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パイナップルの芯食べてみた

結論;パイナップルの芯、うまいです。

 我が家は母がパイナップルが好きで、たまに丸ごと買ってきては、切ってもらって出されてたんですけど、フードロスに関心のある僕はふとこう思ったんです。

「パイナップルの芯って、どうにかして食べられないか?」
って。

ChatGPTくんに問い詰めたところ、世界広しと言えど、パイナップルの芯は乾かしてドライフルーツにするくらいしか食べ方がないらしい。もちろんご家庭にドライフルーツを作る設備などあるはずがないので、ご家庭で丸ごとパイナップルを購入した際に、ついてくる芯は、基本的に捨てられる定めにあるようだ。
ならば世界で初めてパイナップルの芯を調理した人間になってやろうと思い、色々試行錯誤した結果、「パイナップルの芯、全然うまい。捨てるのが勿体無い。」という結論に達しました。
この記事はその試行錯誤の記録です。



呼称について

 いちいち「パイナップルの芯」って呼ぶの、長くて面倒だし、何よりバズみがない。

なのでこれからは、パイナップルの芯のことを、パインコアと呼びます。

もしかしたら遠い将来、パインコアで商売するかもしれない。その時はパインコアって名付けたのは僕であると、強く主張していきたいものだ。

パインコアのスペック

 そもそもまず、「パインコアってどんなものなの?」という疑問に答えていきたい。

パインコアは、パイナップルの芯である。
パイナップルの果肉とは見分けがつきにくいが、口にしてみると、明らかに繊維質で筋張っている部分が中央に存在する。
パイナップルの果肉を口にする際は、普通は切り落として捨ててしまう部分だ。

そんなパインコアだが、「繊維質である」という一点以外は、あまり果肉と変わらないスペックを持っている。
つまり、人体に有害な成分が含まれているとかそんなことはなく、ただ筋っぽいという理由で捨てられている部位なのである。可哀想。

ところで、調理の歴史を振り返ってみると、固い、筋っぽいといった食材を、人類は美味しく食べる手段を持っているだろう。

そう、火を通すのである。

果実として美味しくないなら、調理用の野菜として捉えればいいじゃない。
我ながら素晴らしき思考の転回、コペルニクスもびっくりだ。

というわけで、以下にパインコアのスペックを挙げていくが、基本的に「おかずの食材」としての視点であることをご留意いただきたい。

香り;パイナップル。ChatGPT曰く、バナナとかマンゴーに系統が近いらしい。
とにかくパイナップルらしい甘い香り。この香りが料理に入るのを許容できるかどうかで、パインコアを受け入れられるかが決まると言って良い。
醤油、五香粉あたりと相性が良い。
実は20分も煮込むと、かなり弱くなってしまう。長時間の加熱では飛んでしまう香りらしい。

;甘うまい。少しでも加熱すると、酸味は完全に消える。
実はパイナップルには、うまみ成分であるグルタミン酸が含まれているらしく、刻んだり加熱して繊維をほぐすことにより、天然のうまみ調味料の役割を果たすことができる。
糖類に関して。砂糖がスクロース一種類なのに対して、パイナップルはスクロース、グルコース、フルクトースが混ざった甘さなので、科学的にもパイナップルの甘みの方が複雑だと言える。

食感;かなり繊維質。一番近い食感なのはごぼう。あるいは水菜をめっちゃ太くした感じのやつ。
煮込むと多少柔らかくなるだろうけど、にんじんのようにやわやわにはならない。
煮込んでブロック状のものを楽しむか、千切りにしたものをさっと炒めてシャクシャク食感を楽しむかの二択になると思う。

栄養素;基本的にパイナップルと同じ。ビタミンCがあるらしいが、これは加熱で壊れてしまう。
それと、食物繊維が豊富。GPT曰く不溶性食物繊維が多いらしく、腸の掃除を助けてくれるらしい。

