「黙って俺の言う通りにやれ」と言った日、私はチームを壊した。
今晩は。
火曜日って、
月曜と比べると、
妙に冷静で、
淡々と仕事を進めることに、
「なんでかなー」と悩む松田です。
いつも松田海都の記事を読んでくれて、ありがとうございます。
今日は、ちょっと恥ずかしい話をさせてください。
部下に対して、
こんなこと、思ったことはありませんか。
「言いたいことがあるのに、言えない」
「伝えたつもりなのに、響いていない顔をされる」
「気を遣いすぎて、自分だけがすり減っている」
……覚えがありませんか?
今のあなたが抱えているその苦しさ。
実は私も、
同じ壁にぶつかったことがあります。
ただし、私の場合は真逆でした。
遠慮するどころか、傲慢度100%。
世界は私を中心に回っているという、
妄想にとりつかれていた時期があります。
わずか1年で店長になった男の「勘違い」
少しだけ、
私の話を聞いてくれませんか?
当時の私は、飲食チェーンの店長になったばかりでした。
入社からわずか1年での昇進。
その時の私は、
おそらく天狗よりもずっとずーっと長い鼻だったと思います。
「自分は認められた」
「自分のやり方は正しい」
……目がすわっていて、
大股な歩き方をしていたのを覚えています。
万能感、というんですかね。
自分が何をやっても正解だと思い込んでいた。
だから、部下にもそれを求めたんです。
報告の仕方、接客の手順、清掃の順番。
全部、俺のやり方に統一しろ。
相手のためを思っての「熱血指導」のつもりでした。
でも実態は、ただの独りよがりだったんです。
……今思うとね、あの頃の私って、
部下の名前は覚えていたけど、
部下が何を考えているかなんて、一度も聞いたことがなかった。
「なぜ?」を10回繰り返した日
ある日、
仕事中に雑談をしているスタッフを見かけました。
「仕事中に雑談をするな」
そう注意した私に、そのスタッフはこう返しました。
「そのやり方は間違っていると思います」
……一瞬、耳を疑いました。
頭の中が、一気に沸騰したような、熱くなりました。
「なぜそう思う?」
スタッフが理由を説明する。
でも、俺の耳には入っていなかった。
「なぜ?」
また聞き返す。
スタッフが言葉を選びながら、もう一度説明する。
「……なぜ?」
3回目あたりから、周りの空気が変わったのを覚えています。
他のスタッフの手が止まっていた。
誰も、こちらを見ていない。
でも全員が、聞いていた。
4回、5回、6回……。
スタッフの声が、だんだん小さくなっていく。
それでも俺は止まらなかった。
7回、8回、9回。
10回目の「なぜ?」を口にした時、
そのスタッフは、もう何も言わなくなっていました。
沈黙。
そして私は、こう言い放ちました。
「君と話をしても時間がもったいないな……。
余計なコトを言う前に、
まずは決められたことをちゃんとやったらどう?」
なるべく納得させるような言い方をしたつもり。
でも今思えば、「黙って俺の言う通りにやれ」と言っている、
なんとも傲慢な考えだったんですよね。
あの時の、スタッフの目。
今でも覚えています。
怒りでもなかった。
悲しみでもなかった。
「もう、どうでもいいや」っという目をしてました。
諦めたような表情。
……あの目を見た瞬間、
心臓を「キュッと」締め付けられるような、
そう。
一瞬だけ、そう感じたんです。
でも当時の俺は、その感覚に蓋をした。
「俺は正しい。あいつが理解できないだけだ」
そう思い込むことで、自分を守っていたんですよね。
それからのチーム
あの日を境に、
チームが変わりました。
面談では
「はい、わかりました。頑張ります」
と返事はいい。
でも、行動は何も変わらない。
スタッフたちの目から、
少しずつ「もう、どうでもいいや」が広がっていくのがわかった。
誰も、言われたことしかやらない。
誰も、自分から声を上げない。
売上は下がり、客数も目標に届かない。
「なんでやらないんだ」と俺は思っていました。
でもね、今ならわかるんです。
やらなかったんじゃない。
やれなくなっていたんです。
俺が全部、
潰していたんですよね。
ちょっと話がそれるんですけど。
心理学に「コントロール幻想」という言葉があります。
人は、自分が状況をコントロールできていると思いたがる。
でも実際には、コントロールできているのは自分の思い込みだけで、
相手は何も変わっていない。
当時の私は、まさにこれでした。
部下を動かしているつもりで、実は部下の心を止めていた。
真逆の苦しみ
さて、ここまで読んで、こう思った方もいるかもしれません。
「俺はそこまでひどくないよ」
「むしろ逆で、言いたいことが言えなくて困っている」
……そうなんですよね。
今のリーダーの多くは、私とは真逆の苦しみを抱えている。
強く言えば「パワハラ」と言われる。
遠慮すれば、何も伝わらない。
部下に気を遣いすぎて、
自分だけがすり減っていく。
でもね。
傲慢だった俺と、
遠慮しすぎているあなた。
真逆に見えて、実は同じことをしているんです。
相手のことを、知らないまま対話している。
知らないから、俺は力で押した。
知らないから、あなたはリスクを感じて、一歩引いている。
根っこは、同じなんですよね。
じゃあ、どうすればいいのか。
俺は力で押して、チームを壊した。
あなたはリスクを感じて、一歩引いて、自分がすり減っている。
どちらも、相手を知らないまま対話しているという一点で、同じ場所に立っている。
この話には、続きがあります。
壊れかけたチームを、俺がどうやって立て直したか。
そして、相手を「知る」ために、私が実際にやったこと。
明日、その話を書きます。
大丈夫ですよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
学生時代からたくさんの人生の失敗ばかりしてきました。
でも失敗した数だけ成功したこともたくさんできました。
だから一つだけ確信していることがあります。
人は何歳からでも変われます。
私が20代の頃は、
誰にも負けないくらいネガティブ思考でした。
多くのトラブルを経験し、
そして多くのノウハウを習得できました。
これからも私のノウハウをお伝えし、
ひとりでも多くの方が「元気」になっていただき、
この国が元気な人でいっぱいになるように、
深刻にならず、真剣に取り組んでいきます(笑)
少しでもポジティブ(自分に正直)に行動できるきっかけになれば嬉しいです。
松田海都
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