いま、あなたに伝えたいこと
私の愛犬、秋(しゅう)ちゃんは『肺水腫』と診断されました。
肺に水が溜まり、最後は息ができなくなって
苦しみながら天に召される病気です。

その苦しみは、そばで見ている飼い主にとっては、
耐えがたいものだと言います。
だから、決めました。
苦しむくらいなら、安楽死させてあげよう、と。
今までありがとう、という言葉をたくさん掛けてあげて、
最期は楽にしてあげる。
これも飼い主の苦汁の責任だと思います。
できることなら、眠るように逝って欲しい。
朝起きたら、いつの間にか……苦しむことなく。
それが一番ですが、それはどうやら望めないらしいから。
運よくそうなったらいいけど。
そうならないでしょう。
だから、その時が来たら、安楽死――。
実際辛い決断です。
でも「息ができないよ」「苦しいよ」と泣かれるくらいなら、
その方がいいんだと思います。
しゅうちゃんと出会って15年です。
お風呂に入ると浴室まで来て、
湯船に鼻を突っ込み笑わせてくれたワンコ。
人間が食べるものを欲しがり「食欲魔犬」と異名を貰った愛犬。
外に出ることが嫌いで、庭にさえ下りなかったしゅうちゃん。
家族ワンコが散歩に行くのを見て、やっと外の楽しさに目覚めたりして。
その笑顔は、とても愛らしいものでした。
ふわふわの体毛にブラシをかけようとすると逃げ出し、
爪きりをしようとすると噛みつく。
イヤだと思ったら、徹底抗戦する子でした。
おかげで動物病院の先生からは
「ブラッシングした方がいいよ」
と言われてしまいました。
分かってはいるけど、できない。
それでも追いかけてブラッシングしたことは何度かあります。
押さえつけて爪切りしたこともあります。
その都度、口輪を付けての格闘でした。
そんな思い出がよみがえります。
今は利尿剤が効いているのか、歩くこともでき、
好きなものなら食べることもできます。
老い先短いということで、本来なら少量しか与えないものでも、
他のワンコよりも多く与えています。
こうなると、他の子も
「あの子は病気だから」と思っているのか
あきらめムードです。
一匹だけでトマトやキュウリを独り占めの状態ですが、
私の分を分けているので、他の子は我慢状態。
ごめんねとは思うけど、仕方のないことです。
ひねくれないように、犬用のオヤツを上げますが、
他の子は大喜びで食べる中、
しゅうちゃんが食べると、こっちが大喜びです。
まだ生きようとしている。
まだこの子は生きられる。
浅い呼吸を見ながら、それでも大丈夫だと自分に言い聞かせます。
家のあちこちに大量のおしっこがあっても、
これで肺のおしっこが出たのなら、文句はないと喜びます。
きっと、うちの中って臭いんだろうなと思うけど、
この子が楽ならそれでいい。
頭をなでるのも、背中をなでるのもそっとです。
皮膚感覚が敏感で、イヤかもしれないから。
この記事を書いている今も、犬ベッドまでゆっくり移動してきて
体を横たえてくれました。
横になれるということは、まだそこまで苦しくはないということです。
悪化すると、横になることもできず、
座りながら寝るのだとか。
休むこともできなくなるなんて、どれほど苦しいことでしょう。
頭の中に浮かぶのは、
今は大丈夫だろうか?
苦しくないだろうか?
この子が食べられるものは、一体なんだろうか?
この子が家族になってくれたからこそ、
私は猫派から犬派に転身しました。
この子に出会えたからこそ、私は犬が大好きになりました。
出会えなかったら、犬の可愛さが分からないままででした。
だから伝えたい。
私の心のありったけを――。
「ありがとう。
私の家族になってくれて。
私の子どもになってくれて。
でもね、無理して生きてくれなくていいんだよ。
残される人間を心配せずに、苦しい時は、
逝っていいんだよ。
しゅうちゃんが苦しまないことが、一番なんだからね。
人間の為に、頑張ろうとしないで。
私は、しゅうちゃんと出会えて、本当に幸せだったんだよ。
たくさんの幸せをくれてありがとう」
残り少ない時間かもしれません。
それでも、しゅうちゃんと一緒にいられることに感謝です。
今朝も生きてくれていたこと。
感謝と覚悟をしつつ、今日も乗り越えて行こうと思います。
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