【読書感想文】落日
湊かなえさんの「落日」は有名な作品だという。
それを聞き、これは読まねばと手にしてみた。
だが、残念なことに私には刺さらなかった。
一体何が刺さらなかったのか?
そこはあとで話すとして、まずはどんな話なのかというと、
新進気鋭の映画監督・長谷部香が、新人脚本家の甲斐千尋に15年前に起きた「笹塚町一家殺害事件」の話を持ち掛ける。
その事件を元に映画を作りたいと言われれば、誰だって自分に持ち掛けられた案件だと思うだろう。
だが、この監督どうやらそんなつもりはなかったらしく、千尋の先生にも話をもっていっている。
結局子弟の戦いになるのだが、そのシーンはあまり深堀されていない。
深ぼりされるのは、監督の生い立ちと変わっていく感情。
千尋の背景と心の在り方だ。
結局、千尋がいろいろなことを調べ、プロットを書いて監督に見せると、いくつか撮りたいと思うシーンが浮かんでいる、という。
この言葉で、千尋の勝ちってことなんだろうけど。
案件を2人に持ち掛けているのだから、本当に千尋の勝ちでいいのか?
という疑問が残る。
さて、どうして私に刺さらなかったのか?
人間心理にたけた作品は好きだし、しっかりとしたストーリーがあるものが好きだ。
だが、この話、登場する人間がどれもこれも、どこか変。
監督にしても、感情が顔に出すぎるタイプだし、千尋もまた感情豊かだ。
豊かすぎて、社会的に首をひねる場面もある。
いや、いるよ。
こういう人。
よくこれで生きてこれたなぁって思う人。
でも、そういうタイプが2人も出てくると、なんか納得できない。
結局、主に登場する2人が理解できない性格ということで、私には刺さらなかったのかもしれない。
あるよね、こういうことも。
万人に受けるなんて、それは神様でも無理だろうしね。
好きだと言える作品があれば、刺さらない作品もある。
次はまた、刺さる作品に出あいたいと思う。
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