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企業のAI活用は、想像よりちょっと進んでいるかもという話

生成AIの業務活用がいよいよ本格化の兆しを見せています。

皆さん、こんにちは。企業を総合サポートする株式会社K.I.D.S.の吉江彰洋です。

K.I.D.S.では、AIに関するご相談も多くいただいています。最近、相談内容に変化が生まれてきたので、思うところを記しておこうと思います。

●生成AIの導入支援からはじまって…

ChatGPTが登場したのが2022年11月30日(いずれ歴史の年号になるかも)。以来、性能アップと比例して、生成AI関連のご相談をいただくことがが増えました。ただ、その傾向は当初からかなり変化しています。

最初のうちは「どのAIがいいのか」といったものでした。ChatGPTやGeminiといった汎用モデルのどれが業務に適しているかを紹介したり、依頼を受けてそれらを利用したSaaSを比較・評価したりといったイメージです。

背景には「生成AIは本当に業務に使えるのか」や「AI搭載をうたう製品が多すぎる」といった広い意味での疑いの目があったように思います。

SNSでは「AI驚き屋」が毎日騒いでいるし、新しく出てくるサービスはみんな「AI搭載」をうたっている。どこまでが広告で、どこまでが本当に使えるかが見えづらかったんですね。

ただ、その段階は終わりつつあって、2024年の半ばくらいから「AIをどう使いこなしたらいいか」という相談が増えました。

どの業務に対し、どの生成AIをどのように使えばいいのか、時には具体的なプロンプトを設計したり、習熟度の低い人でも使えるように、あるいはそんな人でも確実にAIに触れるように工程を検討したりしています。

●エンジニアなしでも開発 レビューが大事に

そして今年になって増えているのが、生成AIのアウトプットに対するレビューです。「AIを使いこなせてきたけど、本当にこの出力内容でいいかわからない」といった内容ですね。

クライアントの中には、実際に生成AIを使ってアプリやWebサイトをつくっているところがあります。しかも、社内にエンジニアがほとんどいなかったりする。場合によってはゼロというところもあります。専門知識がなくても、プロダクトをつくれる世界がすでに到来しているんですね。

ただ、専門知識がないので、一見大丈夫そうなところまではわかるけど、深いところまではチェックができません。そのため安全なのか、安定して動くかに確信が持てない。

たとえると「オムライスをつくって」という指示はできるし、実際にオムライスらしきものも出てくる。でも、ケチャップライスとバターライスのどちらにするかといった選択肢が頭にないし、適切な食材の種類や鮮度がわからない。

家庭の料理と一緒で、ほとんどのものは"とりあえず"食べられます。でも、お店で出すとしたら味はもちろん、盛り付けも大事だし、アレルギーや衛生面など配慮し、クリアしなければならないポイントは増えます。

これが「自動車をつくって」という指示なら、経験者がほとんどいないのでチェックはより難しくなるでしょう。

プロダクトとして世に出すには、単に「つくれればいい」だけではダメということですね(言い換えると、素人がつくった"アカン料理"が世に出ている可能性もあるということでもあります)。

K.I.D.S.は、IT系のコンサルファーム出身者が多いため、こうした企業内部の技術力を超えたアウトプットのレビュー&修正のご依頼をいただくことが多いというわけです。

●「チェックできる経験者」の必要性は残る

最近、生成AIでコンサルの仕事がどう変わるのか、という記事をよく目にするようになりました。大枠をいえば、調査や仮説づくりの大部分は生成AIに任せて、コンサルはその検証や、クライアントへのAI実装に力を入れるべきといったものです。

 コンサル業界に限らず、世界中のWeb情報に基づいた調査・分析は民主化される。そうした中で、コンサルティングファームは、それとは差別化された「独自のナレッジ」を蓄積し、付加価値を高めることが求められるようになっていくだろう。

https://www.sbbit.jp/article/cont1/167102

 たとえば、調査・分析や戦略策定などはAIを活用しながら効率的に進めつつ、顧客のAIエージェント型への業務プロセス変革をコンサルティングメニューとして用意し、提案・実施していくような方向性が考えられる。

 そのほか、顧客の業務オペレーションの中にコンサルタントが常駐し、AIエージェント型の業務プロセスへの変革を伴走しながら実行していくこと、さらには経営課題解決のために設計された生成AIやAIエージェントをソリューションとして販売・展開していく、などの方向性が考えられる。

https://www.sbbit.jp/article/cont1/167102

実際にクライアント側が生成AIを使うようになって、この流れになっているなと感じます。企業の大小にかかわらず、支援に入った段階で前述のような試作品やそれなりの仮説が構築されていることも明らかに増えました。

ただ一方で、知見やノウハウがないと広い視座で検証することはできないんだな、ということも改めて感じています。

もちろん、いずれここにもAIが入ってくるんでしょう。AIのレベルが上がるほど、それを評価できる能力や経験のある人は限られてくるはずです。

ただ、これもよく言われることですが、責任をとるのが人である以上、チェックできる人のニーズそのものは残るんじゃないかとも思っています。そうなったときにも、引き続き安心・安全を付与するお手伝いができるよう精進したいと思っています。

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