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【YouTube】「健康美」長寿日本人の基礎を作った戦前の体育思想

【概要】


*国立映画アーカイブがYouTubeで公開した映像


『健康美』(ケンコウビ、1931年)
文部省 39分, 白黒, サイレント

運動による健康な肉体の獲得を讃美、奨励する啓蒙的教育映画。科学的説明で運動の必要性を説くのではなく、力強い自然の風景と動植物、農漁村と都会の生活の対比、集団体操を含む様々なスポーツなどのカットを積み重ねて比喩的に健康美の獲得を謳ったユニークな一篇。健康美と対比される都会の風景や工場の機械は多重露光撮影が多用されている。
(YouTube解説文より)

【全篇】『健康美』1931年|「フィルムは記録する」より(国立映画アーカイブ 2024/9/26)



【評価】


9月に国立映画アーカイブが公開した戦前映像の中でも、とりわけ地味な感じの内容ですが。

でも、かなり重要な意味があると思う。

日本人はなぜ長寿か。

食事とか医療とかばかりが言われますが、それだけじゃない。

とりわけ、昭和一桁の戦中派、今の100歳くらいの人は、体が丈夫な印象があるけど、その理由は、こういうところにあるのか、と。

戦前の「健康美」思想ですね。その啓蒙映像です。

ただの「健康」の奨励ではない。それを「美しい」というわけですから、そこには思想があるわけです。

たぶんドイツの体育思想の影響とかがあるんでしょうけど。

都会は汚い、田舎は美しい、という対比から始まり、自然と、健康な肉体を礼賛します。(100年前の映像ですから、田舎の美しさが今より際立つ)


こういう思想のせいか、きのう感想を書いた「一高生活」を見ても思いましたが、戦前の人はよくスポーツをしている。その情景は、今とほとんど変わりません。

野球、テニスが盛んだったことは知っていましたが、バスケットボールをけっこうやっているのが両作に共通する点ですね。あと、本作ではホッケーをやっている。流行ったのでしょうか。

映像的に、健康な身体を見せつけてくるところは、レニ・リーフェンシュタールの「オリンピア」(1938)なんかを連想する。でも、この文部省の教育映画の方が先ですからね。

最後の方になると、かなり健康ファシズムっぽくなる・・


でも、こういう思想は、今の健康ブームに共通するわけで、やっぱり貴重ですね。戦前・戦後をつらぬく日本文化の一部になっている。

これで戦後、日本人が美食を覚えなければ、もっと平均寿命が伸びていたでしょう。


<参考>


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