自分をブランディングできなかった、ブランディングコンサルタントの話
褒められなかった私が、ブランディングで気づいたこと
子供の頃、私はあまり褒められた記憶がないんです。
何かができるようになると、母はこう言いました。「じゃあ次はこれね」。
ゴールに辿り着いた瞬間、また新しいゴールが現れる。達成感を味わう間もなく、私はいつも「まだ足りない自分」でした。
あなたにも、そんな経験はありませんか?
その感覚は、大人になっても消えなかったんです。
言葉で、初めて人に届いた日
転機は、スピーチクラブとの出会いでした。
スピーチをする場所だと聞いて、最初は軽い気持ちで参加したんです。
でも気づいたら、自分の一番深いところを言葉にしていました。
褒められなかった幼少期のこと。ずっと「まだこれから」と言い続けてきた自分のこと。
その記憶を原稿にし、コンテストに出場して、思わぬ高評価をいただきました。
聴衆が動いたのは、技術じゃなかったと思うんです。私の言葉が「本当のこと」だったから、届いたんじゃないかなと。
ブランディングをしていて、気づいたことがあって
アパレルの仕事をしながら、気づけば食品・農業・観光と、異業種のブランディングを手がけるようになっていました。
干し芋、ホテルの改装、そして食育プロジェクト。業界も素材もバラバラなんですけど、どの仕事にも共通していることがあって。
価値は、元からそこにある。
さつまいもや干し芋に宿る価値。
ホテルに宿る物語を、言葉にした人がいなかっただけで。
素材はずっとそこにありました。私がやることは、それを引き出して、伝わる言葉と世界観に紡ぐことだけだったんです。
あなたのビジネスにも、まだ誰も気づいていない価値が眠っていませんか?
一番難しかったのは、自分自身でした
ある時、ふと気づいたことがありました。
他の誰かのブランディングはできるのに、自分自身のことは「まだこれから」と言い続けていたんです。子供の頃から染みついた、あのゴールが動き続ける感覚がずっとあって。
ブランディングコンサルタントとして独立を考え始めたとき、会社名を考えました。すぐに浮かんだ言葉があったんです。
紡ぎ舎。
糸を紡ぐように、異なるものをつなぎ、一本の物語にする。アパレルから食へ、食から教育へ。心の傷を言葉に。地域の素材をブランドに。
人の可能性を世界観に。
全部「紡ぐ」ことだったんだと、そのとき初めて気づきました。
「まだ見ぬ物語」という言葉に込めた意味
紡ぎ舎のキャッチコピーは、こう書いています。
「あなたのビジネスの、まだ見ぬ物語を引き出します」
実はこの言葉には、もう一つの意味があるんです。
褒められなかった私が、ずっと気づけなかったこと。
価値は、元からそこにありました。
見えていなかっただけで、なくなっていたわけじゃなかった。
それはあなたのビジネスも、きっと同じだと思うんです。
まだ誰も言葉にしていないだけで、あなたの中にはもう、伝えるべき物語があるはず。私はそれを一緒に見つけたいんです。
そのために、紡ぎ舎を作りました。
鈴木香織 / ブランディングコンサルタント 紡ぎ舎(つむぎや)
