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大崎一貴はラジャで勝てるのか──ジャルンスック有利の理由と“大崎の3つの勝ち筋”

■ はじめに

大崎一貴選手は以前から弟の孔稀選手と共に、戦い方のスタイルも好きで応援している選手の一人です。
そんな選手ですが、忖度無しで分析します。

2025年12月27日。
ラジャダムナンスタジアムで、大崎一貴選手がバンタム級王者ジャルンスック選手に挑戦します。

ジャルンスックは19歳の新鋭で、バンタム級の絶対王者のクンスックレックが5度目の防衛戦で体重超過により、王者剥奪され空位になっていたベルトに挑戦。
ランキング3位の相手に、左ストレート一撃。
わずか1分のKO劇で戴冠した王者。

この試合について、私は「ジャルンスック選手の判定勝ちが濃厚」 と見立てています。

しかし、大崎選手に勝機が全くないわけではありません。
過去の試合内容とムエタイ採点基準を踏まえると、明確に“勝つための条件”が存在する と考えています。

今回はジャルンスックが有利と考える理由
それでも大崎選手が勝つために必要な「3つの条件」
KOにつながるローキックの使い方について整理しました。

■ RISEの僅差勝利は“特殊条件”だった

2023年のRISEでの対戦では、大崎選手が延長2-1で僅差勝利しています。

しかし当時のルールは
肘なし
首相撲はなし
採点はパンチ寄り

という、ジャルンスック選手の武器が大幅に制限される内容でした。

今回のラジャは
肘あり
首相撲フルルール
ミドル・膝・バランス重視の採点
という、完全なムエタイルール。

3年前のRISEでの戦い方をしてしまうと、ムエタイルールの優位性がでてしまうのが現実です。

■ ジャルンスックの“強さ”

ジャルンスック選手の強さは、端的にまとめると次の3つです。

● ① 蹴りの精度と返しの速さ

蹴られてもすぐ返す。
この返しの速さはムエタイで最も評価され、ラウンドごとの“積み上げ”が途切れません。

● ② 安定した首相撲

脇を差してからの膝のテンポが速く、脇差しから首に巻き付ける組み換えも早い。
姿勢が崩れず絶えず膝や肘を狙って来る為、組みの展開でポイントを奪われやすい選手です。

● ③ 短距離の左ストレート

大振りせずに差し込むこの左が、相手の蹴りのリズムを狂わせます。
突きの様なストレートを打てるので、左の連打も可能です。
王者戴冠もこの左ストレート2発で失神させました。

■ なぜ“大崎は判定で勝てない”のか

ムエタイの採点では
ミドル
蹴り返し
前蹴り

バランス(こかし、こかされ)
首相撲の支配

が軸になります。
パンチ主体のRISEルールで戦う大崎選手は、“効かせない限り評価されにくい” スタイルです。

さらに
蹴り返しの少なさ
首相撲の不利
慣れない環境でのスロースタート
これらが重なると、

パンチが当たっても採点が動かない試合 になりやすく、判定は非常に厳しいと予想しています。

■ それでも勝てる「3つの条件」

■ ① 1ラウンドを必ず取る

RWSは純ムエタイとは異なり、序盤から撃ち合いに行き、採点が動くため、1ラウンドを落とすと後半で巻き返すのは困難です。

左ミドル、前蹴り、軽い蹴り返しを中心に、序盤から優勢を作ることが不可欠 です。

兎に角、前に出るジャルンスックに引きながらでもミドルを出す。
そして1ラウンドはポイントを取るこれにつきます。

■ ② 首相撲は付き合わず“密着してブレイクを待つ”

ジャルンスック選手と首相撲で勝負するのは危険です。

大崎選手が取るべきは首相撲そのものを成立させない戦い方 です。

差しに来た瞬間に胴を抱えて密着、膝も肘も出せない距離を作り、レフェリーのブレイクを待つ

この方法なら、首相撲でのポイント損失を最小限にできます。

■ ③ 蹴りの攻防で“土俵に乗る”

ムエタイの採点で勝つには、パンチではなく 蹴りの攻防 に乗る必要があります。
蹴られたら必ず返す
左ミドルを軸に組み立てる
前蹴りで距離を管理する

ここまでは基本ですが、
大崎選手にはもうひとつ武器があります。

■ ▶ ローキックは“採点は低い”が、5R制ではKOの布石になる

ローキック自体はムエタイ採点では高評価されません。
しかし、5ラウンド制の戦いでは蓄積が非常に効きます。

ローを効かせることで
下段に意識を落とす
ジャルンスックの前進力を削る
左ストレートの踏み込みを弱らせる
という効果が生まれ、

最後に
下 → 上 の意識のズレを利用して、近距離フックでKOを狙える
という流れが作れます。

大崎選手のパンチ力を活かすためにも、ローの蓄積は重要な布石になります。

■ 結論:判定は厳しい。勝つなら“KO”

判定で勝つのは非常に難しい展開ですが、大崎選手にはKOできる力があります。

角度を変えた右、近距離のフック、前に出る圧力からのコンビネーション。

これらを活かせる展開に持ち込めれば、十分にチャンスはあります。

■ おわりに

ラジャダムナンというムエタイの本丸で、大崎選手がどこまで通用するのか。12月27日の試合がとても楽しみです。
既にチケット購入して、現地観戦します。
観戦記もお伝えする予定です。

なお、この内容をもとにしたYouTube版の解説動画も近日アップ予定です。

ぜひそちらもチェックしていただければ嬉しいです。

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