名無き関係持ちし女性ふたりのエブリデイ -一生大切な誰かが隣に居る事と、恋愛関係の境界。/ドラマ版『ベイビーわるきゅーれ』完結に添えて-
映画から始まり、最新作公開と同時にtvドラマ展開をしていた作品がありました。
杉本ちさと。深川まひろ。
ふたりは殺し屋。
ふたりはふたりにしかない世界を抱えて未来の話をするようになりました。
この『ベイビーわるきゅーれ』という作品が重ねて辿り着いた一区切りの御話を少しばかり。
(※当記事ではドラマ版および映画本編含めた物語内容諸々に触れています(未観の方向けの紹介項目も含めた過去のベビわる記事も宜しければ、お先にでも後程にでも
🎄粛清さんの人生
いきなり余談のようなのですが 私ね
11/20の晩は邦画『シン・仮面ライダー』のBlu-ray発売に合わせて仕事の休みをとっておりまして(夜勤職です)
それで『ベイビーわるきゅーれエブリデイ』最終話リアタイ出来た時点で巡り合わせだったのですが
粛清さんこと日野彰、柄本時生さんだったじゃないですか
シン・一文字隼人はご兄弟の柄本佑さんなんですよね〜〜。。という更なる巡り合わせを何か急に感じていて。。。。
(猛烈に個人的にですがそれも発売日と最終話が同じ日ですのよ
(そういえば冬村かえで、シン・本郷猛/池松壮亮さんじゃないですか。。
最終話冒頭
アバンでまず唸ってたのが、粛清さんの人生の厚みをあの短時間で端的に描写された事でした。
(阪元さんすっごいなってほんとこう。。
粛清さんを粛清しに立ちはだかる“ツネさん”。
疲労困憊の中で「あーあ俺殺りにこのひとが来たんだ」って感じで
勝てないのを覚悟して笑っちゃったのか 単に馴染みの顔だったからか
その相手を視て 日野さんはあそこで死を受け入れたように思われました。
そんな彼に銃を突き付けながら即撃ちはせず
苦味を表情に走らせ髪をぐしゃっと掻き上げるツネさん。
ふたりの間の きっとこの後も語られない過去が垣間視えました。
日野さんの走馬灯。
それはドムドムバーガーでレジに忘れたスマホを届けてくれた店員さんの何気ない笑顔。
特別でも何でもないその“親切”が、死の間際に彼が思い出す一番の“暖かかった思い出”。
「あの店員さん、元気にしてるかな..」。
もしかしたら生きていてもきっともう会うこともなかったかも知れない、名前も知らない人を思い出して涙を流し命を終える。
階段での銃撃戦からop入るのもアリだったと思うのですが、あえてそうせずop前に日野さんの絶命まで終える構成。
いやすっごいな..って圧倒感を既に感じていたのでした。
🎄商店街の告白
最終話の告白シーンの商店街
第一話でちさまひが「ドラマみたーい..!」って走ってたとこですよね。。
10年後の話といい全部最終話に繋がってる。。
初回から
10年後もまひろはちさとと一緒に居る事を疑いもしませんでした。
でもちさとは その時はまだ、嬉しくても戸惑いもあって。
自分が生きていられるかなんて分からない。
未来の話なんて出来る訳がない。
それが
最終話ではちさとから
あんなにも強く
生きている意思を
ふたりで生きている未来を
語れるようになったんです。
告白シーンもちさとからで。
「どしよっかな。。」とはにかんで
とても恥ずかしそうに
一番大切な人に告げた
「大好きだよ」。
まひろも応えます。
応えてまひろも恥ずかしそうに顔を覆って。
たまらずちさとは横を駆け抜けて
それをまひろは追って抱き倒して
ふたりで無邪気に笑い合って。
ゆっくり立ち上がってお互いの手をぎゅっと握って。
あえて
あえてね
ストレートに云うと
私は彼女達のやりとりに何度キスするかと思ったんです。
穿った見方でも何でもなくて
ちさとからの告白のシーンで高鳴った胸は
どうしたってラブシーンを観ている時のそれで。
本当にキュンキュンて音が自分から聴こえてしまうのではというほど。
でも
彼女達の関係は恋愛ではないとのことです(準公式見解?)。
本当にそうなのかな。
でも
それも別に何でもいいかというか。
感情や関係に必ず名前をつけないといけない訳でもないというのは、結構ずっと昔から感じていて。
個人的に以前正にそうしたテーマの御話を描いた事もあった程でした。
[※因みに余談ながらそれは、『ガッチャマンクラウズ』という映像作品のファンアート漫画でした。
主人公の“一ノ瀬はじめ”という女性は全性愛とも言える印象の人で、登場人物のひとり“宮うつつ”という少女は本編でも控え目な子ながら はじめにはとても懐いていて、様々な展開を重ねた先に彼女へのその想いの言語化としても大きな言葉を残していました。
私の御話ではうつつははじめに対し言葉としてはっきり、「自身が彼女に恋をしているのかも知れない」という想定にも至ります。
それに対し はじめは 自身もうつつに大きな感情を持って求めていながら「感情に名前をつけるのって好きじゃないんすよね」という言語化をします。
そして..
