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【読書感想文】おさがしの本は

図書館の棚を歩いていると、ふと目に止まったのが
門井慶喜氏の「おさがしの本は」
「おさがしの本は?」と聞いているわけでもなく、
ただただ「おさがしの本は」というタイトル。

さて、何が言いたいのだろう。
それでも、本に関する話であることは想像できる。
これは面白そうだ。

そう思って借りてみた。

すると驚くほどに難しい。
1971年生まれということは、現在55歳。
それでこんなに古い言葉、いや、難しい言葉を並べるのか。

実のところ、疲れる(笑)
そして書かれているのは、やっぱり本のことだった。
図書館のレファレンス・カウンターに座る主人公は、
割と強気な性格で、レファレンスになって4年。

ひたすら図書館利用者の「これ探して」に付き合ってきた。
大学生のレポートに必要だからという本などは、
まずは作者の名前の読み方が違っていたりするが、
どうやら毎年のことらしい。

そうかと思うと、亡きお爺さんが図書館の本を借りたまま
返却していないという。
だから返したいというが、データにない上に、
図書館ができたばかりの頃に借りた本のため探しようがない。

まるでなぞなぞのような本探しをして、ようやっとたどり着く。

話しとしては面白いけど、難しいんだなぁ。
途中から、言い回しが軽くなり、
難しい言葉も少なくなると、長いトンネルを抜けたようにホッとする。

しかし、トンネルがまたしてもやってきて、
ええい、ここは読み飛ばしてしまえ!
となった(笑)

こうして話は進んで行き、後半は『図書館は必要か否か?』
という大問題に発展。
図書館など潰せ! という意見に立ち向かう主人公。

読んでるこっちも、図書館潰したら無料で読めなくなるじゃん!
と心の声が上がる。
子どもたちだって、童話や児童図書にふんだに触れることができるから
感性を磨くことができるのに!

いつの間にか、本の世界で怒り狂っていた(笑)

結果、図書館は存続することになるのだが、
主人公は移動となる。

なるほど、こういう着地になるわけね。
図書館も公務員だし、公務員は移動がある。
一般企業にも移動はあるけど。
まぁ、納得いくラストだった。

難しいし、読みたくないと思った本だが、
なぜか、割に、スラスラと読めた。
読み飛ばしたところもあるけど(笑)
それでも必死に字面だけは読んだ。

そこで思ったのが、この門井氏。
比喩がすごい。
まるで比喩使いだ。
今まで読んだことのない比喩がたびたび出てくる。

例えば「海水を煮詰めたように、思考を煮詰める」とか。
考えて考えて、めちゃくちゃ考えてる状態なんだけど。
こんな言葉出てこない。
他にも多数、よくこんな比喩が出てくるなと思う言葉が多い。
おかげで読み終わったときは付箋だらけだ。

よみずら~い、とは思ったが、最後まで読んでみると
必ず身になる部分ってあるもんだよね。

とはいうものの、また門井氏の作品を読みたいかと聞かれたら、
答えはNOなんだけど。


タイトル:おさがしの本は
著者:門井慶喜
出版:光文社


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