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#209 マッチングアプリで男がまた会いたいなと思う女性

初デートは、うまくいったと思った。

会話も弾んだ。笑ってくれた。「楽しかったです」も言われた。

なのに、2回目の誘いが来ない。

辛口ペンギンから、先に核心を言う。

男が2回目を決める基準は、「楽しかったか」ではない。

会った後、自分の体力が減っていたか、戻っていたかだ。

初デートは、男にとって想像以上に消耗が大きい。店を選び、時間を調整し、会話を回し、間を持たせ、緊張し、相手の反応を読み続ける。

そして解散後、帰り道で、彼の体が勝手に判定を下す。

疲れた、と感じるか。なんか、元気になったな、と感じるか。

この体感が、2回目の誘いを送るかどうかを決めている。

言葉ではなく、体力の収支で決まっている。だから、会話が盛り上がったのに次がない現象が起きる。盛り上げることと、消耗させないことは、別の話だからだ。

では、彼の体力を減らさない女性は、何をしているのか。7つに分けて書く。

1 「盛り上げ役」を、彼に押しつけない

初デートで最も男が疲れるのは、沈黙を全部自分で埋めなければならない場合だ。

質問しても短い答えで終わる。話題を振っても、そこから広がらない。「はい」「そうなんですね」で会話が止まり、次の話題をまた自分で探す。

彼女は緊張しているだけかもしれない。だが男の体感としては、2時間ずっと司会をしていたことになる。

必要なのは、話し上手であることではない。

会話のラリーを、一往復多く続けることだ。

「休日は何してるんですか?」「カフェ巡りが好きです」——ここで止まらず、「〇〇さんは休日どうしてます?」と返す。

たったこれだけで、彼の司会業務は半分になる。#179で書いた通り、男は質問が返ってきた回数を無意識に数えている。

2 「決められる女性」であること

初デートの男が、地味に消耗するのがこれだ。

「どこ行きます?」「どこでもいいです」 「何食べます?」「なんでも大丈夫です」 「お酒どうします?」「〇〇さんに合わせます」

謙虚さのつもりだ。だが男の頭の中では、決断のタスクが延々と積み上がっている。

そして、決めた後にはリスクも付いてくる。「この店で良かったんだろうか」「口に合わなかったかも」

つまり、全部委ねられた男は、選ぶ労力と、外した時の責任を、両方一人で背負っている。

「私、和食が好きです」「今日はあまりお酒飲まない気分かも」

好みを一つ出すだけで、彼の負担は激減する。しかも同時に、あなたの輪郭も伝わる。#189で書いた通り、欲のない人は、感じは良くても形が見えない。

決めることは、わがままではない。二人分の労力を、半分こにする行為だ。

3 リアクションが「安定」している

男が初対面で最も見ているのは、実は反応の大きさではない。

反応の安定性だ。

大げさに笑わなくていい。テンションを上げなくていい。ただ、機嫌の波がないこと。

料理が遅い。店が思ったより騒がしい。予約に手違いがあった。雨が降ってきた。

こういう小さなトラブルの時に、表情が曇る人と、「まあ大丈夫ですよ」で流せる人。

男はこの一瞬で、未来を想像する。#146で書いた通り、旅行でも同じことが起きる。順調な時は誰でも優しい。人間性は、予定が崩れた時に出る。

そして初デートは、たいてい何かしら予定通りにいかない。

だから初デートは、実は「トラブル対応の面接」でもある。

4 彼が「格好つけなくていい」空気を作れる

これは意外に思われるかもしれない。

男は、初デートで格好つけようとする。当然だ。だが同時に、格好をつけ続けることに疲れてもいる。

だから、彼が少しだけ素を出せた瞬間、その女性の評価は跳ね上がる。

具体的には、こういう場面だ。

彼が店選びを失敗した時。道に迷った時。ちょっと言い間違えた時。緊張しているのがバレた時。

ここで、笑って流せる女性。あるいは、自分も小さな失敗談を返せる女性。

「私も方向音痴なんで安心しました」「実はさっき、緊張して飲み物こぼしかけました」

この一言で、彼の中の「完璧でいなければ」が解除される。

そして解除された瞬間、彼の体力の消耗が止まる。

#140で書いた通り、男が相性を感じるのは「無理をしなくていい」と思えた時だ。それは初デートでも、まったく同じである。

5 値踏みの気配を、出さない

男は、初対面の場で、査定されている感覚に極端に敏感だ。

年収、職業、住まい、車、学歴。直接聞かなくても、探る質問は伝わる。

「お仕事、大変そうですね。お給料もいいんじゃないですか?」 「お住まいはどの辺ですか?」(初回で細かく) 「そのお店、よく行かれるんですか?」(価格帯の確認として)