酵素;肉を柔らかくすることで有名な酵素。パインコアにも含まれてはいるのだが、これは加熱で壊れてしまう酵素のため、肉を焼く前に入れないと効果が期待できない。

日持ち;実はこれが一番大事なステータスかもしれない。
パイナップルと同じです。
つまり冷蔵庫保存なら、切っても2〜3日は行けます。

以上がパインコアの基本スペックとなります。

試作1回目;パインコア鶏手羽煮込み

 実は試作2回目の、豚バラ煮込みを先に作ろうとしていたのだが、肉のハナマサでパイナップルが一個五百円程度だったのと、ミッチミチに詰められた鶏手羽を見て、衝動的に作ってしまった。
レシピは以下の通り。

鶏手羽:1.3kg
パインコア:1個分
生姜:三欠片
醤油:130cc
焼酎:130cc
水:ひたひたになるまで

①鶏手羽からドリップを取る
②生姜とパイナップルの芯を適当に切る。今回は生姜はスライス、芯は千切りにした。
③材料を全部鍋にぶち込んで、落とし蓋をして煮る。とりあえず20分。

出来上がったものがこちら。と言いたかったが写真撮り忘れていた。申し訳ない。

当時の味の感想メモを以下に引用する。

肉が煮えたので煮えばなを食べてみた。
普通の砂糖入った煮込みのように感じる。酸っぱくないけどほのかに酸味のさっぱり感はある。
甘味があるというより、醤油を尖らせない程度の甘みがある。
味はまだあんまり染みてない。これからに期待。
軟骨は硬いので、もうちょっと下茹でしても良かったかも。
というか煮えたパイナップル芯がうめぇ。シャクシャクしてるけど、おかずとして食べるならこの硬さがとても良い。
何なら今の段階では肉より美味い。鶏ガラスープとか入れればマジで単体でやっていける美味さがある。
結論:肉に対してパイナップル芯少なすぎたかも。もっと入れて良い。

冷めて味の染みた肉を食った。
醤油だけでは考えられないまろみがある。多分パイナップル芯の旨み成分と甘味由来だと思う。
肉に関しては総評すると「普通の醤油で煮込んだ肉」なんだけど、過程がめちゃくちゃ普通じゃないんだよな。
あと酸味は完全に行方不明。多分揮発してどっか行った。

総評;うまい。
パイナップルっぽさはパイナップルを食べなければわからない。肉だけなら酢豚のパイナップルが許せない人でもいける。
ただし、煮込み時間20分は手羽元の煮込みとしては短い方なので、もう少し煮込んでもいいかも。

試作2回目;パインコア豚角黄金煮

 本来はこちらを先に作るはずだった。
うろ覚えレシピは以下の通り。

豚バラ肉(今回は皮付きを使用);多分1.5kg
パインコア;一個分
五香粉;多分小さじ半分くらい
醤油;150ccくらい?
焼酎;醤油と同量
水;ひたひた

①豚バラ肉を角切りにして、一時間下茹でする。焼酎はこの時に入れる。
②パインコアを3cmくらいの角切りにしておく。
③豚バラ、パインコア、醤油、五香粉、水を入れて、蓋をして一時間煮込む。(僕はこの時の煮込みにはホットクッカーを使用した。楽しよう。)
④味が染みたら完成。

こっちは写真がある。あっなんだこいつビールまで楽しんでやがる

台湾風の角煮。
しつこくない甘さがある。コクとまろみがあるのに甘くない。
五香粉はこのくらいがちょうどいい。
肉好きのお父さんに好評だった。お酒にもご飯にも合う。

煮込んだパインコアを食べてみると、醤油味の染みたパイナップルの味がする。
豚肉の油でしつこくなった口を、さっぱりさせてくれる。五香粉との香りもよく合う。
見た目も金塊っぽくて綺麗だ。

