日本のインディーアブストラクトゲーム12選
以下の内容はボードゲームギークのAbstract Gamesフォーラムにて、近年の日本のアブストラクトゲームの動向を紹介する目的で執筆したものです。元のスレッドは"Japanese indie abstract strategy games in recent years"というタイトルで投稿したものですが、興味を持っていた人が多かったようでニッチなフォーラムの投稿としては反響がありました。
リストしたタイトルは筆者がゲームに興味をもちはじめたここ5年くらいの間でよく話題になっていたと思われるものから選びました。あくまで日本の傾向を説明するために、フォーラムの好みなども考慮しつつ選んだものですので、ここに選んだタイトルがそれ以外のタイトルより優れているといったことを言いたいわけではありません。
番号は単におおまかな年代順を示しています。ルールの紹介がかなり大雑把ですが、かわりにデータベースの作品ページにリンクしており詳細が確認できるようにしています。
Shobuさんからもっと日本のアブストラクトゲームを紹介してほしいというリクエストがあったので、ここ数年(4~5年)日本のネットユーザーがよく話題にしていると思われるインディー・アブストラクトゲームの中から、私がピックアップしたものを紹介させてください。
前提として、日本のインディーゲームデザイナーは年2回開催される東京ゲームマーケットに出展することを目的としてゲームを自費出版しているケースが多いです。このためコンポーネント量が少なくても成立するゲームが目指される傾向があり、このフォーラムでよく見かけるような、コマを多く必要とするコネクション、グループ、テリトリーのゲームは比較的稀です。
1. NOCCA×NOCCA
私がゲームに興味を持ち始めた頃に流行していたゲームです。スタック要素のある到達ゲームで、コマはチェスキングのように動き、色の組み合わせに関わらず3段までスタックすることができます。タイルの要素以外はSteffenのPassoとルールが一致しています。
2. FILLIT
このリストの中で明らかに商業的にもっとも成功してるゲームです。ベースのメカニクスはクニツィアのTikuと同じで、突き当りまで直進したポーンの跡をすべてトークンで埋め、一定数のトークンを置き切ると即座に勝利します。Tikuと異なるツイストとして、自分と隣接する他の駒との位置を入れ替えるストーンがあり、各手番で自分の色のストーンを操作できます。
3. オストル
アバロンやSHŌBU/勝負のようなプッシュゲームで、コンポーネントの構成はNeutronと同一です。盤外に相手のコマを押し出すか、中央の穴に押し込んで捕獲し、2つ捕獲したら勝利します。自分のコマを動かすかわりに、中央の穴を隣接スペースへ移動することができます。
4. ジグザ
ダイスを使用するシンプルな捕獲ゲームで、ボードのみで販売されています。ダイスは進行方向に倒しながら動かすか、その場で方向転換をすることができ、目の数が自分より小さい敵のダイスに隣接している場合は捕獲することができます。
5. セカンドベスト!
円環ボードを使用するN-in-a-rowタイプのゲームで、4つを連続させるか、同じセルに3つの自分のコマを重ねることで勝利します。このゲームが面白いのは、つねに相手の手の指し直しを1度命じることができるというメタルールの存在です。
6. トウキョウのハト エサバ・バトル
これはHiveの四角版のようなゲームで、ボードはなく、敵のキングにあたるコマを囲んで動けなくさせるのが勝利条件です。日本のワンコインショップでわずか100円で売られていますが、その値段とは思えないほどタイルの出来が良いです。
7. トラペーツ
ヘクス版のTaijiのようなゲームです。手番でひとつのタイルを完全に囲んだプレイヤーはそのタイルを回転させることができます。7つの自分の色を繋げると即座に勝利します。
8. コントラスト
捕獲のない到達ゲームです。コンポーネントのアイディアが際立っています: 透明アクリルの駒に白と黒で矢印が描かれていて、通常は黒の矢印しか表示されていませんが、黒タイルに乗ると黒が消えて斜めの白の矢印が出現し、鼠色のタイルに乗ると両方が出現します。自分のコマは飛び越えることができます。
9. SLIP STREAM
Racing Kingsのように、2人のプレイヤーが同じ辺を目指すレースゲームです。駒は常に直進か斜め前に進みますが、マスに〇と楕円の2種類があり、他の駒に妨げられないかぎり〇はスキップして進めます。また手番のはじめに自分のコマの直前に他の駒がある場合のみ大きく前進できる特殊なルールがあります。コースタイルはランダムで組み合わせることができます。
10. ゴール・フォート
ユーロゲームにおけるリソースマネジメントをアブストラクト化したようなゲームで、5種類の資源トークンだけでゲームを行います。手番では場にある資源を獲得するか、手元にある資源を一定数場に戻すことによって、資源の種類ごとの効果を発動します。白い建材を3つ獲得すると勝利です。3~5人用です。
11. Ziegen Jagen !
以前マイクのスレッドで言及したボードのないマンカラです。柵によって区切られた5つのスペースに、ヤギ、草、牧場主の3種類のコマを播き、アクション終了時のコマの状態によって異なる効果が起こります。一定のスコアを得たものが勝利します。マークのゲームと同じTanboのタイトルで海外パブリッシャーからリテーマ版が販売されるようです。
12. ゴモクロク
ベースは五目並べですが、Catchupのようなトラッキングスペースと、Strandsのような数字付きのスペースがあるボードを使います。駒を置いたセルの数字だけトラッキングスペースのコマを動かし、相手のコマが先にある限り連続して手番を行うことができます。トラッキングスペース上のコマも五目を作るのに使用できます。
このほか、日本ではアッパーハンドがモザイクというタイトルの陶器のコマを使うゲームとして流通しています。モザイクのウェブサイトではちゃんとアッパーハンドへの言及があるので正式にライセンスを得ているはずです。
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