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ほぼリアルタイム・レポート!|「助けるぞ! そしてオレは必ず戻ってくる」と、機械式駐車場のパレットに乗った

ごめん! これから書くこと、たぶん、オレしか面白くない。でも、書きたい! 今、この瞬間に、オレの中で燃えたぎってる気持ちを、文字にぶつけたいんだよ! 

オレは、ついさっき部屋に戻ってきて、いま、かなり盛り上がった気分で、このキーボードを叩いてる。いつもなら投稿前に、一日ぐらい置いておくけど、今回はそんな姑息な手段はなしだ!


悲劇は起こった

実家に行くために、20年物のヴィッツを出そうと、機械式駐車場に行ったわけ。地下1段目のパレットを地上に上げてね、そんでクルマのドアを開けようとしたら、手の中に握ってた車のキーがポテっと落ちた。

拾おうと思って足元をみたけど、何もない。「あれっ?…もしや」と、クルマが載ってるパレットとパレットの間をのぞいてみたら、地下2階の暗い床に、なんか、それっぽいモノ落ちてる。

どうしよう…。いや、どうしようじゃないよ! クルマって、キーがないと走らないんだよ。やるしかないんだよ。地下2段目のパレットを地上に上げて、オレがそれに乗って、最下部まで降りて拾うしかない

オレの気持ちのボルテージが、ちょっとだけ上がってる。

子供の頃の夢のひとつは、工事現場のベルトコンベアに仰向けになって運ばれることだった。そんな夢さえ叶えられずに、つまらない大人になっちまったオレが、今、もう一つの憧れを試されてる。

「機械式駐車場のパレットに乗って、最下部まで下がる」なんて、カッコ良すぎるだろ。しかも、これは「遊び」じゃない。「救助」なんだ。

だが、この作戦には、パレットのボタンを操作する役が必要だった。


命がけで地下へ

オレはすぐさま自宅へと走った。寝ぼけた顔で学生服に着替えてる息子に声をかける。「緊急事態! 手を貸してくれ!」。

彼を待つ間も、時間を無駄にはできない。部屋をかき回して、レスキューツールを準備した。右手にはダイソーの「なんでもキャッチャー」、そして左手には自転車から外した電池式ライト。

駐車場に戻ったら、まずは操作盤で、地下2段目のパレットの上昇ボタンを押す。でかいチェーンが回って、ゆっくりとパレットがあがってくる。からっぽだ。

オレはボタン操作を息子に委ねて、パレットに移動した。親指を立てて、合図を送る。

ウィーンーーーーン、ガチャ、ウィー――ン。パレットが地獄の釜の底へと下がっていく。湿った地下の空気、微かな油の臭い。ここで停電になったら、オレはもう戻れない。背筋に冷や汗が流れた。

まるで映画「アルマゲドン」のシーンそのままじゃないか! 知らない? オレだって観てないよ。ほら、人類を助けるためにエレベーターで地球に潜って戻ってくる話。たぶん、そんな映画。

ガショーン。ゆっくりと下降していたパレットが最下部に着いた。静寂が支配する薄暗く、不気味な世界。まずはコンクリートの床を、ライトで端からゆっくりと照らしていく…あった!

見間違いなんかじゃない。次は「なんでもキャッチャー」の出番だ。キーは、落っこちたショックで意識がないのか、ピクリとも動かない。オレは、カニのような爪を操作して、慎重に掴んだ。

そのまま、キーを手繰り寄せて、小鳥を包むようにそっと手のひらにのせた。

「心細かったかい? もう大丈夫だよ」

息子に大声で叫ぶ、「あげてー!」


地上への帰還、そして未来へ

ウィーンーーーーン。パレットがゆっくりと上がっていく。こういうとき、どんなポーズをとるべきか。

オレは陸上選手がスタートラインに立つように、両手と片膝を地面につけ、さらに腰を下ろした。「未来」から現代に現れる「ターミネーター」のお約束ポーズだ。地上に姿を現すのにふさわしい。

しかも、近所の人に目撃されたら、ちょっと手を動かすだけで、「靴紐を結んでたんです」と言い訳もできる。

パレットの上昇につれて、少しずつ外の光が差し込んでくる。決めポーズのまま息子をチラ見すると、息子、目を逸らせてた。なんか空、見てる。

こっち、こっち! 空じゃないよ。父、まだ逝ってない!

無事に生還したオレは、家に戻って、今、熱い気持ちのままでこれを書いている。

だが、物語はまだ終わっていない。だって、これはあれだ。間違いなく、あのパターンだ。

オレが今夜、ベッドで眠りにつくと、夜中にそっと揺り起こされる。

眠い目をこすりながら、ベッドの脇に目を向けると、そこには美しいアラサーの女性がやさしい目でオレをみてるんだ。

驚いているオレに、彼女は深々と頭を下げる。

「私は、今朝、あなたに助けていただいたヴィッツのキーです。本当にありがとうございました」

「あの時の…。おケガはなかったですか?」

「はい。あのときは暗くて、怖くて、心細くて。もう一生、ここから出られないと、悲しみにくれておりました。あなたの勇気に救われたのです」

「無事ならいいんです。もう、あんなところに落ちてはダメですよ」

その途端、冷たい風が吹き込み、恐ろしい死霊に変化したアラサーが、鬼の形相で目を剥き、両手で掴みかかるように叫んだ!



「おまえのせいだぁ!!!」


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ケイメイ 最後までお読みいただきありがとうございました。チップしちゃおうかなと思ったら、迷わなくていいんです。私がそっと背中を押しますからね!