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【地球旅】ハワイ①|小鳥とマンゴーの庭で──カウアイ島のグラウンディング宿

ハワイと言えば、やっぱりホノルルのあるオアフ島。行きやすく、安心感も抜群ですね。私の住む福岡からはハワイアン航空の直行便があり(11/19をもって運休だそう泣)、とても便利なので何度も利用しています。
もしあなたがすでにオアフ島を堪能済みなら、ホノルルからわずか40分ほどのフライトで行けるお隣のカウアイ島まで足を延ばしてみてはいかがでしょう。

車を運転できるなら、ぜひおすすめしたいステイ先があります。

広大で手入れの行き届いたお庭にコテージが点在し、穏やかな時間が流れる場所。地面に近い高さで寝泊まりできることが、グラウンディング不足になりがちな私にとって最高のデトックスでした。
ハワイでは「ラナイ」と呼ばれるバルコニーで、小鳥のさえずりをBGMに過ごすひと時はリラクゼーション効果抜群。コーヒーを片手にぼんやりしてもよし、本を読んでもよし、朝食をゆったり楽しむのもよし。Wi-Fiも快適なのでご安心を。
ラナイを満喫したら、ぜひ夢のようなお庭を散歩してみて。マンゴーがたわわに実って足元に落ちているので、踏まないようご注意を。運が良ければ、潰れていないマンゴーに出会えるかも。味はデパ地下の高級マンゴーに負けない美味しさでした。敷地内のハンモックもおすすめ。

ただし注意点もあります。
海で泳ぎたい方には不向きです。ワイメア湾を目の前にビーチ散歩は楽しめますが、海には入れません。そして虫が苦手な方も慎重に。危険な虫に出会ったことはありませんが、前回は網戸の外側に立派なクモが“お部屋の主”として鎮座していました。(ほとんど動かないけど生きてた)

それでも私は、次回のカウアイ島もまた、この場所に戻りたいと思っています。


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Just to make my day──カウアイ島の贈り物

コロナ禍をきっかけに占星術をたしなむようになった私が、特に気に入っている技法のひとつに「アストロマップ」があります。
生まれた瞬間の星の配置を世界地図に重ね、その人だけのパワースポットや開運スポットを導き出すというもの。子供の頃から世界一周旅行を夢みていた私にとって、まさに禁断のワクワク・ツールです。
そのアストロマップによると、私の最強パワースポットはハワイ諸島の最北端、カウアイ島。約500万年前に誕生した、ハワイで最も古い島だとか。これはもう、行かない手はない! というわけで、2年前のクリスマス、念願の初上陸を果たしました。
「ハワイ=ホノルル」しか知らなかった私にとって、カウアイ島のあふれんばかりの豊穣なエネルギーは新鮮な驚きの連続。別名「ガーデンアイランド」と呼ばれるだけあって、濃密な緑と美しい自然がギュッと詰まったバイタリティの塊のような島。12月だというのに草木は真夏のように生い茂り、葉っぱはどれもジャンボサイズ。しかも一枚一枚がみずみずしく、緑色が深い。
車好きの夫が運転を引き受けてくれるおかげで、私はドライブに連れ出されたワンコのように、顔いっぱいにトロピカルな風を浴び、ニョキニョキと伸びる車窓の緑を心ゆくまで眺めて過ごしていました。
けれど。
期待に胸膨らませ訪れた、”私だけのパワースポット”は、かなりワイルド。至るところで噴き出す原始的なバイブレーションに思いのほか圧倒され、都会育ちの私はすっかりたじろいでしまいました。
幼い頃からクラシックバレエに憧れ、大学ではデザインを学び、フランス語やヨーロッパ文化に親しみ、仕事は20年以上の会社勤め。
そんな私にとって、カウアイ島はあまりにも野性的でダイナミックすぎた。
正直、「ここで一体、私の何が開運するというんだろう?」と疑念が芽生え、“私だけのパワースポット”なのに、私はここでも浮いている気がして、なんだか切ない。
そんな手触りを抱えたまま迎えたカウアイ島最終日。
レンタカーを満タンで返すため、空港近くのセルフスタンドで給油することに。が、どのガソリンを入れればいいのか分からない! 日本のように「レギュラー」「ハイオク」とは表示されていないのです。スタッフもいない。夫の瞬速ネット検索も珍しく空振り。二人してあーだこーだしていると、同じ機械の反対側で給油していた、いかにも地元の方らしきおじさんが声をかけてくれました。

おじさん「どうかした? 困ってる?」
私「どのガソリンを入れればいいのかわからなくて」
おじさん「それ、レンタカーだよね? レンタカーならこれで大丈夫。で、ここにカードを入れて……(自分のカードを差し込む)はい、給油して! レシートいるよね? OK、終わり!」

テキパキとあっという間に給油を済ませてくれたおじさん。私が代金を渡そうとしても「いらない」と受け取ってくれない。食い下がってもどうしても拒まれる。「一体どうして?」と尋ねる私に、にっこり笑って放ったひと言が――

「Just to make my day」
全部知ってる単語なのに意味がつながらない。調べると「ただ私の一日を最高にするために」ということらしい。 なるほど。
つまりこのおじさん、見ず知らずの観光客相手に、その日を最高にするためだけに、満タンのガソリンをプレゼントしてくれたわけです。
年季の入った赤いホンダに乗り、Tシャツに短パン、キャップ姿。車はボロい上に砂埃まみれ。……一歩間違えば怪しい人にしか見えないのに、このさりげなく暖かなふるまい。
アロハ・スピリットなのか、おじさん流の哲学なのかは分からない。でも確かなのは、これが気まぐれなんかじゃない、ということ。おじさんはきっと、日々こうして“人を助けるよろこび”を呼吸のように実践し、その貢献の満足感で、自分の一日を最高にしているのだろう。
年齢を重ねた末にたどり着いた、美しい価値観。
「日本で逆の立場だったら、私にもできただろうか?」
「きっと昔から日本びいきの人なんじゃない?」
「何か信仰を持っている人なのかもね」
「私たちよりずっと質素な暮らしの人だよね、なのに……」
空港までの道のりは、おじさんの話題でもちきりになり、思いは巡るばかり。

ひらりと現れ、幻のように去っていったおじさんの、粋な心遣い。疎外感に包まれていた私の心は、やさしく抱きとめられた。うん、人間も、悪くない。
以来私は、カウアイ島に毎年足を運ぶことになる……。 つづく

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