人間の可能性を探求しながら、未来に参加していく
Marina del Reyに引っ越して、1ヶ月が過ぎた。引越し前に、「新しい家で静かな時間を思いっきり楽しむ」と書いた。その通りに静かな時間を楽しんでいる。ただ、その静けさの中で、もう一つの自分が動き始めていることに気づいた。
新しいアパートでの生活にも少しずつ慣れてきたが、実はまだ荷物の多くが箱に入ったままになっている。片付けなければと思いながらも、なぜか気が進まない。箱の中には、これまでの人生の積み重ねが詰まっている。
長年暮らした家から持ってきたもの、仕事をしていた頃の資料や思い出の品々。もちろん必要なものもある。けれど今の私は、それらを一つひとつ取り出して過去を振り返ることよりも、新しい環境や新しい可能性の方に強く惹かれている。
朝、海からの風を感じながら目を覚ます。コーヒーを飲みながら空を眺める。タイチーやウォーキングを続ける。9月にはギリシャのパロス島でヨガとエニアグラムのリトリートに参加する予定だ。そして最近は、SpaceXのIPOについて調べている。
一見すると、何のつながりもない話に聞こえるかもしれない。けれど私の中では、すべてが一本の糸でつながっている。
私が心を動かされるものには、一つの共通点がある。それは、「人間の可能性の探求」だ。私は心理学を学び、アートセラピーを学び、カウンセリングを学んできた。その後、シリコンバレーで30年以上働き、Teslaでは13年間を過ごした。
振り返れば、そのどれもが人間の可能性に対する興味から始まっていたように思う。人はどこまで成長できるのだろう。意識はどこまで拡大できるのだろう。社会はどのように進化していくのだろう。そんな問いが、いつも私の中にあった。
だから古代ギリシャにも惹かれる。デルフォイの神託や哲学者たちの言葉に耳を傾ける。人間とは何か。どう生きるべきか。何千年も前の人々が問い続けたテーマは、今も色褪せない。
その一方で、私は未来にも惹かれている。AIが思考を拡張し、宇宙開発が地球の外へ人類を連れ出し、新しいエネルギーが文明の形を変えようとしている。
13年間働いたTeslaでは、多くの人が不可能だと思っていたことが、技術と情熱によって現実になっていく瞬間を目の当たりにしてきた。私が惹かれているのは、特定の企業や人物ではない。人間の可能性そのものだ。
そして最近、自分のこれからの人生を表す言葉が見つかった気がしている。
「人間の可能性を探求しながら、未来に参加していく生き方」
未来に参加する方法は一つではない。学ぶことかもしれない。旅をすることかもしれない。投資をすることかもしれない。誰かの成長を支援することかもしれない。
私にとっては、ギリシャを旅することも、タイチーを学ぶことも、SpaceXへの投資を考えることも、すべて同じ方向を向いている。
それは、人間の可能性を探求すること。そして、その可能性が切り拓いていく未来の一部であり続けることだ。
Marina del Reyの部屋には、まだ開けていない箱がたくさんある。けれど今の私は、それらの箱の中にある過去よりも、これから開かれていく未来に強く心を惹かれている。そんな自分を、少し嬉しく思っている。
