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#211 初デートでどんな服装をしていくのがベストか

「初デート、何着ていこう」

前日にクローゼットを開けて、1時間悩む。可愛く見せたい。でも狙いすぎに見えたくない。地味すぎても、気合いが入りすぎても困る。

辛口ペンギンから、先に答えを言う。

男は、服そのものをほとんど見ていない。

服から、別のものを読んでいる。

正確に言えば、男が服から読み取っているのは、この3つだ。

清潔感。今日への本気度。そして、隣に並んだ時の自分の姿。

ブランドも、トレンドも、値段も、まず見ていない。そもそも分からない。3万円のワンピースと8千円のワンピースを、多くの男は判別できない。

だが、上の3つだけは、驚くほど正確に受け取る。

つまり、服選びで戦うべき土俵は、おしゃれさではない。

伝わり方の設計である。

1 男が最初に受け取るのは「清潔感」だけ

服装の第一関門は、可愛さではない。

清潔感だ。そして、これは顔立ちともスタイルとも、ほぼ関係ない。

男が無意識に見ているのは、この辺りである。

シワのない服。毛玉のないニット。汚れていない靴。手入れされた爪。まとまった髪。

派手である必要はない。むしろ地味な服でも、これが揃っていれば、印象は良い方に大きく動く。

なぜここが効くのか。#134で書いた通り、男は服から生活を想像するからだ。

シワだらけのシャツを着てくる人は、家の中もそうかもしれない。かかとの潰れた靴を履いている人は、物を大事にしないかもしれない。

理不尽に思えるかもしれないが、こういう連想は無意識に起きる。

そして、清潔感は、努力ではなく準備で作れる。前日にアイロンをかけ、靴を拭いておく。それだけで、初デートの評価の半分は確保できる。

2 「気合いを入れてきた」は、実は加点である

女性がよく心配するのが、これだ。

「気合い入れすぎと思われたくない」

安心してほしい。男は、気合いを入れてきた女性に、まず引かない。

むしろ、逆だ。

「この人、今日のために準備してきてくれたんだな」

これは、そのまま好意の証拠として受け取られる。#119で書いた通り、男が本当に嬉しいのは、その努力の裏にある「自分との時間を想像して準備した」という事実だ。

問題になるのは、気合いの量ではない。

方向を間違えた場合だけだ。

昼のカフェにドレス。居酒屋にヒール15センチ。散歩デートにタイトスカート。

この場合、男が感じるのは「気合い入りすぎ」ではない。

「この人、今日どこ行くか想像してなかったんだな」

つまり、減点されるのは気合いではなく、場のミスマッチである。

だから、服を選ぶ前にやるべきことがある。

行き先と、移動時間を確認することだ。

3 男は「隣に並んだ自分」を想像している

これが、女性にはあまり知られていない視点だ。

男は、デート相手の服装を見ながら、無意識にこう考えている。

「この人と並んで歩いて、俺は釣り合っているか」

これは容姿の話ではない。格の話だ。

彼がカジュアルな服で来ているのに、あなたが完全にドレスアップしている。彼は嬉しいと同時に、少し焦る。「俺、もっとちゃんとしてくるべきだったか」

逆に、彼がきれいめで来たのに、あなたが完全な部屋着感覚の服だと、こう思う。「今日、そんなに楽しみじゃなかったのかな」

つまり服装は、あなた単体の評価ではなく、二人の並びの調整でもある。

だから、相手の服装が読めない時は、中間を狙うのが最も安全だ。

きれいめカジュアル。この言葉が便利なのは、上にも下にも寄せられるからである。

4 初デートで、実際に強い服装

抽象論だけでは使えないので、具体を書く。

季節を問わず、初デートで安定して評価が高いのはこの構成だ。

シルエットが体に沿っている(ぴったりではなく、ラインが分かる程度) 色は、明るめか、落ち着いた定番色 露出は、一箇所だけ 歩きやすい靴 バッグは小さめ

順に理由を書く。

シルエットについて。男は、体のラインが分かる服に反応する。だが、これは露出とは違う。

ゆったりしすぎた服は、体型が全く分からないため、男の側で「情報がない」状態になる。逆に、ぴったりしすぎると、狙いが強く出すぎる。

軽く体に沿う、程度が最も強い。