(こちらは現在も電子書籍として投げ銭意図の数十円で頒布しておりますのでご興味ありましたら。。]
ベビエブ最終話とそれを受けた幾つかの感想を追ってみて、その辺りの事をまた色々と考えたのでした。
メインキャストの高石あかりさんも、ちさまひの関係性を“名前がつけられない”と話されていましたよね。
恋愛の可能性を訊ねられた際にも一応の否定と「勿論どこからが恋愛かって難しいですけれども」とも。
この
お互いがお互いをどう想っているのか/この関係は何なのかというのは
きっと世の中の色んな人が色んな状況で沢山悩む事でもあると思います。
例えば「ちゃんと恋愛として向き合って気持ちを確かめあって添い遂げる事を誓わなければ他の誰かに奪われてしまうかも知れない」といった事から、「ちゃんとはっきりしないと」が生まれたりする訳なんだと思うんです。
でも
ちさまひはそれが何であろうと
自身でお互いとの共生を選んでずっとずっと一緒に過ごして来て
この先もずっとずっと大好きでずっとずっと一緒で
それをふたりで大切に抱えて未来を誓った訳です。
じゃあもう、それでいいんですよね。
そして何よりきっと
本人達は先述のような事を悩んでいる訳などでもなくて。
..あ〜〜でも正直ちさとに関してはちょくちょくまひろに手を出しかねない空気漂わせません..?!
茶化すとかでなくて、時折本当にもう こう 凄く愛おしそうに向き合うし接触するし。
ただ、勿論それも別に自由な関係性で。
恋愛だと思うとか思わないとかじゃなくて、お互いを求めたかったら求めたって誰憚る事も無い訳で。
どんな未来もふたり次第だから。
どの道日本じゃ同性婚どころかパートナーシップ制度すら
あとちょっと別の話ですが選択式夫婦別姓ですら
ずっと“議論”という名のこねくり回しを長年やってる程度なのでどうにもね..。
(どれも只、社会を逆転させるとかでも何でもなくて、只々“そうしたい人達がそう出来るようにする”だけなのにね)
でもそんな社会の仕組みの権利を得る心配しなくたって
ふたりが一緒に暮らしていく為の諸々どころか老後の保証とかも殺し屋協会が割とどうにかしてくれそうですし。
あそこの福利厚生ってほんと手厚い事をエブリデイでも描かれてましたし。
(まぁそれこそのエピ同様、協会に不要と判断されれば粛清さんが向けられて断ち切られてしまう側面もあるのでしょうけれど
ちさまひならおばあちゃんになってもきっとずっと二人で無敵ですよね☺
ちさまひはちさまひのまま
共に未来を歩んでゆきます。
🎄自分の頭で考えるということ
風林火山編、当初コメディ篇なのかなと和んで観てたら
あの顛末だったじゃないですか..。
いやいや滅茶苦茶べビわるだった….って終わり方だった訳ですが
それに留まらず
ジョブローテーション編経ての最終話まで観ると、あの一連もまた全体の積み重ねだった事が色濃く浮き上がってくる構成に唸る形でした。
夏目敬はずっと盲目的に宮原幸雄を崇拝してきて そうであったが故に壊れてしまいました。
〝全て〟が崩壊したからこそあんな行動にもいとも簡単に出てしまえて、破滅に向かえました。
ちさとは
斡旋部署でのあんな扱いに何度も頭の中で同僚を撃ち殺す妄想は出来ても
これまでならきっと実行に移せて当たり前だった事でも
殺し屋協会の人間達相手にそれは出来ませんでした。
〝唯一の拠り所〟
自身が ふたりが生きていく為の他に無い職場でしたから。
そうして糸が切れてしまうちさとを救ったのは
他ならぬまひろでした。
ちさとの為なら 殺し屋協会の人間だろうと殺せると迷いなく まっすぐな眼で伝えます。
そうしてふたりで手を取り真っ白な未来の為の清算へ行動に出た、本来取返し付かない殺戮を救ったのは
これまで仕事として疑問なく人を殺して来たまひろが初めて〝この人は殺しちゃ駄目なんじゃないか〟と考えて逃がしていた、粛清さんでした。
そしてちさとが壊れそうになる最後のトリガーでもあった、斡旋部署のマッチポンプの事実。
結果論ではあれ、その事実はふたりの行動を不問に伏される結果となったのでした。
それこそね
