船乗り10年が辿り着いた、一番大事なこと
大事なことを話します。
船乗りを10年やってきて、後悔していることがひとつある。
待遇が良すぎて夢を諦める人がいる
今の船の労働環境、昔に比べて格段に良くなっとう。
乗船短く給料は安定しとうし、休暇もある程度取れる。飯も宿も全部会社持ち。福利厚生もしっかりしとる。
「これだけ待遇がいいなら、まあいいか」ってなる気持ちはわかる。
でもそれが罠。
待遇が良くなればなるほど、人間は現状に慣れていく。慣れたら離れられなくなる。気づいたら「このままでいいや」って思うようになって、昔持っとった夢がどこかに消えていく。
船乗りの中でそういう人を何人も見てきた。「本当はこんなことやりたかったんだよね」って、酒飲みながらぽつりと言う先輩たちを。
やりたいことがある若者には早く辞めるように勧めとう
だけん俺は、やりたいことがある若い船乗りには正直に言うようにしとる。
**「早く辞めた方がいいよ」**って。
これ、最初は冷たく聞こえるかもしれん。でも本心やけんね。
夢ややりたいことがあるなら、動けるうちに動いた方がいい。年齢を重ねるほど、待遇に慣れるほど、辞める決断が難しくなっていく。
「もう少ししたら」「来年になったら」って言いよったら、あっという間に10年経っとる。
昔の船と今の船は全然違う
昔の船乗りは「宵越しの金は持たね」文化で、給料を全部使い切って、また乗船する繰り返しやった。労働環境もきつくて、理不尽なことも多かった。
それに比べて今の船は全然違う。労働時間の管理がしっかりしとうし、ハラスメント対策も進んどう。女子も多くなり。給料も悪くない。
環境が良くなることは素晴らしいこと。でも皮肉なことに、環境が良くなるほど「辞めにくくなる」ね。
昔の過酷な環境やったら「こんな仕事やっとれん」って辞めていった人たちが、今は「まあこれくらいならいいか」って留まり続ける。
夢を諦めた理由が「辛かったから」じゃなくて「ちょうどよかったから」になっとうとよ、今の時代は。
でも船が好きで続けるのは最高
誤解しないでほしいんやけど、船が好きで続けることは全然いいことよ。
海が好き、この仕事が好き、船乗りとして生きていきたい。そういう人が船に残るのは正解。
俺が問題やと思うのは、夢ややりたいことがあるのに、待遇の良さだけで留まり続けることたい。
自分の本音に正直に生きてほしい。それだけたい。
俺が一番大事にしていること
10年船に乗ってきて、一番大事やと思うことがある。
自分の人生を、自分で選ぶこと。
環境に流されて選んだ人生と、自分で考えて選んだ人生では、同じ結果でも全然違う意味を持つ。
「待遇がいいから残った」と「この仕事が好きやけん残った」では、同じ船乗りでも全然違うとよ。
やりたいことがあるなら動き。好きなことで生きたいなら動き。後悔しない選択を、自分で責任持って選んでほしいね。
人生は一回しかないけんね。
今この記事を読んどるあなたへ
船乗りに限らず、「まあこれくらいでいいか」って思いながら生きとう人に届いてほしい。
やりたいことを諦める理由が「辛いから」じゃなくて「ちょうどいいから」になっとったら、それが一番危ないかもしれん。
ちょうどいい場所に留まり続けることと、本当に生きたい人生を歩むことは、全然別の話たい。
自分の人生、自分で選んでほしいよ。