そして、もっと伝わるのが、非言語の反応だ。

彼が乗り気で話した仕事の話に、興味のない相槌を打つ。店のグレードに、わずかにテンションが変わる。会計時の視線。

男は、これらを驚くほど正確に察知する。

そして一度「値踏みされている」と感じた男は、その後どれだけ会話が盛り上がっても、2回目を出さない。

理由は単純で、面接の続きに行きたい人間はいないからだ。

6 「次」の余白を、残して終わる

初デートの終わり方は、次の有無に直結する。

やってはいけないのは、全部出し切ることだ。

自分の話を全部する。過去の恋愛も話す。将来の希望も語る。3時間、4時間と延長する。

盛り上がった、と本人は思う。だが男の側には、二つの感覚が残る。

一つ、疲れた。二つ、もう全部知った気がする。

#181で書いた通り、男の興味は「まだ知らない部分」に向かう。初回で全部渡すと、次に会う理由が消える。

理想は、2時間前後で、こちらから切り上げることだ。

「楽しかったです。そろそろ帰りますね」

そして、未完の話題を一つ残しておく。「その話、また今度聞かせてください」

この一言があるだけで、2回目の口実が、彼の手元に残る。

男は誘う時、口実を探している。#179で書いた通り、断られるリスクが下がった球なら、投げやすい。

7 解散後の一通が、判定を確定させる

そして最後は、帰宅後だ。

#196でも書いたが、初デートの評価は、その場では確定していない。帰り道と、その夜の連絡で、最終的な仕訳が決まる。

送るべき内容は3つの要素でできている。

お礼。具体的な感想。そして、次への軽い含み。

「今日はありがとうございました。〇〇(具体的な料理や場所)、すごく美味しかったです。あのお店、選んでもらえて嬉しかった」

固有名詞が入ることで、「ちゃんと味わった」の証明になる。そして店選びへの言及は、彼の判断への承認になる。

送ってはいけないのは、この2種類だ。

長文の自己開示——読む労力が発生する。 「次はもっと素敵なお店に行きたいです」——お礼の皮を被った、次回の請求書になる。

逆に、「二度と会いたくない」と思われる決定打

公平に、逆側も書いておく。会話が良くても、これが出ると一発で終わる。

店員への態度が悪い。#131で書いた通り、男はこれを未来の予告編として見る。

前の男の話が多い。初回で元カレの話が出る女性は、まだ過去が現在進行形だと読まれる。

会話が全部、自分の話。相手への質問がゼロだと、「この人は聞き役を探している」と判断される。

スマホを頻繁に見る。単純に、優先順位のメッセージになる。

そして最も強い決定打が、これだ。

こちらの話を聞かず、否定から入る。

「え、それ違くないですか」「私はそういうの無理です」

意見が違うこと自体は問題ではない。問題は、初対面で否定の形を選ぶことだ。この人と話すと消耗する、と一瞬で判定される。

最後に

初デートで男が測っているのは、あなたの魅力ではない。

一緒にいた2時間で、自分の体力が減ったか、戻ったかだ。

だから、頑張って盛り上げる必要はない。むしろ、頑張りすぎると相手も緊張し、消耗が増える。

会話のラリーを一往復多く続ける。好みを一つ言う。トラブルを笑って流す。彼の小さな失敗を許す。値踏みしない。全部出し切らずに切り上げる。帰宅後に一通、送る。

全部、能力ではなく設計の話だ。

そして、男が2回目を誘う時に頭にあるのは、たいていこの一言である。

「あの人といると、なんか楽だったな」

楽しかった、ではない。

楽だった、の方が、次に繋がる。

盛り上げる女より、疲れさせない女が選ばれる。

これは初デートに限らず、この先の関係全部で効いてくる原則である。

辛口ペンギンでした。

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