【読書感想文】ミッキーマウスの憂鬱
「ミッキーマウスの憂鬱」とは?
ミッキーマウスと言えば、ディズニー
その通り、本書はディズニーランドの話
今まで、ディズニーランドの全てが非公開だった
ミッキーの中は誰が入っているのか?
裏側はどんな世界なのか?
誰もが知りたいが、すべてが謎
そんな謎を全公開している作品だ
21歳の青年が、派遣社員として入社
そこから物語は展開されていく
始めは全く役に立たず
正社員にバカにされ相手にもされない
パークの中では、正社員と準社員の確執の嵐
全てが規律でできていて
その規律に違反したらクビになる
ってまぁ、どこの社会も似たり寄ったりなんだけどw
新人の主人公が配属されたのは
着ぐるみを着せる係
やたらと重い着ぐるみを着せるのは重労働だ
しかも、ミッキーにいたっては
正社員の監視下の元
熟練された準社員が着せないとならない
入ったばかりの主人公は
何も教えてもらえないまま、それでも頑張る
つまり、仕事は見て覚えろ的なやつw
超忙しい職場で見て覚えろとは
何とも非効率だと思うが……
忙しいからこそそうなるのだろう
私だったら耐えられないぞw
どうにかこうにか長い一日が終わるのだが
事件は二日目に起こった!
展開が早い
読んでる方は、まさか二日目に事件が起こるとは思わない
しかもディズニーランドですからね
しかし、だからこそ小説なのだろうな……ふむ
なんと、同じ部署の19歳の女の子
ミスが多いことで有名
そんな彼女がミッキーの着ぐるみを片付けた
いつもは間違いなく終わる仕事
それなのに、ミッキーの着ぐるみが紛失!
これは由々しき事態だと大騒ぎ
誰がやったと犯人探しになり
いつも通りやったという彼女の話などまるで信じてもらえない
苦しんだ彼女はとんでもないことをしてしまう
おかげでアトラクションは停止し
何とか彼女の気持ちを落ち着かせたものの
本社の人間が登場
結局彼女はつるし上げられ
敵だらけの中で必死に耐えている
ここ、手に汗握る可哀そうさ
なんて酷い奴らだと憤る読み手感情
淡々と描かれているのに、彼女の辛さが伝わってくる
助けたいと思う同僚たちだが
誰もが規律という鎖に縛られ動くことが出来ない
そんな中、唯一動いたのが主人公
運営部の女性と共に
ミッキーの着ぐるみを探し当て
無事に持ち帰ることが出来たわけだが
本社の連中は少女と主人公に最後まで
クビだの威力業務妨害だのと迫る
なんて奴らだ!
これがディズニーの裏側かよ!?
そこで主人公があることを思いつき
最後はざまぁ!という展開へ
よくやった、主人公!
入社二日目にして規律を破り
自分が正しいと思うことを押し通すとは
こんな人、実社会にいたら即解雇だろうけどw
それにしても、面白かった
ディズニーランドの裏側ってこんな風なのか
と、思ったり
そりゃぁ、職業だからなぁ
と、思ったりw
でも、なによりも
こんなこと書いていいのか?
と思う
なにせ、ミッキーの中にどういう人が入っているのか
まで書かれているのだから
とはいっても、こんな暴露本
ディズニーの了解がない限り書けるものではない
作者がディズニーに怒られないことを願うばかりだ
さてさて、夢の国ディズニーランドで働きたい人は多いだろう
面接を受ける前に、一読するのもありだと思う
裏の世界を知っていれば、ショックを受けることも少ないはず
夢の国とはいっても、それを支える人たちがいる
そういった当然のことを教えてくれる作品だと思う
タイトル:ミッキーマウスの憂鬱
作者:松岡圭祐
出版:新潮文庫