これまでふたりが請け負って来た仕事の中にも中華屋の主人のような事例があったかも知れない訳です。
それはもう今となっては判りようがなくとも
せめて
これからは。
報酬が下がろうと自身で裏付けまで進めてからターゲットを撃つ。
正義なんて話ではなくて。
せめてもの
あんな事を繰り返させない為に。
(処であのターゲットがパワハラ権力者だったの、時事的なのかたまたまなのか判りませんけど
丁度驚愕するニュースが世間を騒がせてましたよね..。
当人の事ではないです、彼への断罪に対し逆張りした人達が、「自分の目で真実を知る」と言いながら結局〝別のデマに踊らされている〟だけの人達が、大量に出現していた事なんですのよ….。
〝何が正しいのか情報を精査する〟までは本当に大切なのですが、
そうした〝疑問〟でなく〝真実はこうだった!〟に一足飛びして団結して騒いでいる異様な光景は、あの大衆SNSから私が離れた原因のひとつでもあるのですが
そういう人達が生身の人間として可視化されて報道に出て来ていたのにびっくりしてしまって。
繰り返しますが〝何が正しいのか〟を考えるところまではいいんですよ。
そこで狭い世界で「報道は嘘です!実は..」なんて聞いて「そうだったのか!」って乗っかるだけなのは、結局自分の頭で考えていないところから一歩も進んでいない訳ですのに..)
話戻しまして、夏目さんも〝自分の頭で考える〟事の比喩だったという感想も見たのですが
盲目的だったとはいえ、宮原さんを崇拝していたのは彼自身の出逢いと日々からのものだったのでそこはちょっと違うかなと思うんです。
構成としてはジョブローテーション編でのちさとが壊れかけてのその先の分岐というか前振りであったというか、私はそんな風に捉えています。
〝自分の頭で考える〟比喩としてはそれこそ最終話での田坂くんですよね..。
あんだけ「頭狙わないでっていつも言ってますよね..?!」って彼なりの職務の拘りとか処理が大変になるからといった業務上の理由とかあるんだろうとずっと思っていたのですが
いや
おまえ..(それは宮内さんにも蹴られます👣

(ウチに居た丁度ちさまひみたいな色合いの猫ちゃん達添え🔫🐈🔫🐈
🎄ナイスデイズより先に進みしエブリデイ
開始当初はtvドラマ版はオムニバス枠かと思っていたのですが
映画公開と同時期の毎週のドラマというのをここまで活かして
ベイビーわるきゅーれそのものの一個の到達点まで御話を積んでくるとはで。。
エブリデイの時間軸はちさまひと入鹿さんが知り合いな時点でナイスデイズの後。
接触せずで終わったのめちゃ笑いましたがあれも3人らしい。
..粛清粛清さんは、ツネさんなんですよね..?
入鹿さんの登場タイミングは日野さんの件の前ですけど
場合によってはまひろに派遣されたのは入鹿さんだった可能性もあるなって..。
入鹿さんはツネさんとも馴染みの顔だったようですし
ちさまひの前に彼と共に立ち塞がるような事がないといいなと思っています..(あってもいいなと思っています。。(???
ほんとにね
映画3作を受けての一旦のラストのようなエブリデイの締め括りを魅せてくれて
この区切りにまだまだ続きを観たいような観るのが怖いような。怖くはないかな。きっとこのスタッフなら彼女達の間違いの無い“先”をどんどん魅せてくれる、安心して待っていられる感じがするのでした。
阪元さん自身まだまだやりたいことあるって仰っていたというか存分に散りばめてましたしね..!
気付けばあれから早くも一週間です。
11/27はベビエブ最終回一週間後気分記念日です❢🎄🎅✨✨みたいな。
この機会に今頃ナイスデイズ観賞記事もやっと放っておきましたので是非そちらも。。(初日初回に観に行って記事もほぼ出来上がっていながら何故か下書き熟成させる事に定評(※私自身で)のある私の記事です。
映画記事も当記事も
杉本ちさと と 深川まひろ の
果てしない未来に添える花束代わりになれば幸いなのでした。
✨✨💐💐✨✨
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