梅雨晴れの夕餉
【田舎暮らし、隠者の台所日記】――人生の夕刻を味わう、今日もごちそうさま
令和8年7月3日(金)
朝、ゴミを捨てに外へ出ると、思わず空を見上げた。
まだ梅雨明けではないはずなのに、日差しは真夏そのものだった。青空から容赦なく降り注ぐ陽射しに、「今日は暑くなりそうだ」と、その瞬間に思った。
午前中は、週に一度のマッサージの日である。
一時間ほど施術を受け、駐車場へ戻って車のドアを開けると、車内はまるでサウナ風呂のようだった。冷房を最大にして走り出し、そのまま山の中の野菜販売所へ向かった。
店先には、夏野菜が所狭しと並んでいた。
艶のある茄子、みずみずしい胡瓜、青々としたインゲン豆。どれも畑から採れたばかりのような生命力に満ちている。季節は、暦よりも先に野菜が教えてくれるのだと思う。
昼食を済ませると、さっそく包丁を手に取った。
茄子、胡瓜、茗荷、生姜、大葉、刻み昆布、そして山芋。それぞれをできるだけ細かく刻み、大きな器で静かに混ぜ合わせる。
わが家の夏には、この「山形のだし」が欠かせない。
刻むという単純な作業なのだが、不思議と心が落ち着く。包丁の音を聞きながら季節の香りを閉じ込めていくような気持ちになる。
冷蔵庫でしっかり冷やしておけば、夕方には味がなじみ、暑さを忘れさせてくれる一品になる。
今夜の主菜は、茄子のミートチーズ焼き。
副菜は、インゲンのごま和え。そして、よく冷えた山形のだしを添える。
熱々のチーズ焼きと、ひんやりとしただし。温かさと涼しさが一つの食卓に並ぶのも、夏ならではの楽しみである。
若い頃は、豪華な料理を囲むことが豊かさだと思っていた。
しかし今は違う。
季節の野菜を選び、自分の手で刻み、家内と向かい合って食卓を囲む。その何気ない時間こそが、いちばん贅沢なのだと思う。
梅雨明けも、もう間近だろう。
今年もまた、夏野菜の力を借りながら、暑い季節を元気に過ごしていきたい。
【今日の献立レシピ】
主菜 茄子のミートチーズ焼き
副菜 インゲンのごま和え
副菜 冷たく冷やした山形のだし
汁物 きのこと玉ねぎのコンソメスー
主菜 茄子のミートチーズ焼き
材料(2人分)
茄子……3本
玉ねぎ……1/2個(みじん切り)
合い挽きミンチ……200g
ケチャップ……大さじ3
ウスターソース……大さじ1
コンソメ顆粒……小さじ1/2
赤ワイン(または酒)……大さじ1
黒こしょう……少々
A
ケチャップ……大さじ3
ウスターソース……大さじ1
塩……少々
こしょう……少々
作り方
・茄子は1cmほどの輪切りまたは斜め切りにする。
・フライパンに油を熱し、茄子を両面こんがり焼いて取り出す。
・同じフライパンで玉ねぎを炒め、透明になったら合い挽きミンチを加えて炒める。
・肉の色が変わったらAを加えて軽く煮詰める。(=ミートソース)
・耐熱皿に茄子を並べ、ミートソースをかけ、チーズをたっぷりのせる。
・オーブンで7~10分、チーズに焼き色が付くまで焼く。
副菜 インゲンのごま和え
材料
インゲン……150g
和え衣 すりごま……大さじ2
醤油……小さじ2
砂糖……小さじ1
作り方
・インゲンを3~4分ゆでる。
・冷水に取り、水気を切って4cmほどに切る。
・和え衣と和える。
副菜 山形のだし
冷蔵庫でよく冷やして器に盛るだけ。
汁物 きのこと玉ねぎのコンソメスープ
材料
玉ねぎ……1/2個
しめじ……1/2株(またはお好みのきのこ)
コンソメ……1個
水……400ml
黒こしょう……少々
作り方
・玉ねぎを薄切りにする。
・鍋で玉ねぎときのこを軽く炒める。
・水とコンソメを加えて5~6分煮る。
・黒こしょうを振って出来上がり。
・しょうを振って出来上がり。
