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【Netflix】「排せつ物まみれのクルーズ船」クソ面白い!!

【概要】

とんでもカオス!: 排せつ物まみれのクルーズ船
TRAIN WRECK : POOP CRUISE

  • 2025

  • ⁨16+⁩

  • ドキュメンタリー

2013年、約4千人の乗客乗員を乗せた船でエンジン火災が発生。停電で航行不能になった船では水が流せなくなり...。世間を騒がせた"排せつ物まみれのクルーズ船"のてん末を追うドキュメンタリー。
(Netflix公式サイトより)

予告編(英語)


【評価】


6月24日に世界公開されたNetflixオリジナルドキュメンタリー(54分)。

「とんでもカオス!(TRAIN WRECK)」シリーズの第4弾。

原題はズバリ「うんこクルーズ Poop Cruise」。


昨日、日本のNetflix映画ランキングで、第6位だった。

大人気じゃないか。

うんこが「新幹線大爆破」より上でした。


(以下、ちょっとネタバレ)


2013年に起こった事件。

アメリカのテキサス州から出発し、メキシコ湾(えっと、トランプ式に言えばアメリカ湾?)を周遊するクルーズツアー。

船は、世界有数のクルーズ会社、アメリカ・カーニバル社の「カーニバル・トライアンフ」。アメリカ人乗客約3000人、スタッフ約1000人の4000人以上が乗る、超豪華クルーズ船だ。


順調な航海で、客は最高潮に盛り上がっていた。

しかし航海4日目、メキシコ沖で機関室に火災が発生し、電源ケーブルが燃えて船が停電した。

航行不能となった他、エアコンはもちろん、トイレも使えなくなった。水を流すシステムも電動で、流せなくなったのだ。


男はデッキで、海に向かって小便できるが、女はそうはいかない。

だから女は、シャワー室で小便するように言われた。(シャワーも流れないから、そこで溜まることになるが)

問題は大便だ。

「タイタニック」ならぬ「大(が)パニック」だ(全然うまくない)。


ちなみに、ドキュメンタリーの中では、みんな「小」のほうを「ナンバーワン」、「大」のほうを「ナンバーツー」という英語のスラングで呼んでいる。


有毒物(バイオハザード)入れの赤いビニール袋が乗客に配られ、

「この中にナンバーツーをしてください。通路に出しておけば回収します」

と言われるが、客は「勘弁してくれ」となる。

船は1日でメキシコの岸まで曳航される、と言われていた。

だから、「1日我慢すればいい」とみんな思った。


ところが、推進力を失った船は、メキシコからどんどん離れ、メキシコ湾(アメリカ湾)のほぼ中央まで流されていた。

結局アメリカに戻ることになったが、タグボートで曳いていくにしても、岸まで4日かかると通告される。

乗客は絶望する。

「4日間もうんこを我慢するのは無理・・」

その間も、客の機嫌を取ろうと、船側は、飲食だけはふんだんに提供していた。


そして、タグボートで曳かれる間、船が傾くものだから、シャワー室に溜まった小便も、便器に積み上げられたうんこも、通路に置かれたうんこが入った赤い袋も、すべて流れていった。

かくして、4000人分の大小便、すなわち4000人分の「下水」が、豪華クルーズ船内にあふれることになり・・


ーーというドキュメンタリー。


100点満点で90点!

こんな面白いネタは、そうそうないね。

ネタの勝利。

私のように頻尿で、日々トイレのことばかり考えている、糞尿ネタが好物の人間には、ごちそうのようなドキュメタリーだ。

火野葦平の芥川賞受賞作「糞尿譚」がリアルに起こったような話。


町は沸きたち、あふれ上って来た黄金の糞尿の流水の中に沈みはじめた。(中略)ごうごうと音立てて溢れたつ糞尿の中に、またたくうちに町は沈没してしまい、折から上って来た太陽が黄金の上に反射して美しく輝いた。
(火野葦平「糞尿譚」)



海という、地球最大の「下水処理場」の上にいるのにねえ。

アジア人の感覚だと、インドやカンボジアの水上生活者が使っているようなトイレを、船のどこかに、なぜ作っとかないんだ、と思ってしまう。

私も、カンボジアで水上生活者のトイレを借りたことがある。あれは気持ちいいぞ。

(水上生活者、船を家にして暮らす人は、私の子供の頃=約60年前=はまだ日本にもいました)


このドキュメンタリーがいいのは、明るくユーモラスに描いているところ。

英語で「同じボートに乗る(In the same boat)」というのは、運命共同体になるという意味だが、船内はまさにそんな感じになる。

スタッフに「どうなってるんだ!」とカスハラする者もなく、むしろ客は、漂ううんこを拾って回るスタッフをねぎらうようになる。

ともにウンを切り開く絆が生まれる。

結果、負傷者や、不衛生から病気になる者も出ず、無事全員が帰還する。


もっとも、アメリカのレビューを見ると、このドキュメンタリーは上っ面を描いているだけ、本当はそんなキレイゴトではなかった、という評もあった。

そりゃそうかもしれないが、あまりリアルに描かれても困る。こういう描き方で正解だったと思う。


なお、この事件では、カーニバル社が訴えられ、訴訟に発展した。

豪華クルーズを楽しむはずが、糞尿まみれにされたのだから当然だろう。

客がどのような補償を得たか、そして、糞尿まみれになったクルーズ船がその後どうなったかは、見てのお楽しみ。



<参考> Netflix「とんでもカオス!」シリーズの前作。あれは何だったんだ、というような大騒ぎネタを振り返るシリーズで、全8話になる予定。

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