【読書感想文】ミッキーマウスの憂鬱ふたたび
一作目のミッキーマウスの憂鬱を読んで👇
(ミッキーマウスの憂鬱①)
面白かったので「ふたたび」なるものを手にした
ふたたびというのだから、続編ということなのだろう
だが、実のところそこまで期待はしていなかった
何せ、1作目が面白いということは
それが頭に残っている
つまり期待値が非常に高いわけだ
作者だって、
「一作目が人気だったしなぁ。
あれをしのぐものなんて作れるのかよ」
と、悩むだろう
こうして作者の苦悩と読者の期待値が合わされば
そこに生まれてくるのは
「やっぱ、続編ってオチルよね~」
という感想になるはずだった
そう、ここで はっきり言おう!
つまり!
この「ミッキーマウスの憂鬱ふたたび」は
おもしろい!
主人公は、1作目とは全く別
家族からディズニーランドで働くことを認めてもらえない少女
しかも配属先は掃除担当
せっかくディズニーランドで働いて
掃除担当って、そりゃ凹むわ
もっと華やかな部署に行きたいと思うのは当然
でもね、文句を言ったところでっていうのが大人の考え
だが、向上思考の強い少女は
さらに高みを目指すというお話
そこには、落ち込みあり
悲しみありで、長い人生の中の
1ページの苦しみがある
しかも、登場人物がまたよき!
コイツきらいだな~と思っていたら
なんと本当はいい人だったとか
このオッサンつかえね~
という人が、本当は頼りになる人だったり
大概の小説だと、イヤな奴はイヤな奴ポジを維持する
嫌われものがいるからこそ、物語は納得できるものだ
悪役なくして読者が満足するって難しい
ところが本書は
それを見事にぶった切ってくれた
まるで、人間社会を切り取ったように
いるでしょ、実社会でも
このオヤジいやだ~
マジ、そばに寄るなよな!
って人でも、裏はいい奴だったとか
その裏を見せてくれるのが本書
人間なんて、一面だけじゃないんだよ
ってことですね
そして思うわけです
人間の本当の姿を書くって、すごいな~って
なかなか書けないよ
だって、ちゃんといい人になってるし
イヤな奴の仮面を被ってる時は
ちゃんとイヤな奴になってるんだ
だから、本当に面白い
ある意味、人間ウォッチングを物語を通してしちゃってる
そしてラスト
これもよかったな~
作られた無理感がまるでない
現実ってそうだよね、という終わり方
読者を意識したら、それこそ努力したんだから
そこは大団円だよってなるはずが
別の角度からその努力が報われるという終わり方
三作目、でないかな~
と思う一作だった
タイトル:ミッキーマウスの憂鬱ふたたび
作者:松岡圭祐
出版:新潮文庫
