見出し画像

【読書感想文】見当たり捜査官

見当たり捜査官とは、聞いたことのない言葉だ
一体何のことなのか?

多分、警察関係だよな

という想像をしながら手にした
開いてみると、思った通り警察関係
だが、警察でも知らない人は多いらしく
本書に登場する人物たちも

「なんだそれ?」という感じだ
どうやら、警察官同士でも知れ渡ってはいないらしい

では、どんな仕事かというと
街中で、ひたすら人を見続けるというもの
その中から、指名手配犯を探し出すわけだ

これが本当にあるというのだから驚きだ
雨の日も強風の日も
夏であろうと、冬であろうとひたすら行きかう人を見続ける

本書の主人公も、ひたすら指名手配犯と会うことを願い
見続けているわけだが
残念なことに、仕事に就いた当初は
1日で3人を捕まえたりして、警視総監賞をもらっている

が! そこからは鳴かず飛ばず
140日もの間、ひとりも摑まえることができず
しょぼくれているところに犯人が現れ
やったね! とばかりに摑まえようとするのだが

結局、主人公は摑まえるのに苦労して
逃げられて、というのを繰り返す
何せ、割と気が短く怒りが湧きやすい
そのため、所轄に応援要請を拒まれてしまう

警察官ってこんなものなのか?
私が知っている警察官のイメージって
優しいお巡りさんって感じなんだけど

ちなみにこの作者、元は警察官だったらしい
ということは、あながち作り話100%とも言えないだろう
やっぱり警察官……いや、刑事というのは
怖い人種なのかもしれない

さて、話を戻そう
何とかして手柄を立てたい主人公は
アチコチ傷だらけとなり入院する
あまり危険なことはするなと医者に言われながらも
またしても、犯人を追い詰めるのだが

相手は女の犯罪者だし
早く捕まえろよ!
何してんだよ!
と、読んでる方は思う

しかし主人公は、男がいるらしいと気が付き
泳がせてみようと考える
もしかしたら、男も獲物になるかもなんて
スケベ根性が湧くわけだ

おかげで手配犯を2人も見つけるのだが
相手は並大抵の男ではなかった
そこで大変な乱闘となるが
ここの書き方が細かい
いや、スリリング

とはいうものの、どこからパンチが飛んできて
相手がどうかわして、と
とにかく詳細に書いてある
そのため、読んでる方は必死にイメージを追いかける

すると、本来の筋からはずれ
えーっと……こうなってこうでしょ
いや、こうなって、こうなるのか?
映像を作ろうと頑張るために、物語どころではなくなる

なるほど、乱闘シーンというのは
あまり細かく書くと、読んでる方は疲れるのだな
ということが分かった

こうして内臓が飛び出すほどのケガを負いながらも
何とか生きている主人公と犯人だった

だから、あの時女を捕まえればよかったのに!
などと、軽いフラストレーションを感じ
主人公に対して怒りを覚えながら
幕を閉じることとなった

ここまで苛立つ主人公も珍しいが
ここまで引き込まれる作品というのも
素晴らしいと思う


タイトル:見当たり捜査官
著者:戸梶圭太
出版:双葉社


※かめママブログ書庫入り口



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集