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【読書感想文】告白

本書が登場したころ、テレビでも紹介され、かなり世間が賑やかだった。
映画にもなり、そんなに面白いのか?
と思ったものだが、手にすることはなかった。

それが今回、図書館の中を歩いていて目につき借りてきたのだが、これがあれ、という風には結びついていなかった。

一体どんな話なのだろうと、全くストーリーを知らずに読みだしたわけだ。
それが逆に良かった、と思う。

本書はご存知の方も多いと思うが、中学校の教師が我が子を生徒に殺されたというショッキングな展開から始まる。
クラスの生徒たちがいる中、この中に犯人がいると暴露するのだが、もちろん名指しはしない。

だが、特徴を話すため誰がやったのかは考えなくても分かる。

教師は、生徒たちに恐怖を与えることで、復讐を図る。
その手段は、毎日生徒に配られる牛乳にHIVに感染している夫の血を混入すること。

そう言えば、子供の頃に牛乳が配られてた。
健康促進のためだったような気がする。
古い記憶だけに、あったよなぁ、くらいだけど。

ところで、先生の暴露が延々と続くのかと思ったら、5章に別れているそのうちの第1章だけだった。
それでも十分に引き込まれたし、まさかの生徒ですか?!
というショックはあった。

当時って、妊娠中の先生のお腹にパンチをしたり、ケリを入れたりして、流産させたというニュースがあった。
それが大元の題材なのだろうか?

その後進んで行き、登場するのは犯人とその親や兄弟なのだが、そんな犯罪をおかすには、それなりに環境がある。
両親が離婚し、母親を恋焦がれる頭脳明晰な少年と、家族はちゃんといるのだが、母親に認められたいと焦るがどうしても勉強が思うようにいかない少年。

母親って偉大だなぁ。
そして、どんなに頭が良くても所詮は子供なんだよなぁ。

まぁ、そこは置いといて。
思ったのが、この話って5章まで読んだところで、逆回転してるなということ。

つまり、1章は基礎となる部分。
なにが起こったのかという核。

5章はその事件の主犯役の独白。
そこからさかのぼって、4章、3章、2章で共謀者の生い立ちや環境。
この書き方って面白いなって思った。

普通は、1章に核を置いたら、2章に主犯、3章で共犯となるんじゃないかな。
それを逆回転させてる。
だから余計に引き込まれる。

そして、ラスト。
あー! そうなる?! と思った。
1章ごとに犯人たちの感情や、犯行が暴露されているけど、それだけで終わったんじゃすっきりしない。
それをラストで見事にすっきり。

人によっては、そんな! と思う人もいると思うけど、私はすっきりだったし、そうくるかーって思えた。

全てが登場人物の独白で構成されているのに、流れがつかみやすくて、スラスラ読めた。
独白で、ここまで分かりやすく書くのって、難しいんじゃないかと思うんだけど、そこがプロなんだろうな。

なるほど、世間が騒いでたわけだよ。
かなりセンセーショナルな題材だったもの。
考えさせられる部分ももちろん多かった。

とはいっても、あまり考えなかったけどw


タイトル:告白
著者:湊かなえ
出版:双葉社


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