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HAMLET 2 #065 男と女と、戦いの力学

■旧 羽田空港内、中露合同軍ベース、フランシスの部屋

●フランシスと、ジムのことで口喧嘩しているマリア

「何よ!文句があるなら、ハッキリ言いなさいよ!!」
「文句を言ったからって、何になるの!あなたは、そんなことで態度を変えないでしょう!」
「ええ、変えないわよ!……だって、今ジムが選んでいるのは、アタシなんだからね!」
「わかってるわよ……そんなの、言われなくても、分かってるわよ……」

●力なく肩を落として、負けを認めるフランシス

「分かっているなら、なぁに??……みすみすジムを手放すってワケ??」
「手放す、って……もともとジムくんは、私のものなんかじゃ、ない……」
「そうよね。今のアンタは、ただ、待っているだけの女だものね」

●マリアの本心がわからなくて、悲しい目でマリアを見るフランシス。
●フランシスの本心を探るように、耳元でマリアが呟く。

「そうやってウジウジしてるんなら、お望み通り、アタシが戴いちゃいますけど」
「……」
「また、すぐ自分から降りようとする。恋愛から逃げてばっかり……」
「アンタみたいなリア充に、私の苦しみが分かるもんですか!?」
「ええ、わかんなくていいですよ~!でも、わかっちゃうんだけどね。
どうせ、そうやって他の女に取られそうもない、爺さんばかりと付き合ってきたんでしょうが」
「ばかりじゃありません!たった一人です!」
「ほほぅ、それはそれは、純粋なお姉さまで」
「だいたい、アンタがしゃしゃり出てくるまでは、彼とはいい仲だったんだから。
引っ搔き回さないでくれます?いい迷惑なんですけど!」
「ふぅん……じゃあさ、アタシは手を引いてあげるから、上手くやってごらんよ。
いい加減、イジイジ、ウジウジされると、こっちがイラついてくるの。
……ヒス起こす前に、彼の前で、雌にでもなってみたら?」
「くっ……何よ何よ全くもう!
女なら誰でも、自分と同じことがパッと出来るなんて、思わないでほしいわ。
それに、彼とは私……」

●気づくと、マリアの姿は無い。

「マリア……あなた、何を考えているのよ……」

-場面転換。

■旧 羽田空港、新整備場。マリア向けVF用ハンガー

●HAMLETで使っていたマリアの機体が、中露によって再現されている
●その機体を見上げているマリア

「まさか、デザインもそのままに再現してくれるとは、ね……」

●そこに現れる許

「ご不満ですか?」
「いいえ、返って腹が据わるわ」
「彼の為に、死ぬ気なのでしょう?」
「……」

●許の言葉に、一瞬言葉に詰まるマリア
●マリアに発言する隙を与えぬ許

「愛するものの為、愛する者を守る為、その為に死ねるというなら、それは喜びです」
「それは……そちらの願望ではなくて??」
「そうですね、願望です。だからこそ、あなたに力を貸すのですよ。
見た目は、あなたが過去に乗っていた通りの機体。
国連が回収した、あなたのカスタム機のまま。
しかし、その中身は最新のものにアップデートしてあります。ドローンの制御も、敵機のジャミングも、これ単体で行えます」
「それは、助かるよ」
「これで、あなたが彼を守って死ぬのか?共に生き延びるのか?……それとも、共倒れか?」
「期待以上の戦いを、やってみせるよ」
「それは、楽しみです」

-場面転換。

■旧 羽田空港内、中露合同軍ベース、フランシスの部屋

●再び、フランシスと、ジムのことで口喧嘩しているマリア
●フランシスのイライラが爆発しかけている。けしかけるマリア

「だ・か・ら!……奪ったら奪ったで、そっとしといてくれる!?
あなたたちが、うまくいこうがいくまいが、私の知ったことじゃないの!!」
「またまたぁ、そんな強がり言っちゃってェ……あたしにジムを盗られたくないなら、素直にそう言えばいいのにィ……」
「強がってなんて、ないです!!」
「フランシスぅ、あなたもツイてないわよねぇ。まさか、あたしが蘇るなんて思ってもなかったし、今はメアリーも居ないから、ジムのことは独占できたハズだったのに……。
アンタって女は、ホントに、チャンスをモノにできないんだから……」
「そんなこと無いわよ!……私、これでも運は良いほうなのよ!」
「あら、本当??……それなら、イギリスでチャンスをモノにできたはずよねぇ」
「……」

●マリアが、なんのことを言っているのか分からないフランシス。
●これ幸いにと、イギリスでのジムの行為を暴露するマリア

「イギリスで、ジムがアンタを介抱していた時……あれが、アンタがジムをモノにする為の、千載一遇のチャンスだったのにね!」
「どっ、どうして、あなたが、それを……」
「アイツってば優しいからさぁ、あの時、一線を超えていれば、ずっとそのことが足枷になって、あたしにもメアリーにも目をくれずに、あんたのことだけを、愛してくれたかもしれないのに、ね……」
「だから、どうして、あなたがそれを……」
「あ~あ、可愛そうにねぇ。あれは、アンタが甘すぎるわよ。アイツより年上のくせに、なんで、アイツの寝たふりが見抜けないのさ!」
「ね、寝たふり、って……」
「あたしだったらさ、叩き起こしてもヤッてたし、絶対に既成事実を作っていたわよ。
それをさ、若い男の寝たふりに騙されて、それ以来、ずっと一線を越えられなくて、寂しい独り身を持て余しているのよ。
悲しい女よね、アンタって!」
「……」
「もしかして、あたしの言っていること疑ってる?……じゃあさ、アイツに直接聞いてみればいいじゃん!さすがに、今となったら認めると思うよ。
だって、もう子供じゃないし……」

※カチン、という効果音。キレたフランシス。

●構内回線でジムを呼び出すフランシス

「ジムくんっ!!……来なさい、今すぐっ!!」

■旧 羽田空港、新整備場。グリフォン向けVF用ハンガー

●ご機嫌な様子で、強化型グリフォンを整備しているジム

●構内回線でジムを呼び出すフランシスの怒号が響く。

「ジムくんっ!!……来なさい、今すぐっ!!」

●怒号のショックで、グリフォンのコクピット内に転げ落ちるジム

「今すぐ来なさい、ジムくんっ!!……どこにいるのっ!?」

●繰り返されるフランシスの怒号に、コクピット内で身を震わせるジム

「お、俺がいったい、何をしたっていうんだ??」

-フェードアウト

#065 男と女と、戦いの力学、了。

この文章の挿絵を、AIに描いてもらった。

※本作品について(再掲)
本作は、1993年にPC-98版ゲームソフトとして販売された『HAMLET』および移植版の『SPACE GRIFFON VF-9』の続編となるストーリーで、西暦2149年を舞台としたSF作品です。登場人物や組織などは、実在するものとは、一切関係がありません。前作は、wikiやプレイ動画等でご確認ください。
なお、筆者は当該タイトルの原作と脚本を担当した張本人ではありますが、現在は、いち個人で執筆しており、HAMLET2の権利は筆者に帰属します。
しかしながら筆者は、この作品の二次創作・三次創作を制限するものではありません。どなたか奇特な方がキャラ絵を描いてくれると嬉しいです。


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