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子どもが急に反応しなくなった。それ、熱性けいれんかもしれません!

KAORU|薬学博士・現役病院薬剤師・双子ママ

子どもが突然ぐったりして呼びかけても反応しない。体がガクガク震えている。白目をむいている。そんな場面に遭遇したとき、「これってけいれん?」とすぐに判断できる親はほとんどいません。突然のことにパニックになって当然です。 この記事では、熱性けいれんが起きたときに「何をすべきか」をお伝えします。

🌡️ 熱性けいれんとは

熱性けいれんは、38℃以上の発熱に伴って起こるけいれん発作です。乳幼児に多く、決して珍しいことではありません。突然意識がなくなり、体が震えたり硬直したりします。けいれん後にぼーっとしたり眠ったりすることもありますが、多くは数分以内に収まります。 遺伝的な要因もあり、両親のどちらかに熱性けいれんの経験があると、子どもが発症する確率が高くなるとされています。

📱 そのとき、まずスマホを持ってください

なんか様子がおかしいと思ったら、まず最初にスマホでビデオ撮影を始めてください。 我が家の場合、座っていたはずの息子がいきなり力なく横に倒れ込みました。明らかに見たことない状況でした。すぐにスマホで撮影を開始できたのは、頭の片隅に「おかしいと思ったらとにかく動画を撮る」ということを覚えていたからです。 撮影する理由は2つです。いつ始まったか・どのくらい続いているかが記録できること、そして医師に実際の様子を見せることができることです。パニックになっているときでも「撮影する」という行動一つに集中することで、少し冷静になれることもあります。

🚑 救急車を呼ぶ基準

5分以上けいれんが続く場合はすぐに救急車を呼んでください。2〜3分で治まった場合は、診療時間内であればかかりつけ医へ。夜間であれば様子を見て翌朝受診か、夜間救急を受診してください。ただし初めてのけいれんの場合は、治まっても念のため早めに受診することをおすすめします。

意識の回復を正確に判断するのは、パニックになっている親には難しいことです。「意識が戻ったかどうかわからない」「様子がいつもと違う」と感じたら、迷わず救急車を呼んでください。救急車を呼ぶことをためらわなくていいのです。

📞 夜間に受診すべきか迷ったときは、#8000(小児救急電話相談)に電話してください。全国共通の番号で、小児科医師・看護師が対応してくれます。

🤝 待っている間にやること

  • 横向きにして寝かせる(吐いたときに気道をふさがないようにするためです。下に何か敷いておくと安心です)

  • 口の中に物を入れない(舌を噛んで大事になることはほぼありません。むしろ口に物を入れることで嘔吐を誘発し、余計に危険です)

  • 無理に動かさない・揺さぶらない(けいれん中に押さえつけると骨折のリスクがあります)

  • 撮影を続ける(時間の経過と発作の様子が、診察で必ず役に立ちます)

私自身の経験

双子の息子の一人が、複雑型熱性けいれんを起こしたことがあります。コロナ禍だったため、病院に付き添った夫も別室待機。私は自宅で、夫からの連絡を待ちながら時間だけが過ぎていきました。

けいれんは1時間以上続き、3時間目覚めず、「最後の処置で目覚めなければ覚悟してほしい」と夫が告げられたとき、”もう息子の笑顔が見られないかもしれない。” そんなメッセージが届き心が締め付けられる思いでした。そして最後の処置が始まったとき、夫は離れた処置室から息子の泣き声が聞こえてきて、涙が滲んだと言っていました。”泣き声が聞こえる。あれはうちの子や。” そのメッセージで私も自宅で泣いてしまいました。

でも、目覚めた息子が最初に言った言葉は「ビックリしたねー」だったそうです。こちらがビックリするわ!!と思いながら、心から安堵したのを今でも覚えています。

✍️ 最後に

熱性けいれんは、初めて見る親にとって本当に怖い経験です。でも事前に「誰にでも起こりうること」「こうすればいい」と知っておくだけで、いざというときの行動が変わります。 熱性けいれんを繰り返すお子さんにはダイアップ坐剤が処方されることがあります。その使い方についてはまた別の記事でお伝えします。気になることはかかりつけ医に事前に相談しておくと安心です。

※本記事の情報は執筆時点のものです。個々の状態については必ず医師・薬剤師にご相談ください。

KAORU|薬学博士・現役病院薬剤師。国立大学研究所研究員、私立大学薬学部助教、調剤薬局を経て現職。一卵性双生児を含む3児の母。

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