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最初は「派遣社員」で「ドブ板営業」。煌びやかじゃない外資系カントリーマネージャーのリアル。

今日は何度か俺が経験してきたカントリーマネージャーの仕事について書いてみたい。

ただ、俺の場合、出来上がったところからではなく、進出の最初の局面からの参加なので、いわゆる煌びやかな外資ITの日本法人社長とは全く違うということを最初にお断りしておく。

カントリーマネージャーの雇用

これは言うまでもなく、海外に本社を置く企業(いわゆる外資企業)が新たに進出するマーケットの立ち上げをする際に、現地の責任者として雇うのがカントリーマネージャーだ。

俺は過去に3回カントリーマネージャー職を経験したが、最初はほぼ例外なく、派遣社員からスタートする。

昔は日本に進出する際は海外送金で給与を支払ったり、経費精算も海外送金で依頼したり、経理をどこか別会社にお願いしたり、もしくは自分でやったりとものすごいめんどくさいオペレーションがついて回ったと聞く。

ちなみに俺の亡き祖父も1950年代にオランダの外資企業のカントリーマネージャーをしていたそうだが、かなり事務処理が大変だったらしいと言う話を父親から聞いた。

現在はEOR(Employer of Record)と呼ばれる雇用代行をしてくれる企業が日本にも複数あるので、給与計算、保険の加入、源泉徴収などから、経費精算まで全て代行してくれる。

EORで有名な企業だと、DeelとかRemoteといった企業があるが、日本だとGoGlobalなんかがここ数年はシェアを拡げている。

こうした企業が雇い主となって、実際は海外本社の業務命令に従って実務を行う。

ある程度の売り上げが見込めるようになると、海外本社の判断で日本法人の登記を行う。

最近ではこの登記もEORがサポートするケースもある。

この登記が行われると晴れて日本法人の代表取締役社長となるわけだ。

カントリーマネージャーの仕事

俺は大きくは外資IT企業のカントリーマネージャーをしてきたので、そこでやってきたことを共有したい。

外資企業が日本進出を決める場合は、まず最初に日本で何らかの取引があることがほとんど。

主にはアメリカやヨーロッパの企業が現地の日本法人と取引をはじめ、それを日本の本社でも使いたいと言う流れになることが一般的だ。

日本企業は社員数100,000人を超えるような大きな企業になると海外で取引をしていたとしても、日本での取引においては与信を通さないケースがある。

そういうケースでは、日本企業が抱えているSI企業(システムインテグレーター)や、たまにコンサルファームが契約を仲介することが多い。

このパターンであればSI企業が外資企業と直接再販契約(リセラーアグリーメント)を結び、再販業者(リセラーパートナー)として卸せば良いだけなのでかなり契約における手間は減る。

だが、SI企業はほかにも商材をたくさん抱えているので、たった一社の外資企業のために時間は割けない。

このフェーズに入ってくると日本で現地の責任者を採用するという流れになることが多い。

そうして、いざカントリーマネージャーとして採用となると、既存のクライアントやリセラーパートナーとのコミュニケーションを円滑にしつつ、新たな販路を拡大していくというミッションに従事することになる。

カントリーマネージャーのスキルセット

まず言うまでもなく、英語を使えることは必須。

そしてそれだけではなく、過去に営業として圧倒的な成果を上げていたり、もしくはエバンジェリストとして特定の領域、例えばAI開発とかデータベースなどのシステム開発の領域で名を馳せていたなどのバックグラウンドが必要。

割と初期の外資でカントリーマネージャーがコロコロと変わることがあるのだが、海外の有名大学を出ていて、英語ができるからという理由だけで採用してしまい、実務は全くの素人だったみたいなパターンがあるからだ。

この辺りの所感が本社ではわからないので、口八丁でうまく滑り込んでも、結果が出せなければすぐに解雇ということはあり得る。

最近は外資企業でも日本の理解がある程度進み、面接で英語のプレゼンをさせたり、短期間で戦略立案をさせたりというテストを課すことが多くなった。

俺も過去3社のうち、2社はこのプレゼンの課題があった。

実務としてこいつには適性があるのか判断をされる。

最近は学歴などのバックグラウンドよりも、職歴をベースに声をかけ、面接やプレゼンを通じて吟味している。

どこも実務能力に寄せて採用をするケースが増えているように思う。


カントリーマネージャーの実務

俺がやったのは主には3つ。

  • 新規パイプラインの確保

  • リセラーパートナーの開拓

  • PR、必要に応じてマーケティング

このうち、言うまでもなく一番大事なのは新規パイプラインの確保。

これが95%といっても過言ではない。

新規パイプラインが作れないと売上の目処も立たない。

だから、スキルセットの項目でも書いた実務能力、つまりは営業としてのスキルがここで肝になってくる。

このスキルは、プレゼンとか新規ドアノックのテクニックだけでなく、元々どれだけネットワークを持っていたかなど、武器がどれだけ手元にあるのかということも含まれる。

よくあるミスは、新規の案件をリセラー経由で獲得しようとすること。

これは俺も最初はミスった。

順序が逆。

まずカントリーマネージャーがパイプラインを確保。

そしてお土産としてのパイプラインをもってリセラー契約を結ぶ。

前述の通り、リセラーパートナーも暇ではない。

まずカントリーマネージャーとして、ここにビジネス機会があることを証明しなければならない。

また、マーケティングやPRは基本的には売上が最低でも2〜3億確保できてからでも遅くはない。

最初に肝心なのは、いかに経費を使わず、手元の武器でドブ板営業できるか否か。

ここら辺を勘違いすると、アメリカの企業なんかはすぐに解雇にしたり、ポジションクローズをする。


この話はまだまだ追加できるネタがあるので、時間を見つけてアップデートをさせてもらう。

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