中身はやっぱり哺乳類
私の脳は、ときどき
「やっぱり輪廻転生って、脳機能が作りあげた生への慰めなんだろうか」
「本当の他者貢献が人類を救うの?地球はもうメチャクチャじゃない?」
「尊厳死、安楽死、優生思想…、」
「人生はただ一瞬で終わるそれぞれの思い込み」
「私の人生って?」……
不安や自己嫌悪、ストレスで疲労した日は結論の出ないこの問いが浮かんできます。
……いや、その前に洗濯ですよね?
ベランダ掃除、昨日やるって決めましたよね?
整理しないといけない書類、たまってますよね?
やることは普通に山ほどある。
なのに、現実から目を背けたい暇な脳が顔を出すと、急に哲学者みたいな顔をして、宇宙の真理に思いを馳せ始める私。
更年期は時々脳が空回りしてました。
でも、その後。
お腹が空いて憂うつになり、
寒いと寂しくなり、
暗いと不安になり、
眠いと人生全部がネガティブ方向へ暴走。
とんちんかんな哲学者を気取っていても、中身はやっぱりただの哺乳類な私なのです。
急激な低気圧。
数時間の睡眠不足。
アイスクリームによる血糖値スパイク。
そんな瞬間、脳内ソクラテスは音を立てて崩壊。
「もう全部終わりにしたい」
「明日なんて来なければいい
「私には何の価値もない」
…「歩きタバコする人は地獄へ行けばいい」
さっきまで「人間存在の本質」みたいな事に思いを馳せていたのに、あっけなく世界滅亡モードへ突入し、脳みその中の閻魔大王まで顔を出す。
思った以上に雑な脳みそだな、と自分でも感じました。
高尚な哲学を語っていた数時間後に、血糖値ひとつで絶望へ入る。
だいぶ不安定な脳みそで動いています。
世界が灰色になる「脳内編集」
更年期が一番辛かった頃。
症状の波や仕事のストレスが重なると、気分のアップダウンが本当に激しかった。
今は落ち着いたけれど、それでも6連勤後の脳なんて、ほぼ瀕死です。
なのに平静を装って、毎日なんとかもがいていました。
そうなると、世界の色が
景色から彩度が抜けて、毎日モノクロ映画みたいになる。
周りの人のちょっとした態度。
職場の微妙な空気感。
自分がしてしまった小さなミス。
元気な時なら、「まあ、そんな日もあるか」
で終わることが、
疲弊した脳を通過すると、一気に最悪なストーリーへ変換される。
「私は必要とされていない」
「全部うまくいってない」
「私の人生終わってる」
しかも、
孤独や老い、将来への不安みたいな「本物の問題」の周りに、疲労で増幅された「偽物の絶望」が大量に上乗せされる。
もうこうなると、人生の真実を見ているのではなくて、疲れた脳が勝手に編集した、
“超ネガティブ版・脳内B級映画”を見せつけられます。
ただ、疲れていただけだった
でも、不思議なことに。
翌日、少し長く眠れて、血糖値が安定して、
朝の光を浴びながらコーヒーを飲んでいると、
脳内のB級映画館は、あっさり閉館していることに気づくもです。
「気持ちいい朝……私はやっぱり大丈夫かもしれない」
とか。
昨日の私は、人生崩壊レベルで絶望していたのに。翌日は窓を開けて、
「風、気持ちいい〜」とか言っている。
私の情緒はだいぶ気圧とホルモンに左右されているんですきっと。
この気づきは、4毒抜き生活を1年経過して実感した事の1つです。結構大きな気付きでした。
更年期以前も、私は長い間、
「今感じている最悪の気分=人生の真実」
だと思い込む事がありました。
心が苦しいのは、自分の人生そのものが破綻しているからだと、本気で信じていたんです。
でも最近は、少し違う。
もしかしたら私は、
深遠な哲学に絶望していたわけでも、
人生の本質を見抜いていたわけでもなくて、
ただ単に、
細胞レベルで疲れていただけだったのかもしれません。
もちろん、気づいたからって現実の問題が消えるわけじゃない。
更年期症状が楽になった今も、
孤独はあるし、老いも来る。
仕事の悩みだって今日も普通にある。
ポンコツな日もある。
でも人間の脳って、
「寝不足」「ホルモン」「血糖値」「気圧」
この4つが揃うだけで、地球滅亡レベルの終末思想だって勝手に自家発電してしまう。
でも、この事実に気づいた時、逆に少し安心したのも事実です。
こんなに感情が揺れるのは、
心が弱いからでも、
人間性が未熟だからでもない。
ちゃんと環境やストレスに身体が反応している、「まともな生き物」の反応なんだと思えたから。
人間は、いつになってもすべてを悟りきれる超越存在ではないって私は思っています。
ノーベル賞を獲る学者も、
大哲学者のソクラテスも、
大成功しているあの人も、
毎日を必死に生きる私たちも。
みんな立派そうな顔をしながら、
実際は、
気圧と血糖値と数グラムのホルモンで、世界観があっというまに変わる生き物。
妙に繊細で、面倒くさくて、でも少し愛おしい哺乳類。
だからもし、また世界が灰色になりかけたら。
その時は、
「あ、また脳のB級映画の編集が始まったな」
と思って、
難しい人生論は、一旦お休みしようと思う。
ソクラテスの仮面をそっと外して、ただの哺乳類に戻る。
温かいものを食べて。
お風呂にゆっくり浸かって。
スマホを閉じて。
お布団に潜り込んで、
フクちゃんと一緒に、ただ眠る。
それだけでいい日もある。
多分、それだけで十分なのかも。
私たちが真っ先に救わないといけないのは、
高尚な魂なんかじゃなくて、
案外、この頼りなくて、繊細で、
すぐに電池切れしてしまう「肉体」の方なのかもしれない。
そして多分、
人生が灰色に見える日の何割かは、
哲学が必要なのではなく、
エネルギー不足のただの電池切れ、なのかも。
お風呂に入って、
一番大好きな物食べて、
そして眠ろう。

いい子だね
✨️Kayano✨️
