ちんちん虫のその後
今週は、おはなしの断片で締めくくられるはずだったのだが……ひどい目にあったので、書き残しておく。
別に後世の誰の教訓にもならないけど。
ちょうどぱちこは、風呂場で顔を洗う前に、ソウさんからのコメントを読んでいた。
なんでそんなタイミングでスマホ見よんねん、と思われるかもしれないが、そっとしておいてほしい。
そして、返信するわけでもなくスマホを置き、顔を濡らす。洗顔フォームを泡立て始めたところで、ふと気がついた。
風呂場の床をカネタタキが歩いている。
ぱちこの手はあわあわだ。
同じタイミングで、最初に暮らしたかわいいさばねこのすずさんも、浴槽のふちを歩いて足を滑らせお湯にダイブしたのだが、笑うしかできなかった。
だって、手があわあわだから。
仕方がない、顔を洗った後でまだ歩いていたら、助けようと思った。彼ら、跳びはねるので、そのうち勝手に移動するかもしれない。
そして、思い出した。
ソウさん!
いま、まさに、ちんちん虫が歩きよるで、風呂場の床を!
よし、コメントへの返信はこれにしよう。
元の記事の内容にもいただいたコメントにもなんの関連もないけど、ソウさんなら分かってくれるやろ。
そんなことを考えながら、泡だった洗顔フォームを顔に塗りたくった、そのとき、左あし、正確に言えば、左太もものより臀部に近い部分に違和感を覚えた。
え
このちんちん野郎め、うちの脚に乗ってきよったぞ!?
なにしてくれんねん!
やめて!
あわあわやねん!
え!?!?!?
なんかちくちくする!
いたい!
地味にいたい!
こいつ!
ちんちん虫のくせに、食べてきよる!
「むーーーー!!!む!!!!むー!!!!!むーーーーー!!!!」
ぱちこは、言葉にならない声をあげた。
だって、顔があわあわだから。
顔も手もあわあわで、対処のしようがない。
とにかく!
一刻もはやく顔を洗ってすすがないと!!!
叫ぶぱちこ。
噛むちんちん虫。
ようやくあわあわを解消してなりふり構わずやつを払いのける。
どこいきやがった、今すぐ窓辺に戻してやる!
そう思って振り返った床に、やつはいなかった。代わりに、背中がモゾモゾする。
やめろっ!
どこ逃げてんねん!
ほんまにやめて!
もう噛まないで!
虫が全裸のぱちこを這っているキモさよりも、噛まれた痛さが嫌だった。
体をくねらせながら必死で鏡を見るぱちこ。
いない!
背中にいない!
どこ行った!
ありとあらゆる背中を叩きまくるぱちこ。でも、体が硬いので思うように動けない。
結局、左脇から胸に這ってきているところを捕獲した。
このど変態め!
ゆるすまじ、ちんちん虫!
今後、こいつらの声を聞いても、風流な秋の夜長の気持ちになんてなれないだろう。
ぱちこは憤慨しながら体を洗い、ようやく、湯船につかる。
窓辺をうろうろしているちんちん虫を横目に、このひどい事態は、ソウさんへのコメントでは書ききれないと判断したぱちこは、思い立って、やつの写真を撮影した。
虫が嫌いな人には申し訳ないが、犯人を吊し上げないと(タイトル画像に)気が済まない。
とはいえ、このまま出すのはさすがに気が引ける。なんか、加工しよう。
昨日、微妙に加工に成功した(と本人はいたってご満悦である)から今日もいけるだろう。しかし、これをどうしてやろうか。
ハートか?
ハートとかにしてやろか?
背景は森にするか?
ニヤけながら、タイトル画像を加工する。
ふと、見ると、お湯の上にカネタタキが浮いていた。
仰向けで。
どんだけうちを困らせたら気がすむねん!!!
逆に大好きか!
大好きで跳んできたんか!
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