色について。男は色の名前をほとんど知らないが、明るい色の服の女性を「感じがいい」と認識する傾向がある。白、ベージュ、淡い色、明るいブルー。

黒も悪くはないが、初回で全身黒は、少し硬い印象になることがある。

露出について。ここが最も誤解されている。

露出は、多い方が有利ではない。一箇所だけの方が、圧倒的に強い。

首元だけ。手首と足首だけ。膝下だけ。

全部見えている状態より、一箇所だけ見えている方が、男の意識は集中する。#181で書いた予測誤差と同じで、全部見えているものに、人は注意を向け続けられない。

靴について。これは実用の話だ。

初デートは、想像より歩く。店を探す、駅から移動する、道を間違える。歩きにくい靴は、あなたの機嫌を確実に削る。

そして#209で書いた通り、男が見ているのは笑顔の量ではなく、トラブル時の安定性だ。足が痛くて表情が曇る時間は、服の可愛さでは取り返せない。

バッグについて。大きすぎるバッグは、地味に印象を下げる。理由は単純で、生活感が出るからだ。

5 シーン別の、最適解

行き先が分かっている場合の、具体的な指針を書く。

昼のカフェ・ランチ

きれいめカジュアルが最も強い。ワンピース、またはブラウス+スカートかきれいめパンツ。靴はフラットかローヒール。

昼の光は、素材と手入れの状態がよく見える。だからこそ、清潔感の比重が最も高いシーンでもある。

夜の食事

昼より一段、きれいめに寄せていい。素材に少し光沢のあるもの、細身のシルエット。

ただし、店のグレードを超えないこと。カジュアルな居酒屋にドレスは、彼を焦らせる。

散歩・水族館・美術館など

動く前提のデートでは、可愛さより快適さを優先していい。ただし、スニーカーの場合は、他のどこかにきれいめの要素を残す。

全身カジュアルだと、男は「今日は特別な日じゃないんだな」と受け取ることがある。

映画・ドライブ

長時間座る前提なので、締め付けの強い服は避ける。ドライブなら、シワになりにくい素材が実用的だ。

6 男が地味に見ている「服以外」の部分

服を完璧にしても、ここで落とすと意味がない。

爪。派手さは不要だが、整っているかは見られている。長すぎるネイルは、生活感の想像に影響することがある。

髪。艶と、まとまり。ここは多くの男が言語化できないが、確実に印象に影響している。

香り。強すぎる香水は、店内では特に嫌われる。すれ違った時に少し香る程度が理想だ。

靴の状態。新品である必要はない。汚れていないことだけが重要だ。

そして、意外と見られているのが、持ち物の扱い方である。

バッグを床に直置きする。上着を雑に脱ぎ捨てる。物を丁寧に扱わない。

#143で書いた通り、男は所作から生活を読む。服が完璧でも、扱い方が雑だと、印象は相殺される。

7 最も大事なのは、実は「あなたが落ち着けるか」

最後に、この記事で一番伝えたいことを書く。

ここまで細かく書いておいてなんだが、服装で最も重要なのは、正解の服を着ることではない。

その服を着たあなたが、リラックスできることだ。

慣れないヒール。着慣れないタイトな服。気になって何度も直してしまう服。

これらは、あなたの意識の3割を服に持っていく。

そして、その3割は本来、会話と、目の前の相手に使われるはずだったものだ。

#209で書いた通り、男が2回目を決めるのは「楽しかったか」より「楽だったか」である。

あなたが服を気にして落ち着かない時間は、そのまま彼の居心地にも伝わる。

だから、選ぶ基準は最終的にこうなる。

清潔で、場に合っていて、自分が一番自然でいられる服。

新調した勝負服より、着慣れた中で一番きれいな服の方が、たいてい結果が良い。

最後に

初デートの服装は、審査ではない。

メッセージだ。

清潔感は「私はきちんと生活しています」というメッセージ。 場に合った服は「今日のことを、ちゃんと考えてきました」というメッセージ。 一箇所の露出は「あなたに、少しだけ意識されたい」というメッセージ。

そして、あなたが自然でいられる服は、「一緒にいて疲れない人ですよ」という、最も強いメッセージになる。

男は服を見ていない。

服の向こうにいる、あなたの生活と、今日への気持ちを見ている。

だから、正解の服など存在しない。

あるのは、伝えたいことが正しく伝わる服だけである。

辛口ペンギンでした。

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