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【読書感想文】神様のコドモ

山田悠介氏の作品ということで、迷わず手に取った

これまで何冊も読んできて、
「山田悠介のファンです」
と言い切れる程度には、彼の作品に親しんできたつもりだ

異色の設定でありながら、不思議とのめり込ませる語り口
長編ではどれもきちんと着地していて、
読み終えたあとに「やっぱり山田悠介だな」と思わせてくれた

だからこそ、短編集もきっと面白いに違いない
そう思って読み始めた

結果から言うと、もう、ファン失格かもしれない

正直、理解できなかった
何より、着地点がまったく見えない話が多く
「えーっと……何が言いたいのだろう?」
と首をかしげてしまう作品が多かった

そんな中で印象に残ったのが”神様のコドモ”だ

神様がバカンスに出かけ
その代役として“神様のコドモ”が世界を管理する
という発想はかなり好きな奴だ

代役ゆえに仕事はどこか適当で、
人間界を見下ろしながら、助けるつもりもなく人助けをしてしまう
そうして、人間たちの悲喜こもごもを眺めていく

物語の終盤では富士山の噴火という大事件が起こり
「赤いボタンを押すと三分間だけ時間が止まる」
という設定が出てくる

思わず「三分間だけ待ってやる」という
『天空の城ラピュタ』の名セリフが頭に浮かんだ

その三分間で神様代理は人間を救う
しかし同時に「絶対に押してはいけない」と言われていた黒いボタンも押してしまう

さて、黒いボタンを押したらどうなるのか?

そこはどうやら極秘事項らしく、本書には書かれていなかった

では、面白かったかと聞かれたら
正直に言って
「次はいつもの山田ワールドが読みたい」と答えたい

この「神様のコドモ」は、
よほどの読書経験がないと難しい作品なのかもしれない

あるいは、私程度の山田ファンでは理解が及ばないのかもしれない
山田悠介のためなら命も惜しくない、
というレベルのファンであれば、
彼が何を言わんとしているのか分かるのだろうか

山田氏の為に命を投げ出すことの出来ない私には分からなかった
できることなら、もう少し分かりやすい“材料”が欲しかった、
というのが素直な感想だ

次は”ザ・山田ワールド”なやつで、あの世界にダイブしたいと思う


タイトル:神様のコドモ
著者:山田悠介
出版:幻冬舎


※短編小説も書いています

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