雑談が、AIメルマガになった日。― 小さく始めた社内AIの記録 ―
送別会の帰り道。
電車に揺られながら、ふと思い出していました。
新入社員の頃から、2年間一緒に働いたKくんのことを。
その日は、ちょうど
AIメルマガの最終回を発行した日でした。
送別会の席でも、その話題になって。
「カナミンさん、メルマガお疲れ様でした。
僕、アンケート一番乗りでしたよね?」
少し酔いながら、Kくんが言いました。
「残念、二番目だったよ」
「え~、早いと思ったんだけどなぁ(笑)
電話の要約とか、メール返信に、ばっちりAI使ってますよ」
「ありがとう。嬉しいよ」
そんなやり取りを、思い出していました。
これまで、メルマガのアンケートは、
毎号1〜2人から届くくらいで。
正直、どこまで届いているのか、
よくわからないまま続けていたところもありました。
でも、最終回の日。
思っていたよりも多くの回答が届いて、
「ああ、ちゃんと届いてたんだな」と、少しだけ実感できて。
さらに、Kくんの上司のS課長からは、
「これまでのメルマガ、もう一度見たいから、
20号まとめてアーカイブ配信できませんか?」
というリクエストまでいただきました。
正直、泣きそうでした。
そして、送別会の最後。
異動になるKくんが、ぽつりと言いました。
「カナミンさん、メルマガまた配信したら、
僕にも送ってください。Aセンターで展開します」
一瞬、言葉が出ませんでした。
ああ、これ。
ちゃんと届いてただけじゃなくて、
次につながってるんだ。
少し先で、同じことをやろうとしている人がいる。
それが、いちばん嬉しかったのかもしれません。
電車の中で、じんわりとそのことを思い返していました。
■あのメルマガの始まり
あのメルマガ、
最初はちゃんとした企画じゃなかったんです。
きっかけは、所長との雑談でした。
お互いにAIに興味があって、
休日に本を読んだり、少し触ってみたり。
そんな話を、ぽつぽつとしていた時期。
ある日、遊び半分で
生成AIで所長のイラストを作ってみたんです。
もともと、私のAIの使い始めって、
仕事じゃなくて「推し活」でした。
好きなキャラクターのファンアートを作りたくて、
毎日ああでもない、こうでもないって試していて。
正直、今みたいに思い通りに出るわけでもなくて、
「なんか違うな…」の繰り返しでした。
思い通りにはいかない。
でも、楽しかったから。
通勤電車の中で、
「あのプロンプト、こう変えたらどうなるかな」って考えていたり。
気づいたら、毎日少しずつ触っていました。
そんな延長で、ふと
「所長をAIで描いたらどうなるんだろう」って思ったんです。
完全に、遊びでした。
「こんなの作ってみました」って見せたら、
思った以上に面白がってくれて。
「これ、業務でも使っていいですか?」って聞いたら、
「いいね、やってみましょう」って。
あのときは、
これが仕事につながるなんて思っていませんでした。
そこから、最初の一歩はすごく小さくて。
eラーニングのリマインドメールに、
そのイラストをちょっと入れてみただけでした。
■雑談が、企画になった日
しばらくして参加したセミナーで、
講師の方がこんな話をしていました。
「PCのちょっとした困りごとを、メルマガで発信してるんです」
その瞬間、あ、これだ、と思いました。
ちょうど社内でChatGPTが使えるようになり始めて、
でも、まだ触ったことがない人がほとんどで。
難しいことじゃなくていい。
まずは「知るきっかけ」を作れたらいい。
そう思って、休み明けに企画書を出しました。
企画書も、ナノ(ChatGPT)と壁打ちしながら作りました。
正直、
「え、こんなに簡単に、ここまでまとまるの?」って、ちょっと驚きました。
自分一人で考えていたら、
たぶん、あそこまで整理できなかったと思います。
でも、そのまま出したわけではなくて。
「これで伝わるかな」とか、「ちょっと違うかも」と思うところは、自分で直して。
最後は、自分の言葉で整えて出しました。
正直、通るかどうかはわからなかったです。
でも、返ってきた言葉はすごくシンプルで。
「やりましょう」
それだけでした。
メルマガを始めたばかりの頃は、
挿し絵にもけっこう苦労していました。
そんな中で、10号あたりから
図解ツール「nanobanana」を使うようになって、
ぐっと作りやすくなりました。
同じ内容でも、
見せ方が変わると、伝わり方も変わる。
それを実感したのは、この頃だったと思います。
■気づいたら、20号続いていました
そこから、週1回のメルマガが始まって、
気づけばvol.20まで続きました。
内容は、すごく特別なことをしているわけじゃなくて。
生成AIパスポートで学んだことをベースに、
AIリテラシーを、できるだけやさしく。
最初は、ChatGPTを遊びながら使えるようになることから。
そこから、少しずつ社内の業務に落としこんでいきました。
ただ、正直、後半の方が大変でした。
「どうやって仕事に使うか」は、
また別の難しさがありました。
振り返ってみると、
あれは“AIを活用した”というよりも、雑談と遊び心が、少しずつ形になっていった感じです。
ちゃんとした計画があったわけでもなくて、
最初からうまくやろうとしていたわけでもない。
ただ、「これ、ちょっといいかも」と思ったことを、一つずつ試していっただけでした。
もし今、
AIをどう使えばいいかわからないとか、
社内で何かやってみたいけど動けないとか。
そんなふうに感じているなら。
最初は、ほんの小さなところからでもいいのかもしれません。
雑談とか、ちょっとした遊び心とか。
そこからでも、意外と動き出すことがあります。
続けていく中で、
うまくいかなかったことも、けっこうありました。
むしろ、そっちの方が多かったかもしれません。
正直、最初の頃は「これ、意味あるのかな」って思うこともありました。
社内でAIを使う人はまだ少なくて、
どこまで届いているのかもわからない。
そんな中で、
一人で続けているような感覚になることもあって。
誰も否定はしないけど、
誰も動かない。
そんな空気を感じることもありました。
どうやって続けてきたのか、
どこでつまずいたのか。
そのあたりは、また別の形で書いてみようと思います。
同じように動き出そうとしている人に、
何か渡せるものがあればいいな、と。
🌱今日の一歩
身近な人と、
「AIってどう使ってる?」って雑談してみる。
※本記事はハルマガキャンペーンのキャッチコピー王選手権2026に参加しています。
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