こんな感じだった。また作りたいと思えるくらいには美味かった。

試作3回目;ブロッコリーの茎とパインコアのうま煮

 いきなりハードルが上がったかもしれない。ブロッコリーの茎は捨てている人も多いそうなので。
ブロッコリーの茎に関しても語りたいことはたくさんあるのだが、とりあえず、千切りのタケノコやキュウリなんかでも、おそらく代用可能だと思う。多分。
このレシピを試すためにブロッコリーを買った人は、ちゃんと蕾の部分も茹でて食べてくれよな。

パインコア 1個分
ブロッコリーの茎の外側 2個分(内側の柔らかい部分も使うなら、1個分でも問題ないと思う)
鶏がらスープ 小さじ1くらい?
水 お玉一杯
醤油 大さじ1

千切りにして全部ぶち込んで、水分が飛ぶまで(3分くらい?)煮るだけ。

以下味の感想メモ。

一旦冷やしてまた温めて食ってみた
ブロッコリーの茎がパイナップルの香りと甘さを纏って、全体的にパイナップルと醤油の香りが支配してるうま煮になってる
あと煮込んでるのに食感がコリコリしてて、食物繊維食ってるぞ感がすごい

3分しか煮込んでいないので、ブロッコリーの茎もパイナップルの香りがほんのりする。そして醤油の香りもする。
あと、なぜかすごくうまい。鶏がらスープのイノシン酸と、パインコアのグルタミン酸が相乗効果を起こしているし、ブロッコリーの茎の青臭い香りと、パインコアの華やかな香りがなぜかよく噛み合っている。
筆者が肉より野菜派なのはあると思うが、前二つに作った肉の煮込みより、正直美味かった。

ただし全体的にパイナップル臭がする料理なので、酢豚にパイナップルが無理な人は多分無理。

それと、これは試していないことなのだが、パインコア・ブロッコリーの茎共に、繊維質のコリコリ部位なので、おそらく冷凍しても、あまり食感が変わらないと思われる。
お弁当に入れるチャレンジがしたい人はどうぞ。

おまけ;パイナップル果肉のフレーバーティー

 なんということだ。思ってたより家族がパイナップルを食べなかったせいで、パイナップルの果肉が痛んでしまった。
仕方がないので、少しだけフレーバーティーにすることを試みる。レシピは以下の通り。

パイナップル果肉(おそらくパインコアでも可);大さじ1
お好みのお茶(今回はほうじ茶を使用);ティースプーン1杯orティーバッグ1袋

①パイナップルの果肉を適当に潰す。
②パイナップルの果肉を入れて、いつも通りお茶を淹れる。必要なら茶漉しで濾す。

以下、味の感想。写真はただのお茶なので割愛。

割とパイナップルさわやかフレーバーがする
なんか、味は若干お茶の苦味があるかなくらいで、香りがパイナップルとほうじ茶が手を繋いで鼻を抜けていく感じがする。
パイナップルで高音域をカバーして、ほうじ茶がベース弾いてるみたいなそんな感じ。

4oくん曰く、「パイナップルの香りはいわゆるトップノートと呼ばれるものなので、その感覚は正しいです」らしい。

生果実を使ったフレーバーティーは、専門店クラスでしかまず味わえないそうだ。
千切りのパインコアを冷凍しておけば、多分いつでも楽しめるだろう。

総評;パインコア、捨てるな。

 肉の味付け、野菜としての使い道、フレーバーティーの原料と、三つの使い方を提示してきた。
これだけ多様な使い方ができるパインコアを、捨てるなんてもったいない。

 ただ一つ問題があるとすれば、「中産階級以上じゃないと、丸ごとのパイナップルを買う余裕も、パインコアを調理する時間もない」ということか。
それは本当にそうだと思います。

強いて丸ごとパイナップルを擁護するなら、「丸ごとパイナップルは、家族で食べるならかなり量が取れるので、コスパがいい」ということと、「台湾産パイナップルは比較的フェアな取引が行われているので、経済的に安心できる輸入食品である」という点だろうか。

まぁほんとに……生活に挑戦をする余裕がある人は、試してみてください。


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