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スイカの甘いところばかり食う

私の父は、スイカの切れのてっぺんのところしか食わない。
「だっててっぺんのところが一番甘いから」と言っている。
子どものようである。

だが成功する人というのはこういうものだと思う。
人生も仕事もスイカの切れのように甘いところと味気ないところがある。
味気ないところを一生懸命食っていると、そのうち腹が膨れてしまい、甘いところも食えなくなってしまう。

ヴォネガットの「スローターハウス5」という小説に、太っている捕虜が出てくる。
捕虜収容所というのはたいてい、栄養状態が悪い。
でもその捕虜は健康的に太っている。
別に悪いことをして食料を余計に得ている風もない。

なんでだろう。
同じく捕虜になっていたヴォネガットは太っている捕虜を観察した。
すると彼は無意識のうちにテーブルの上のパンくずとか、洗う前のスプーンについたスープの雫とかをせっせと口に運んでいた。
それで知らぬ間に栄養が行き渡っていたのだ。

要するに、捕虜収容所であろうと仕事であろうと、生存に有利な無意識的所作しょさというのがあって、それはこまめなパンくず拾いだったりナチュラルに甘いところばかり食ってしまうわがまま気質だったりするわけだ。

ただ私は甘いところばかり食っちゃう性質は嫌だな、なんとなく。
他の人に味気ないところを食わせてしまうわけだし。

そんなことをいいつつ、私も約束された勝者の脳を持ってしまっているので、知らず人に味気ないところを押し付けてしまっているのだろうなぁ。
本当に申し訳ない。
そうならないように、刻苦精励する所存なのだ。

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飯の記録

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