綺麗なだけじゃ、ダメだった。— 壁打ちで生まれた“紫苑”の誕生秘話 —
年度末の雑務で慌ただしかった一週間が終わった、2026年3月の週末。
あのとき、私は
ひとりのキャラクターを、作ろうとしていた。
家族は出かけていて、午後はひとり。
紅茶を飲みながら、久しぶりに自分の時間を楽しむことにした。
アールグレイのミルクティーを飲み干した頃、
スマホを眺める手が、ふと止まった。
「綺麗だな」と思うイラストは出ているのに、
なぜか、しっくりこない。
AIでここまで描けるのはすごい。
それはわかっているのに、
どこか違う、という感覚だけが残っていました。
■見本がないということ
今回作ろうとしていたのは、
既存のキャラクターではありません。
誰かのデザインをなぞるわけでもない。
ChatGPTとの壁打ちだけで、
ゼロから、ひとりの存在をつくる。
それが、思っていたよりも
ずっと難しかったです。
最初は、
作りたいキャラクターのイメージを、
言葉だけで伝えました。
自分の持っている
お気に入りのデザインをヒントにしながら。
でも、言葉だけでは
どうしてもズレてしまう。
“それっぽい”けど、違う。
そんな状態が続いていました。
■実際に見せた一枚
花魁のイメージを、
言葉だけで伝えるのが難しくて。
思い切って、
自分が持っていたぬり絵を見せてみました。
※edo2022の『花魁ファンアートバトル🎨ぬり絵イベント』に参加したときのものです。

これで伝わるのかな、と
少しだけ不安もありました。
でも、そのあと。
AIの出力が、
ほんの少しだけ変わりました。
「それっぽい」から、
「あ、近づいてきたかも」と思える方向へ。
■違和感の正体
最初は、こんな紫苑でした。

“整いすぎている感じ”がどうしても気になった

人形のようで、心が動かなかった
綺麗です。
完成度も高いと思います。
でも、違う。
“和風美人”ではあるけど、
私が作りたかった紫苑ではなかった。
■紫苑の輪郭
ここで、紫苑の設定を
もう少しだけ深掘りすることにしました。
紫苑は、Neo Edoに現れた
花魁姿の月の女神。
ただの和風美人ではない。
夜の静けさと、
少しだけ近寄りがたい気配。
どこか、触れてはいけないような距離感。
凛とした佇まいと、
怪しげな目元。
この世のものとは思えない存在。
それがないと、
“紫苑じゃない”と思いました。
■「これだ」と思えた一枚
何枚も出して、
何度もやり直して。
どこに向かっているのか、
わからなくなる瞬間もありました。
でも、この一枚が出たとき。

Moon Oiran — 紫苑 / SHION
©2026 kanamin26
「あ、これだ」
って思いました。
一番きれいな絵だったわけじゃない。
でも、
ちゃんと“紫苑だった”。
それまでの違和感が、
すっと消えた感覚。
ここから、やっと
キャラクターとして動き始めました。
■紫苑という名前
このキャラクターに「紫苑」と名前をつけました。
紫の色合いと、静かな雰囲気。
そして、どこか儚さを感じる響き。
華やかさはあるけど、凛とした静けさをまとっていて。そこにいるだけで、空気が少し変わるような存在。
そんなイメージが、この名前に重なりました。
Moon Oiran — 紫苑 / SHION
海外も意識して、
ローマ字でも表記しています。
■ZORAでの展開
この紫苑は、
NFTとしてZORAで展開しています。

ZORAは、
作品をデジタルで所有できる形にして、
世界に届けられるプラットフォームです。
最初は少しハードルを感じたけど、
触れてみると、「作品をそのまま外に出せる場所」
なんだと感じました。
日本だけじゃなく、
海外の人にも届く形で、この世界観を出したい。
そんな思いもあって、
「Neo Edo × Ukiyo-e」というコンセプトにしました。
※ZORAについて、始め方などはジュリアさんの記事がとてもわかりやすかったです👇
■百花繚乱という一枚
その中で生まれたのが、この一枚でした。

咲き誇る、というより
あふれてしまった美しさ
ZORAでは、
すでに10作品を公開していました。
今回の作品「百花繚乱」は、
XのAIアートイベントから生まれた一枚です。
咲き誇る、というより。
あふれてしまったような美しさ。
シリーズを重ねてきたからこそ、
無理に作ったのではなく、
自然に出てきた一枚でした。
👉 ZORAでも公開しています👇
Moon Oiran — 紫苑 / SHION #011「百花繚乱」
■AIアート選手権に参加して
今回、ハルマガのAIアート選手権に参加しています。
キャンペーン詳細はこちら👇
この記事は、3作品目になります。
3つそれぞれ、切り口を変えて。
キャラクターも、あえて違うものにしました。
正直に言うと、
まだ、うまく言葉にできない部分も多いです。
でも。
「作る過程」も含めて、
出していいんだと思って、
今回この記事を書きました。
完成したものだけじゃなくて。
迷ったことも、違和感も、やり直しも。
それも含めて、
この紫苑というキャラクターです。
正直、まだ途中です。
でも、
“なんとなく作る”から
“自分の中の正解を探す”に、
少しだけ変わってきました。
それが、今は少し楽しいと思えています。
この紫苑というキャラクターも、完成ではなく、
これから育てていくものだと思っています。
この流れを、
もう少しだけ続けてみようと思います。
🌱今日の一歩
「なんか違うな」と思った感覚を、
そのまま置いておく。
それだけでも、
次の一歩につながることがあります。
この記事は「AIとつくる、キャラクターの話」のひとつです。
※本記事に掲載しているキャラクター「紫苑」は、
カナミンのオリジナル作品です。
無断での使用・転載・複製はご遠慮ください。
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もし「そっと背中を押したい」と思っていただけたら、その気持ちを、ありがたく受け取らせてください。