船乗り×三児のパパ。数週間家を空ける父親の、夫婦関係のリアル。
「お父さんっていつ帰ってくると?」
子どもにこれを聞かれるたびに、なんとも言えん気持ちになる。
おれは船乗りで、三児のパパ。乗船中は数週間家を空ける。子どもの誕生日も、運動会も、日常の「今日学校どうやった?」も、船の上から遠隔参加。
これが船乗りパパの現実やね。
船乗りの夫婦関係には、陸の家庭にはない独特の問題がある。
乗船中は完全にワンオペ育児を妻に任せることになる。3人の子どもを一人で見ながら、家のことも全部こなす。これがどれだけしんどいか、正直、全然気にしてなくて、九州男児特有の亭主関白的な部分があり、数年したある日妻の怒り爆発。今まで少し威張り少し亭主関白な僕も「はいぃぃぃ!!」
猛烈な口撃、そして撃沈。仕事してるから家の事してもらうのが当たり前になっとった。感謝もなく当然のように思ってた。反省。。。。
しかも下船して帰ってきたとき、家のルールが変わっとる。子どもの生活リズム、妻が決めたルール、家の中の配置まで。おれがおらん間に、家族は家族で完結しとる。
「帰ってきたのに、なんかよそ者みたいな感覚」
これ、船乗りパパあるある。
数週間家を空ける能天気船乗りが、妻の限界を迎えた夫婦関係と家族をどうやって保っとるんか?
リアルその1|帰宅初日は「客人モード」で入る
これ、マジで大事。
乗船明けで帰ってきたとき、いきなり「父親モード」「夫モード」全開で入ったら失敗する。
家族にはすでに「おれがおらん生活のリズム」ができとる。そこにいきなり「おれが帰ってきたけん変えろ」ってやったら、全員しんどくなる。
だから帰宅初日はまず観察する。「今どんなリズムで回っとるか」「子どもたちの状態はどうか」「妻は今どのくらい消耗しとるか」。
それを見てから、少しずつ溶け込む。
客人モードで入って、3日かけて家族に戻る。これがおれのやり方。
リアルその2|妻への感謝は言葉にしないと伝わらない
船乗りって、無口な人が多い。感謝を態度で示せばいい、と思っとる人も多い。
でも、それだけじゃ足りんとよ。
乗船中に妻が一人で3人の子どもを育てとる。その大変さは、言葉にして「ありがとう」って伝えんと伝わらん。
僕が意識しとること、「ありがとう」を具体的に言う。「飯作ってくれてありがとう」じゃなくて「おれがおらん間、3人の子ども一人で見ながら全部こなしてくれてありがとう」って。
尊敬、リスペクトを具体的に言うと、ちゃんと受け取ってもらえる気がする。
リアルその3|子どもとの時間は「質」で勝負する
量では絶対に陸のパパに負ける。
おれが家におる時間は、年間で4ヶ月くらいたい。陸のパパが365日おる中で、おれは120日しかおらん。
だから「量より質」で行くしかない。
下船中は子どもと全力で遊ぶ。公園、釣り、バイクで近所をぐるっと回る。「今日は忙しいけん」って言い訳は絶対しない。おれがおらん時間の分、下船中は全力たい。
子どもはちゃんと覚えとる。「お父さんがおるときはめちゃくちゃ遊んでくれた」って記憶が、長い乗船期間を支えてくれる。そう信じとる。
リアルその4|一番笑えた話
帰宅したとき、末っ子が「だれ?」って言ったことがある。
おれのことを忘れとった。
笑えるけど、笑えんかった。
その日は一日中抱っこして、夜寝るまで一緒におった。翌日には「パパー!」って呼んでくれるようになった。
子どもの記憶って早いな、とつくづく思った。適応力がすごい。おれも見習いたい。
まとめ
船乗りパパの夫婦・家族関係、一言で言うと「信頼の貯金」。
乗船中に妻が一人で頑張れるのは、「この人は戻ってくる」「帰ってきたら全力でいてくれる」って信頼があるからたい。
その信頼は、言葉と行動の積み重ねでしか作れん。
ずっと家を空けることへの罪悪感は今でもある。でも、その分下船中は全力で家族におる。それがおれにできる唯一のことたい。
末っ子に「だれ?」って言われんように、次の下船も全力で遊ぶ予定たい。
フェリー甲板手・三児のパパのおれが書く、船乗りリアル日記。よかったらフォローしといてくれ。
