ある夜の刹那 〜 もしもまた逢えたら 〜


📖『こころにしみる日々(上) 〜 愛と喪失と再生の獄中272日間 〜』


🏆この作品は 3部作としてnote創作大賞2025【オールカテゴリ部門】に応募しています

①「ある夜の刹那 〜 もしもまた逢えたら 〜」
②「LASTピース男 〜 男の約束 〜」
③「再びこころに灯りがともる 〜 ◯◯地検H支部との面談 〜」
✉️【🎯審査員の皆様へ】
かけがえのない誰かを失った者が
それでもなお もう一度人生を信じてみようとする――
『こころにしみる日々』の世界観を踏襲したこの3編は
喪失と再生を真正面から描き切った “ひと筋の希望”の物語です
個々の作品は それぞれ独立した掌編でありながら
実はすべて ある人物の心の旅路として ひとつの道をなしています
人を信じるとはどういうことなのか
赦しとは 誰のためにあるのか
その答えは この物語のどこかにあります
読者賞も意識しつつですが
選んでいただけるなら あえて「こころを試されるような作品」を、と思いました
📖『こころにしみる日々(ここしみ)』は noteで連載されてきたコンテンツを基に 最終的に(上)(下)の2冊構成・各約300ページのノンフィクション小説として刊行予定です また、冤罪や裁判・手続き等を描いた作品群は 📖『ここしみ 外伝』として独立刊行される構想も進行中です
どうぞ よろしくお願いいたします
✉️【朝日新聞出版さんへ】
静かな余韻をまといながら、喪失と再会の願いを言葉にしました
誰しも一度は経験する“もう逢えないかもしれない人”への想い
その一夜の記憶に、読者の誰かの心がふと重なることを願って書きました
2023.5.x

🎙️その日、いつものように刑務官がいきなり食器口から顔を覗かせる。
「面会や」
え?
また。。。?この間は検察だった。

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今度は一体?KZ?

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あり得ない。兄キ?まさか。

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元妻?来るわけがない。

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面会に来てくれる人間なんて、もう誰もいないはずだ。

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「何してんねん。早よせぇ」刑務官。
「わかっとるわ」
刑務官に連れられて面会室へ行く。信じられない。。。そこに。。。
刑務官が横に座る。
「今から20分な」刑務官。

私はアクリル板で仕切られたその向こうに座っているぷんを見る。今すぐにでも抱きしめてやりたくなる。
「来てくれたんか」
「夢で見てん。心配になった。。。」
「そうか」
「元気にしてるの?」
「大丈夫や。元気やで」
「そう」
「みんな元気にして。。。」そう言おうとしたとき、突然。。。何かが込み上げてくる。
止めることができない。ただただ何かが目から流れ落ちていく。自分の意思とは裏腹に。それを止めることができない。もう、どうしようもない。何も言えず時間だけが流れていく。どうしようもない。何とかしゃべろうとする。ぷんが泣いているのがわかる。沈黙の時間だけが通り過ぎていく。ぷん、ごめんな。本当にごめん。狂ってた。ごめん。
もう二度とこんなことにはならんから。もう二度と悲しませへんから。
声にならない。何もしゃべれない。伝えなければならない。しゃべれない。。。声にならない。抱きしめたかった。ただ、ひたすら抱きしめてやりたかった。
ぷんが小学校1年生の2学期に引っ越ししたとき、ぷんは淋しさを紛らすためにさくらもも(👉犬のぬいぐるみ。ぷんが名前をつけた)を片時も離さなかった。さくらももをGS公園でなくした夜、ぷんは鼻水を垂らして泣きじゃくった。その写真がまだ残っている。当時のネガも。部屋の中に。同じ頃、ぷんとふたりで自転車で出かけた帰り道、迷ってしまったときもぷんは泣き出した。不安になったのだろう。また、山に登った帰り道、ぷんを肩の上に乗せて山を降りていったあの日、猪の群れが走っていくのを見た。ぷんはそれを絵本にした。それは今も押し入れのダンボールの中にある。

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また、親父がおかしくなって施設に入ったとき、車でぷんを連れて見舞いに行き、親父とぷんが抱き合った瞬間を今でも覚えている。写真に残っているかも知れない。

