……それ、大丈夫なん?と一瞬思った。
でも、息子はさらっとこう言った。
「最低料金はあるから、それは設定してるけど。
先月700円払ってくれた人が、今月は500円とかはある。
でもまた来てくれたら、次は1000円払ってくれたりするし。
『俺の価値は、相手が決める』
ってスタンスでやってる」
値下げされても気にしない。次に繋がればいい。
この柔軟さ、すごいなと思った。
知ったかぶりはしない
相談されるって、当然プレッシャーもある。
「答え間違えたらどうしよう」とか、「自分に語れることあるのか」とか。
でも、息子は「知ったかぶり」をしない。
「知らんこと出てきたら、その場でググって、確認してから答えるようにしてる。
知ったかぶりせんから、信頼できるって言われるねん」
と不思議そうだった
息子のこの姿勢は安心感を生んでるらしく、リピーターも何人かいるらしい。
知らないことを知らないと認める。
そして、ちゃんと自分で調べる。
それって、すべての仕事に通じることだと思う。
知らないことは知らないと素直に認め、「自分で調べて確認する」姿勢。
息子はそれを自然にやっていた。
ここからは、プロのライターである私が思わずメモを取りそうになった、息子流の「刺さる伝え方」と「ファン化の法則」の核心に迫ります。
正直、ライターの私が一番ダメージを食らったのは、ここから先の話でした……(笑)。
実績の見せ方が戦略的だった
「相談してくれる人って、どうやって増えたん?」と聞くと
「たまたま、子供が好きな社会人(教育関係)とつながったから、
『社会人にも相談実績あります』
ってプロフィールに書いた」
……セルフブランディング力、恐るべし。
さらに、相談枠が埋まってきたときの告知方法も考えているらしい。
「『枠を増やしました』って書くと、かえって入りづらい人が多いねん。
だから『空きが出ました』って書くねん。
『あ、それなら』って来てくれる」
文章ひとつで相手のハードルを下げる──親よりマーケティングセンスがあると思う。
「音声のほうが届く」理由
ここでつい、
「文章でも発信してみたらええやん」と言ってしまった。
「いや、メンタルやられてる人は文字を追うのもしんどいねん。
だから、音声がいい。
それに、ライターって「自分の意見」を押しつけてくる人いるやん」
あくまで息子の意見です。
もちろん、私のまわりにはそんな人はいないけれど、一瞬グサッときた。
たしかに、耳からの情報は、心が弱っていたり、ちょっと疲れていたりする人にもやさしい気がする。
押し付けてるつもりはなくても、文章だとそう見える時があるかもしれない。
読者が置き去りにされている
これには気をつけないとな、と思った。
「ポジ6:ネガ4」のバランス
「書くなら、『ポジティブ6割、ネガティブ4割』のバランスがええと思う。
全部ポジティブも正直読んでてしんどいし。
失敗したとかもあると、親しみやすいやん。
読者にとって『共感』が大事なんよ。結局」
私より「読者目線」を理解してる。
なんか悔しいような、ありがたいような複雑な気持ちになった。
数字は「合計」より「内訳」を見る
「『フォロワー増えた〜』って人、多いやん。
でも、あれ合計だけ見てたらあかんねん
記事Aから5人、記事Bから5人……って、
ちゃんと「どこから来たか」を見たほうが強いねん。
だからさ、昔の記事とか定期的に貼りなおすんよ。
仮面ライダーって、必ず「前回のあらすじ」から入るやん?あれと一緒」
たしかに。
合計よりも「動線」を見るのは、発信の核かもしれない。
「どの記事が響いたか」を知っていたら、伝え方もぶれない。
息子の言葉に、何度もうなずく私。
(もはや、メモ取りそうだったし(笑))
息子の方が伸び代あるかも
なんとなく始めたようでいて、
実はひとつひとつにちゃんと意味がある。
相手に寄り添いながら、「稼ぐ力」もつけていく。
それは息子なりの、真面目な取り組みだった。
小さな相談サービスに見えて、そこには「信頼の積み上げ」や「伝え方の工夫」、なにより「自分の見せ方」があった。
気づけば、私は親としてだけじゃなく、ライターとしても彼に学んでいた。
「これは俺の基本理念やから。わからんかったらいつでも聞いて。
俺やったら、タダで答えるし」
誰か、彼に本格的なマーケティングを教えてあげてください。
多分、親より伸びしろあります。
追伸:
タイトル画像から見て、さわやかイケメン風を想像した、そこのあなた。
息子はさわやかとか縁遠いヤツです。
そこは、せめてもの親心ということで(笑)
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