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【読書感想文】世界から猫が消えたなら

世界中で270万部のベストセラーとなった『世界から猫が消えたなら』
今回は、川村元気さんの、まさかの「猫が消えちゃう?!」という本に手を出しました。

とはいっても、これも娘の推奨本(笑)
読み終わりそうになると

娘「じゃ、次これね~」

と持って来るから読まないわけにはいかない。

さてさて、本来ならこのタイトル、絶対に手を出さない。
なんでかというと、私の感性に触れないから。
しかし、ネコ大好き娘は即買いしていました。

と、いうことで読んでみると、これがなんと『生と死』という話。
主人公が医師から余命宣告を受ける。


医師「長くて半年、短くて1週間ね」


このあたりで目が点。
やたらとアバウト。
長くて半年、これはわかるが極端に短くなる(笑)


しかし主人公は悩む。
そこで、だったら死ぬまでにやりたいことをやろうと思う。

そりゃそうだ。
余命がわかっているなら、誰だってやりたいことをして死のうと思うだろう。

ある人は、キャバクラで豪遊するかもしれないし、今まで我慢していたものを食べつくすかもしれない。
私なら…ありったけの貯金をはたいて、娘と豪遊しまくるだろう。
ゲーセンに行って、いつもは1回だけやろうかな。
でもな~、なんて思ってるUFOキャッチャーでさえ、
好きなだけやってやるぜ!


くらいになるかもしれない(笑)


ああ、感想に戻りますが。
悩む主人公の前に現れるのが悪魔。

悪魔というとやたらと怖い存在に思うものだが、
この悪魔、めっちゃノリがいい。
アロハシャツを着てサングラスを頭につけて、冬だというのに真夏スタイルで登場する。

そして主人公に「1日延命の代わりに1つ消す」というという条件を出す。

いつ死ぬかもわからないのに、1日分の命と引き換えに1つ消すわけだ。
だが、何を消したところで大して問題はないと考える主人公。

例えば、そこいらの雑草とか。
そりゃぁ、消えてくれたら抜く手間が省けるのだから願ってもない話。

しかし、そんなに楽なはずはなく、

「悪魔から提示したものを消す!」

ということになる。
それにノーと言えば、そこで命は尽きるわけだ。

こうして、電話を消されたり映画を消されたり…となるのだが
その程度なら、まぁ生きるに支障はない。

ところが、次に言われたのが

「猫を消す」

大事にしている猫。
母親の形見の猫。
母との思い出を生きる猫。

さすがに悩む主人公。
悪魔としては、

「猫が消えてもアンタの命は残るんだし、
アンタが消えたらもう猫をなでることもできないんだから、
そんなに悩むことじゃないだろう」

という。

確かにその通りだが、その通りだとは言えない。

そんな時、母親の言葉が思い出される。

「何かを得るためには、何かを失わなくてはならない」

これがこの物語の核になるんだろうな。
物語を通して、主人公は何度となくこの言葉を反芻する。


確かに、何かを得るためには何かを失わないといけないのかもしれない。
それが、時間かもしれないし、お金かもしれない。


結局主人公は、猫を消すことが出来なかった。
そのために、自分の命を失うことに同意するわけだけど。
逆に、失ったからこそ得るものもあるようで、
主人公は大切なことに気が付くわけだ。


生きるって難しいけど、死を受け入れるのも難しい。
それを真正面から描いたこの作品、かなり重いのにその重さを感じさせない。


今回は、ちょっとばかりネタバレしちゃったけど
こんなものじゃないほど、内容が濃い。
読み終わった時、アナタなら何を思うのか?
私は……

「こんな悪魔なら会ってみた~い」

という、思いだった。

娘「お母さん、こんなにいい内容なのに、その感想なに?」

要するに、読後感はさっぱり味ということさ(笑)


※真面目に短編小説も書いています



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