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馬と共に駆け抜けた先に見つけた夢。人との繋がりを追い求める原舞ひるが、スポーツ記者の道を選ぶまで。

今回は、環境情報学部4年生の原 舞ひる(はら まひる)

小学3年生から馬術に打ち込み、全日本ジュニア選手権に出場した経験を持つ彼女。SFCでは「人との繋がり」に魅了され、自ら繋がる場を創るプロジェクトを立ち上げました。そして卒業後は、スポーツ記者の道を歩み始めます。

馬、SFC、人、そしてスポーツ。彼女の物語を覗いてみましょう。

#多様性の中での自己発見 #好きを仕事に #好きが原動力


SFCとの出会いは「馬」がきっかけ

彼女のSFCへの道は、人生の大部分を共にしてきた「馬」の存在なくしては語れない。

その出会いは小学3年生の頃。大河ドラマで女優の上野樹里さんが颯爽と馬に乗る姿に、「女性が馬に乗っているの、かっこいい!」と心を奪われたのが始まりだった。

小学3年生の頃のまひるさん
小学5年生

友人に誘われて体験乗馬に参加すると、馬と触れ合う楽しさにすぐに夢中になった。誘ってくれた友人はすぐに辞めてしまったが、彼女は一人、高校3年生まで乗馬を続けた。

その情熱は、趣味の域を超えていく。馬といかに美しい動きを見せるかを競う「馬場馬術」という種目に打ち込み、目標としていた全日本ジュニア選手権への出場も果たした。

全日本ジュニアに出ていた頃

出場権を獲得するまでがまず一つのハードルでした。土日はほとんど毎週、乗馬クラブに通っていましたが、平日は塾に行ったり友達と遊んだり、ごく普通の学生生活を送っていましたね

そんな彼女がSFCに興味を持ったのは、ごく自然な流れだった。

元々、SFCのように色々な強みを持った人が集まる場所に身を置きたい、という漠然とした憧れがありました。そんな時に塾でSFCの話を聞いて。長年打ち込んできた馬の研究、特に競走馬の研究をされている仰木先生がいると知って、すごく面白いなと思ったのがきっかけです

しかし、SFCへの道は平坦ではなかった。AO入試では不合格に。そこからの追い上げが凄まじいものだった。

12月の頭に不合格がわかって、そこから一般入試の勉強を始めました。人生で一番、短期集中で勉強したかもしれません。SFCの過去問に特化して、英語と小論文をひたすら。本当に『SFCのためだけの勉強』でしたね

SFCの過去問をひたすらに解いた

見事、一般入試で合格。馬と共に駆け抜けた日々が育んだ探究心と、多様な人が集まる環境への憧れが、彼女をSFCへと導いたのだった。

SFCで見つけた「人」という新たな面白さ

見事2022年に入学

しかし、期待に胸を膨らませて入学したSFCライフは、最初から順風満帆だったわけではありません。往復5時間という長い通学時間。そして、やりたいことが明確な同級生たちとの間に、ギャップを感じていました。

SFCがゴールになっていた部分もあって、周りの熱量に圧倒されていました。1年生の春は、履修登録も難しくて、ただ授業を受けるだけで精一杯。SFCって楽しいのかな?って

そんな彼女の転機となったのが、1年生の後期に履修した「スポーツビジネス」の授業でした。

元々スポーツが大好きで。その授業でゲスト講師の方が来た回に提出した感想文が、たまたまその方の目に留まったんです。
後日、そのゲスト講師の方と直接お話しする機会をいただけて。その方は仰木先生ともお知り合いで、キャンパスでばったりお会いした仰木先生も加わって、3人でお話しすることができました。
SFCではこんなことが日常的にあるのか!と衝撃を受けました。まさに『SFCドリーム』でしたね

