チョーキングで指が痛い、ピッチが届かない人へ。「指の力」で押し上げるのを今すぐやめてください
「1音チョーキング(フルベンド)をすると指先が激痛で、しかも目的の音程まで上がりきりません。もっと指の筋トレをするべきでしょうか?」
エレキギターの最大の醍醐味であり、同時に多くの初心者を挫折させるテクニック「チョーキング」。
感情を込めて弦をギュイーンと持ち上げるあのプレイに憧れて練習を始めるものの、指が痛くてたまらず、音程もフラフラで絶望した経験は誰にでもあるはずです。
この時、9割の人が「自分の指の力が弱いからだ」と勘違いしています。しかし、プロのギタリストたちは、強靭な指の力で弦を押し上げているわけではありません。
もしあなたが「指」で弦を持ち上げようとしているなら、今すぐその弾き方を捨ててください。
今回は、力のない女性や子供でも、軽々と正確なチョーキングができるようになる「手首の法則」を解説します。
1. 「指の曲げ伸ばし」で弦を持ち上げるのは物理的に不可能
チョーキングができない最大の原因は、「指先の力だけで弦を上に押し上げようとしていること」です。
人間の指の関節は、何かを「握る(内側に曲げる)」方向には強くできていますが、「外側(上)に押し上げる」方向には非常に弱く設計されています。
その弱い指先だけで、張力の強い鉄の弦を1センチ以上も押し上げようとすれば、指先が痛くなるのは当然であり、途中で力が尽きてピッチ(音程)が上がらないのも物理的に当たり前のことなのです。
指の力でチョーキングをしている限り、一生安定した音程を手に入れることはできません。
2. 指は固定し、「ドアノブを回す」手首の回転力を使う
では、プロはどこを使って弦を持ち上げているのでしょうか?
答えは「手首の回転」です。
プロのチョーキングは、ドアの丸いノブを「ガチャッ」と回す時の動きと全く同じです。
まず、チョーキングする指(例えば薬指)の関節を曲げたまま、絶対に形を変えないように「固定」します。
そして、人差し指の付け根あたりをネックのフチにピタッと当てて「支点」を作ります。
その支点を中心にして、ドアノブを回すように手首をクイッと左回転させるのです。
すると、固定された指先は「テコの原理」によって、勝手に下から上へと円を描くように持ち上がります。
指の力は一切使わず、手首を回す力だけで弦を押し上げるため、全く痛みがなく、驚くほど楽に弦が天井まで持ち上がります。
3. 絶対に「1本の指」だけでチョーキングしてはいけない
手首の回転を使う時、もう一つ絶対に守るべきルールがあります。それは「複数の指で弦を支える」ことです。
薬指でチョーキングをする時、薬指1本だけで弦を押さえていませんか? これも弦の抵抗をモロに受けてしまう原因です。
薬指で上げる時は、必ず余っている「中指」と「人差し指」も同じ弦のすぐ後ろのフレットに添えて、3本指の束で弦を下から支え上げてください。
3本の指が一本の太いフックになり、それを手首の回転で一気に回し上げる。
これが、プロが力みなく正確なピッチに到達している物理的なカラクリです。
まとめ:チョーキングは「筋力」ではなく「テコの原理」
指が痛いのは、あなたの努力が足りないからではありません。体の使い方が間違っているからです。
指先で弦を押し上げようとすると、痛いだけでピッチも届かない
指は形を固定し、「ドアノブを回す手首の回転」で持ち上げる
必ず中指や人差し指を添えて「複数本の指」で弦を支える
今日からギターを持つ時は、弦を押し上げるのではなく「手首を回す」ことだけを意識してみてください。
今まで歯を食いしばって上げていた1音チョーキングが、嘘のように軽い力で「スパーン!」と目的の音程に到達する快感を味わえるはずです。
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