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GS公園でおかんとぷんがシーソーに乗ったとき、元妻が
「めっちゃいい光景やん」と言ったが、シャッターチャンスを逃し、その瞬間は写真には残っていない。
それでも、私の記憶の中には今も鮮明に残っている。何よりも、ぷんが生まれたての頃、ある晴れた日に、ちょうど私が部屋で仕事をしているときに、目の前のベランダで元妻がぷんを抱き抱えて笑いながらくるくると回っていたあの瞬間が忘れられない。さらに、同じ頃に、ぷんが大好きだった📹『くまのプーさん』のビデオを観ながら、オープニングの場面を真似して同じように演技した姿も映像として残っていない。後で考えると最も後悔する場面だったが、当時はiPhoneなどない時代だった。それでも私の記憶の中には今でも深く刻み込まれている。いずれも私の人生の中のかけがえのない財産だ(2025.4.30)。
元妻が去っていった後のあの日、朝いちばんにT-falのブーランジェリーで作った🍞トーストを食べていたぷんの顔を思い出すと無性に切なくなる。自分でセットして作った、ぷんが好きな少し甘めの食パンをぷんはおいしそうに食べていた。
私が自転車で転んで鎖骨を折ったとき、明け方病院に来たぷんは必死で涙をこらえていた。部屋でひとりになって不安だったのだろう。私が病気で入院したとき、見舞いに来てくれたぷんを抱きしめた。不安でたまらなかったから。そんな風にぷんを抱きしめるのはぷんが幼い頃以来だった。。。

目が覚めたとき、しばらくの間、私は現実との間を彷徨っていた。ただ、ぷんのことを考えていた。あの頃、結婚式で手紙を読む場面、自分には耐えられるのだろうか?と思っていた。なぜ結婚式に出席してやれなかったのだろう?とても出る気分じゃなかった。あの頃はまだぷんが自分の子供だと勘違いしていた。まだ自分の小さな幼い子供なのだと。ひとりの立派な大人になったことに気づいているようで気づいていなかった。認めたくなかったのかも知れない。私にはぷんが大人になったことを正面から見てやれていなかった。
ぷんにはぷん自身の大切な人生がある。
自分もまたそうであったように。ぷんが幸せになってくれたら、それでいいんじゃないのか?公園で一緒に遊んだぷんの友達もみんな大人になってしまったって?遠いところに行ってしまう?当たり前じゃないか!
誰だって一生子供のままではいられないんだよ!!!
いい加減、目を覚ませ!!!オマエが子供のままなんだ。普通の大人じゃない。未だに大人になり切れていない。。。親として、人間として。。。(2023.5.x)
🔗夢の中

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「Natalie and Nat King Cole "Unforgettable"1992」
👉本当はこんなお父さんになりたかった
👉この話には、まだ続きがあります。気になる人はぜひフォロー!
📖絆 メニュー

📖❤️愛とは? メニュー


~ ⚠️次回、出所前の最後の大一番、カルマが自殺未遂!???なんで!??? ~

📢コンテンツを読んでくださった方へ

これは実は、全体でひとつのリアルなストーリーになっています。
🔰📖『ここしみ』 超・あらすじ
👉ざっくりと全体を把握したい方へ
❓📖『ここしみ』って?
👉全体像。壮絶な日々の果てに綴られた“特別な一篇”。こころに灯る何かを感じてもらえたら。。。
壊れた人生。それでも生かされた。だから今語り始める。「罪と罰」、「愛と絆と再生」、そして「本当の自由」の物語。私があそこで過ごした272日間と、その後の壮絶な日々を綴っています。
また、獄中「🏛️訴訟ゲーム」を通じて、冤罪、死刑制度、司法の闇など、現代社会の深い問題についても斬ります。他に、「🏰ムショトピ」といったゆるーいコンテンツも。
そんな風に、ひとつの人生の軌跡を通じて、「生きるとは何か?」「愛とは?」を問いかけます。
👉気になるコンテンツだけでもOK
👉だいたいの話は各話ごとの短編としてもお読みいただけます
📖『こころにしみる日々(上)~ 愛と喪失と再生の獄中272日間 ~』
📖『こころにしみる日々(下)~ 灯りを求めて。出所、そして壮絶な日々 ~』
『💠コラム的な:』 👉📖『ここしみ(上)(下)』から抜粋したエッセイ集
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