この出来事をきっかけに、彼女はSFCの本当の面白さに気づきます。それは「人」でした。

SFCには面白い人がたくさんいる。この人たちと繋がらずに卒業するのはもったいない。
そう思ってから、グループワークやプレゼンが多い授業を積極的に取るようになりました。まずは授業で知り合うのが大事だなって

「繋がる場」を自ら創る挑戦

人との繋がりの面白さに目覚めた彼女は、受け身でいるだけでは物足りなくなります。3年生の春、「繋がりの機会」を創るため、山田貴子研究会で仲間たちと共に「つながる鴨池プロジェクト」の立ち上げに参加しました。

つながる鴨池プロジェクト

『SFC生って意外と繋がりづらいよね』という、身近な問題意識から始まりました。
クラス以外での接点が少ないから、イベントがなくても自然と人が集まれるような場所を作れたら最高だよねって。研究会の仲間たちと企画を考えました

その活動はとてもユニーク。鴨池のほとりに足湯(実際は冷水!)を用意し、通りすがりの学生に声をかけ、話すきっかけを提供するなど、手作りのイベントを企画・実行しました。

山田研究会の一員としての七夕祭での活動

しかし、そこには難しさもありました。

本当に繋がりを求めている人、悩んでいる人ほど、こういうイベントには一歩踏み出しにくいんじゃないか、という壁にぶつかって。
私たちが届けたい人に、どうすれば届けられるんだろう、と。メンバーの卒業時期も重なり、プロジェクトは一区切りを迎えましたが、すごく貴重な経験でした

夢の続きは「現場」で。スポーツ記者への道

SFCでの様々な経験を通じて、彼女は自分の「好き」を仕事にすることを決意します。

その思いは学内だけに留まりませんでした。プロ野球チーム「千葉ロッテマリーンズ」で2年間の長期インターンを経験し、イベントの企画・運営に携わるなど、学外でも積極的に活動。そして卒業後は、メディア業界に進み、スポーツ記者になります。

スポーツと、舞台などのエンタメが大好きで、その現場に一番近い場所で働きたいと思いました。他部署での研修も経て、スポーツ局で働ける予定です。スポーツ以外の事件などを取材した経験が、いつかスポーツのニュースを報じる上でも必ず活きてくると思っています

SFCで培った、物事を多角的に捉える視点と、人と繋がろうとする行動力。それを武器に、彼女は新たなフィールドへ挑戦します。

どんな人とKamoTalkしたい?

最後に、いつもの質問を。

以前は、スポーツ好きとか、自分と趣味が合う『近い』人と繋がりたいと思っていました。
でも、就職先が決まった今は、全く逆ですね。音楽を極めている人、アートをやっている人、自分で起業している人…。自分とは全然違う分野の人と話してみたいです

その心境の変化には、SFCという環境が大きく影響しているようです。

働き始めたら、こんなにオールジャンルの人が集まっている場所は他にない。
SFCにいるうちに、もっと色々な世界を知って、たくさんの人と話せるくらいの距離感を掴んでから卒業したいな、と最近強く思うようになりました

馬と真剣に向き合った日々。SFCで人と繋がる面白さを知り、もがきながらも自ら動いた経験。そのすべてが、彼女の未来へと繋がっていました。

自分の「好き」に正直に、そして人との出会いを大切にする彼女の姿は、SFCの多様性と可能性そのものを体現しているように感じます。

編集後記

1年生からの友人、原舞ひる。僕の中ではずっと「馬の人」という印象でした。
しかし今回、その情熱の源泉や、SFCで「人との繋がり」という新たな面白さを見つけ、自ら行動を起こしていた話を聞き、心地よくイメージを裏切られました。

彼女がSFCで見つけた「人と人が知り合う面白さ」は、まさに僕がKamoTalkを始めた原動力と同じです。知っているつもりの友人が、実はまだ知らない物語を秘めている。その発見の連続こそ、この活動の醍醐味だと改めて感じています。

スポーツ記者という次の舞台へ向かう彼女の未来が、本当に楽しみです。

(杉山丈太郎)

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