信号処理入門 03回帰モデル
世の中にはものまね芸人や似顔絵師という職業があります。彼らは人物の特徴を捉え、「うまくわかりやすく表現」しています。一方小さな子供がお父さんを描いた絵では、ドラえもん?コロ助?オバケのQ太郎?に見える経験をされたかたも多いと思いますが、特徴をうまく表現できないようです。
話は飛躍しますが、代弁・代筆の職業(士業)も考えてみると「うまく表現する ➡ プロフィット」と思います。この世の中はモデル化することに価値があるとB2は勝手に考えています。
表紙画像はGoogle Geminiで生成したもので、体格や容姿の異なる宇宙人の中心に彼らの代表モデル(宇宙人グレイのアイコン)を配置してみました。 今回は「モデルを数学的に作る方法」を紹介します。
「線形1次結合曼荼羅」から「回帰モデル」について説明します。
最小二乗法
統計学教科書初頭で、ばらつきのある実測データを1次関数モデルにあてはめる道具として最小二乗法が登場します。下図は身長・体重の1次関数近似モデルで、分布の傾きa(相関係数)とy軸切片bを「回帰手法」を用いて計算したものです。最小二乗法の計算は、平均と共分散をもとに機械的に計算することができます。詳細は統計学の教科書を参考にしてください。

を単回帰と呼び、モデルと実測値の差を残差と呼んでいます。
回帰モデル計算では「残差の最小化」によりモデルパラメータを求めます。
「残差平方和」などを最小にする条件を求めること
= モデルパラメータを決定すること
= 「評価関数を最適化すること」 は等価です。
の2種類があるとB2は経験的に考えています。
多変量解析とマハラノビス距離
単純な1次関数回帰モデル(y=a∙x+b+ε)では予測精度が悪いため、説明変数を増やした多変量解析回帰モデル(y=a1∙x1+…+an∙xn+b+ε)があります。
サンプルデータ数m,説明変数次元nの行列式にし、残差平方和を最小化する係数列ai(i=0…n)を計算します。
多変量解析(=分散分析=主要因分析)で重要なのは、説明変数の数を事前に減らすことと、物理単位の異なる説明変数をモデルの成り立つ範囲(品質工学では水準と呼んでいますが)で正規化することです。
(1)説明変数x1~xn間の直交性 ➡ モデル次数nは小さいほど良く、
他説明変数と従属性のあるものは削除して次数を落とす。
(2)目的変数y,説明変数x1~xnの単位系が異なること
➡ 各説明変数の変動範囲を把握し正規化(水準の統一)しておく。
(3)分散分析などによる寄与度の事前把握 ➡ 共分散行列などで
目的関数yに説明変数x1~xnがどの程度寄与しているのか事前
評価し、寄与度の低い説明変数は削除して次数を落とす。
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多変量解析についてマハラノビス距離という概念があります。一言で言うと単位系の異なる説明変数をまとめて一つの物差し(スカラ量)で表現する手段です。計算手法や原理の詳細は統計学教科書を参考にしてください。

多変量回帰モデルの応用
静的な多変量解析以外に時系列への回帰モデル応用があり、いわゆる信号処理分野でのデジタルフィルタ理論,音声技術(ウィナーフィルタやカルマンフィルタ),制御分野のLTI(線形ダイナミック)システムモデル,システム同定(旧ARMAX数学モデル)として発展してきました。
これらは全く同じ概念とB2は考えています。

詳細は「信号処理入門」の「第2章 ノイズと統計学」,「第8章 数理モデル」で説明しています。
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