まとまらないままでいい。
年を重ねるほど、人の心は一つにはまとまりません。
「まだ生きたい」と思う日もあれば、「もう十分」と思う日もある。
人と会いたい日もあれば、一人で静かに過ごしたい日もある。
強くありたいと思いながら、弱さに寄りかかりたくなる日もあります。
私たちは、そんな矛盾した自分を「いけないこと」だと思い込み、一つの答えにまとめようとして苦しんできました。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
老子は、対立するものは互いに支え合うと説きました。
荘子は、変わり続けることこそ自然だと語りました。
老いとは、完成した人格を目指すことではなく、未完成で揺れ続ける自分を受け入れることなのかもしれません。
老い楽シリーズ第90巻は、既刊『今日は、まとまろうとしなかった――散らかったまま息をする』(老い楽34)の続編として、「外側のまとまり」ではなく、「内側のまとまらなさ」に光を当てました。
昨日と今日で考えが違ってもいい。
迷い続けてもいい。
矛盾したままでも、人は穏やかに生きていける。
そんな老いの自由を、老子と荘子の思想を道しるべに、精神科医としての長年の経験を交えながら、綴りました。
「まとまらないままでいい。」
そう思えたとき、人生は少し軽く、少し自由になります。
アマゾンで出版しました。

