北へ 1
2024年春のお出かけ記。10年ほど前に、志波城のマスコットキャラクターしわまろくんとのTwitterでのやり取りから、志波城へ行ってみたいと強く思うようになりました。元々、東北三十八年争乱には並々ならぬ関心があったものの、子育て期にバイクも車も手放しているし、大病を得た後には日常生活に支障を来す程視力も低下して、と、降り掛かってくる火の粉を払うだけで精一杯だったのが、気づけば術後フォローもあと2年、人工レンズ固定ではあれど歩くことに支障が出るほどの視力でもなくなり、退職して時間の束縛も解消され、あれ?私、もしかして志波城行けるのでは?と言うか、今行かないと二度とこんな機会無いのでは?。
このをみな、をかしきことあらむとて、夜な夜な電子の江へと出でてさまよふ。さなることなど、なにかべちのことにあらずとも、そのこころにをかしと思ほゆることなどしるしたるものなり。誰か知るらん魚の楽しからずや、ただ知れるは猫の楽しみのみ。

長らく公共交通機関で旅行らしい旅行をしていないので、すっかり忘れていた計画をたてる楽しみ。
この際バイクを調達するかと一瞬迷ったものの、費用が桁違いになるのでやめて、乗ったことのない車両や席を楽しむことに。そもそも東北新幹線に乗ったことが無い。いわきより北に行ったことが無い。
帰る日を決める必要は無いけれどGW前には帰って来たい。体力に不安があるのと、周辺をゆっくり見て感慨に耽りたいので一日にあっちこっちは行けなさそう…
気ままに行けそうと思ったけれどそんな好き勝手ができるわけでもない還暦過ぎの一人旅。
どうやって陸奥国まで行くか考えている。
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) February 3, 2024
TOKIOまで行くのはどうにでもなるから、そこからはやぶさかなぁ…一気に一番北まで行って、ゆっくり南下しつつ寄り道するか…
ぅぅバイクで行きたい…バイクで…(無いし買うと高くつきすぎ)
行きたいとこリスト作ってみて気づいたけど仙台以南で行っときたいところが意外となかった😕下野国分寺跡くらいしか思いつかない…そんなはず無い…
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) February 3, 2024
小杉放菴記念日光美術館…歴博佐倉…い、いかん、欲が出てくる、一旦考えるのやめよ。
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) February 3, 2024
一番行くのが困難だと思っていたところに絞ろう…
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) February 3, 2024
志波城、徳丹城、胆沢城、達谷窟毘沙門堂、多賀城跡、多賀城廃寺跡、郡山遺跡…いやまて平泉まで行くのに中尊寺と毛越寺に行かないってどうなの私?。
あれれまた行き先が増えちゃったゾ。
とにかく最も北にあって最も行きたかった場所へ真っ先に行こう。
私が行きたい場所は平日なら観光客が殺到することも無さそう。
ザッとWebを当たったところGW前なら前日でも宿が取れそう。
じゃあもう行っちゃおう!行ってから考えよう!
みどりの新幹線、新鮮…😯
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
朝ごはん食べてないけどお腹が空かない…
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
こっちに住むようになってから、ひかりもあまり乗らなかったからか、車窓からの景色の流れ具合がもんのスゴイ速さに感じる。なお通路側の席。
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
窓側は全席無かった… パタッ_(:3」∠)_
初めて乗ったはやぶさ、月曜早朝の静岡駅で盛岡までの切符を買う時点でグランもグリーンも全席無く普通席窓側の席も無く、そういうもんかと驚くなど。天気が今一つで、予報では北上すれば晴れると表示されているものの一向に雲が切れず気が揉めるったらない。
やがて一関を過ぎた辺りで急速に青空が広がり始め…
じゃーん pic.twitter.com/G8WzL7Hd1J
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
盛岡駅のコインロッカーに荷物を突っ込んで連絡通路でハッと立ち止まる。い、岩手山、だよね?ホンモノを見てるんだよね?私?。
当たり前ですがそのくらいの感動があったのです。
来たんだ、私、盛岡に。
来たよ!しわまろくん! pic.twitter.com/XLoJkhi671
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
自分が盛岡に居るんだと思ったらもう矢も盾もたまらず、タクシーで志波城へ。パンや飲物は買ってあったので朝ごはんも後で良いや、くらいの無我夢中さ。
月曜日なのでガイダンス施設はお休み。開いていれば政庁でお仕事している官人さんの展示や、ガイダンスビデオ(以前Webで拝見しましたがよく考えられている映像作品でした)などが見れるかと。




