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姉がわけのわからないことを言ってきます 2

 「Grokとか必要ないし!自分で妄想したらいいだけやん?」という問題発言をしてくるぱちこの姉は、今日で49歳になる。
 誕生日を前にして、またしてもわけのわからないことを宣ってきたので、記事にしてやろうと思う。




「大変なんよ、あと一年しかないんよ」

 ある二月の夜、姉はそう言い出した。何がやねん。

「このままでは、何も成し遂げられん!」

 どうやらこの人、五十歳になる前に、何かを成し遂げたいらしい。
 なんでだ。あんた、不惑じゃないのか?
 ぱちこは、十年前のことを思い出す。四十歳になる前にも、姉は似たようなことを宣っていた。なんだっただろうか。
 ただ、あのときは、四十歳になるまでに、ではなく、四十歳になったら、なんちゃらしない宣言だったはずだ。なんだっただろう。
 非常にくだらなくてどうでもいいことだったはずだ。そして、ものの数日でその決意は崩れ去ったのだ。
 だからぱちこは、親切にも話の腰を折ってあげた。

「いや、もう無理やろ、あきらめ。いつも似たようなこと言うけど……できた試しないやん」

 むしろ、なぜ、この期に及んでそんなに前向きなのか分からない。もう五十年も自分をやっていれば、自分がどうなるか、分かりそうなものじゃないか。だから不惑なんだぜ。
 しかし、七つも年下のイモートの言葉はあまり刺さらなかった。姉を通り抜ける。

「そうなんよ、だから、何かを成し遂げるのは諦めようと思って」

 それならよかった、こちらも安心だ。

「そやけん、捏造することにしたんよ」

 は?

#なんのはなしですか  ?

「このまま、一年間過ごしても、今更何かを成し遂げられたりなんか、するわけないやん! その代わり、この五十年間の歴史を改竄せないかんのよ」

 これが、我が姉である。
 この姉にして、ぱちこがあるのである。おかしいのはぱちこではない。姉が!おかしいのだ。ぱちこはこのおかしなやつの影響を多大に受けて育ってしまった。
 ちなみになのだが、ぱちこがせっせと雲岬町について妄想し、これは、小説などで表現できるものではなく、世界そのものを表現しなければならないと、真剣に考えていた間、姉は姉で、全く別の世界を構築し、これは、文章でのみあらわすのは難しすぎる、世界そのものを……と、真剣に考えていたらしい。
 あとで、ぱちこが、ぱちこの世界は、というラスエトと(姉はあの話を全部読んでいる)雲岬町について、説明したときに発覚して二人で背筋が凍りついた。双子じゃないんだが、産まれるまでにタイムラグめっちゃあるんだが、シンクロしてて怖い。

 そんな姉である!
 なんか、これまでの人生を改竄とか、ぱちこが言いそうでやじゃね!?

「そういうわけで、あと一年で人生を捏造せないかんのよ」

 姉は続けてそのプランについて何か言い出した。ぱちこは加熱する姉を遮って、これだけをねじ込んだ。

「お姉ちゃんそれ、箇条書きにして! 大事なとこだけ、箇条書きに!」

 このままでは、旧約聖書のようなストーリー仕立ての年代記が作られてしまう!
 それでは間に合わない!

 が、姉はまるで聞いていなかった。
 まだ何か、捏造プランについて述べている。
 まあ、いいか……どうせ、すぐ忘れんねん、この人。忘れてまた大騒ぎすんねん。


 ぱちこはそれで思い出した。
 29歳の姉は、言った。

「30歳になったら、うんこって言わん!」

 このころ、姉は家族がケータイを機種変するたびに、最初のメールに「うんこ」と送りつけていた。小学生男子かよ?
 が、それはあえなく玉砕。
 39歳の姉は、今度こそ、もううんことは言わない!と叫んだ。

 が、ぱちこは覚えている。
 数年前にぱちこがiOSに変えたとき、またしても、うんこ、と送られてきたことを!


 ちなみに、これは、二月の初めの話だったのだが、彼女はたった二週間で捏造プランについて忘却したことを記載しておく。
 その上で言った。

「大丈夫よ、まだ一年もあるけん」

 姉よ。
 そう思って、もう十年経ったのではなかったのか?
 イモートの予想では、あと二回は大騒ぎをするが、最終的に来年、二人ともこの話を忘れていると思う。

 万が一、万が一にもですよ?
 ぱちこが将来、五十年の人生を捏造しようとしていたら、このURLを提示して誰か止めてください。

 お姉ちゃん、お誕生日おめでとう💎




#なんのはなしですか




雲岬町はこちらです
姉の町のことは
知りません





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