12月8日の漢方養生♪
脈が教えてくれる、季節ごとの体からのメッセージ
脈を測ると聞くと、心拍数や血圧を思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも漢方の「脈診(みゃくしん)」では、脈は単に心臓の動きを知るためだけのものではありません。
体全体のバランスや、その人の体質、さらには季節による変化までも映し出す、大切な手がかりと考えられています。
漢方では、健康な脈にも季節ごとの特徴があると伝えられています。
春は、新しい命が芽吹く季節。
体のエネルギーも外へ向かって動き始めるため、脈は弓の弦のように、少し張りのある力強い印象になります。
夏は、生命力が最も盛んになる季節。
脈にも勢いがあり、のびやかで活気にあふれた状態になるとされています。
秋になると、自然界は少しずつ静けさを取り戻します。
それに合わせて脈もやわらかく、羽毛に触れるような軽やかな感触へと変わっていくそうです。
そして冬。
生命エネルギーは体の奥へと蓄えられるため、脈も深く静かになり、まるで小石に触れるような落ち着いた感覚になると表現されています。
数値ではなく、「弓の弦」「羽毛」「小石」といった自然の姿で脈を表現するところに、東洋医学ならではの奥深さを感じます。
昔の人は、自然を観察し、人の体もまた自然の一部として見つめていたのでしょう。
だからこそ、季節が変われば体も変わる。
その変化を当たり前のこととして受け入れ、暮らし方や食事を整えてきました。
私たちも、「最近なんとなく疲れやすいな」「冷えやすくなったな」と感じたら、それは体が季節の変化を教えてくれているサインかもしれません。
自然の流れに逆らうのではなく、寄り添いながら暮らすこと。
それが漢方養生の大切な考え方です。
忙しい毎日の中でも、ときには自分の体の声に耳を傾けてみませんか。
季節を感じることは、自分自身を大切にすることにもつながっていくはずです。
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※参考文献一覧
薬日本堂のおうち漢方365日
2021年、家の光協会