定間隔で外郭築地塀に作られた楼。築地塀の柿葺きの屋根がイイ感じに年季が入ってきて、草が生えてるの最高かな🥰 pic.twitter.com/aTk3FRqU7e
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024





外郭南門を入る。大路の両側の欅がえらく立派になってて驚く。 pic.twitter.com/3RCA2eydNP
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
以前、しわまろくんのポストで見た大路の欅の若木が成長して貫禄が出ていました。はるか向こうに政庁南門が小さく見えています。
駐屯兵が使用していたと考えられる竪穴式建物、復元(土屋根は無し)と骨組みと。骨組みは南側から撮っています。カマドの向きがわかるかしら。 pic.twitter.com/UWjfvOwamJ
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
志波城の外郭内では築地塀に沿うように竪穴建物跡が多く検出されていて、駐屯していた軍団兵士が寝起きしていたのではないかと考えられているようです。復元は茅類で地上部が葺かれていますが当時は土屋根だったかも。
念の為、養老令の軍防令には東辺・北辺・西辺の諸郡では人居は安全な城堡の中に置き、田の近くには道具を置く小屋だけを設置するようにと定められているので、私自身は最北の城柵には駐屯兵・俘囚兵だけでなく柵戸も住んでいたと考えています。
政庁南門 pic.twitter.com/ISF8LdHRNA
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
広い政庁内廓。やや右奥に正殿があって、両側に脇殿があった。他にも遺構は見つかっているみたい。 pic.twitter.com/WwyA19jHdb
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
今日は展示室には入れないのですが、初夏を思わせる陽射しの中、雉が鳴き、辺りは花盛り。日陰になっているベンチを見つけたので、鳥たちの声や虫の羽音や濃密な春の草木の香りの中で腰掛けているだけで幸せ。
わずか9年間だったけれど、ここが最北の城柵だった時期があった。その間は軍団兵も駐屯していたし、おそらくはここで朝貢や饗応もしていた、のよね。
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
胆沢城から鎮守府を移すつもりだった(実際に移った説も)のが、徳丹城の新設へと方針が変わったのは、城柵の北を流れる雫石川(城柵内の水路の水源でもあった)の氾濫域が広く、何度か水害を被ったためだろうと考えられています。 https://t.co/0Yt3bGQFgG
— 賀茂史女/かものふひとのむすめ (@k_h_musume) April 22, 2024
2025年5月の追記としてですが、2024年秋の東北歴史博物館 多賀城1300年記念特別展や2025年春の近つ飛鳥博物館 春季特別展 百済王氏〜絶統を紹ぎ興す〜 を経て、「鎮守府」の実態・実務・権限をある程度具体的に想定しないと律令国家の東北経営を考えるのに不充分だなと実感したのでありました。
これまでは漠然と「移転した」を、鎮守将軍を始めとする属する官吏と武装兵士の駐留する場所が移った位の想定だったのです、私、全然ダメじゃん!。
上記二つの特別展と特別講演・国際シンポジウムについてもいずれ覚書を残したい。
盛岡駅方面の宿へと郊外の田園風景の中を歩きながら、とてつもない既視感に襲われたのですが、なんだろうと考えてみたらTVアニメ版ハイキュー!でのロードワーク中の背景がまさに目の前に広がってたんですなアレは。
そして雫石川に掛かる橋を渡ったのですが、まーなんて素敵な河川敷。


志波城古代公園について。
