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【読書】イランで村上春樹を読むのは命がけ?!

『テヘランでロリータを読む』
河出文庫。
著者:アーザル・ナフィーシー
訳者:市川恵里

この本は、命がけで
『ロリータ』や
『グレート・ギャッツビー』
『高慢と偏見』を
果敢に読んだ女性たちの回想録です。
言葉通りに、命がけの読書です。

テヘランはイランの首都ですね。
イランはいまだ女性には
厳しい戒律が実践されている国で、
とりわけ欧米文化に触れることは
厳しく取り締まられている国です。

だから、
おおっぴらに
女性が『ロリータ』や
『グレート・ギャッツビー』を 
読むことは厳禁なのです。 

それでも、なお、
有志だけで集まり、
政府や警察に捕まらないよう
隠れながら、
『高慢と偏見』や『ロリータ』を
読んだ人たちの回想録は
正直、同じ現代の話とは思えません。

日本では、
『グレート・ギャッツビー』を読んで警察に捕まることはありませんから。
(あ、でも、太平洋戦争の時代は
読めませんでしたね)。

アメリカとイランが
戦争していた時も
戦争していなかった時も、
イランでは『ロリータ』を
読めない状態が続きますね。

なんて不自由な国でしょう。

イランはイスラム圏内でも
サウジアラビアなどと違って、
女性が西欧的教養を取り入れることに
反対する特徴があるようです。
 
この本が刊行されたのは2003年で、
もうさすがに今はイラン社会も
女性が西欧的教養を
身につけることに対して
緩やかになったかなと思いました。

でも、最近アメリカと戦争状態に入り、
いや、アメリカのトランプが一方的に
ミサイル攻撃をしかけてますが、
今のイランを支配してる宗教指導者は
2003年頃にイランを牽引していた
指導者とほとんど同じ思想らしい。

ということは、
『高慢と偏見』や『ロリータ』を
読むのは相変わらず命がけなんです。

決してイラン政府が悪だと
決めつけてはなりませんよ。

ただ、ざっくり言うと、
西欧的な文化や思想は
人間を幸せにはしない、
というイスラムの思想哲学を
実践している、
世界でも珍しい、
勇敢な国ということもできます…。

でも、読書の自由、
読書の権利を奪う信条には
やはり従いたくはありません。
少なくとも私は…。

明日から
村上春樹を読む人間は
警察に捕まるゾなんて国になったら
どうしますか?

村上春樹の小説には
西欧的な文化や娯楽が
たくさん出てきますからね。

実際、イランでは
村上春樹は堂々と読めるのかしら?

それはさておき、
84年前は、
この日本でも、
太平洋戦争の敵国だった西欧文学は
読むことは禁止されてたんですね。

決して、SFチックな話では
ないんですよね。
恐ろしい。

もしも、
この日本で、
西欧文学を読んだら逮捕される!
となったとしたら、
私はそれでも勇敢に読むだろうか?

警察に逮捕され、
最悪、処刑されるとしても、
私は読書を貫けるだろうか?

隠れながら、 
逃げながら、
命をかけて読書を続けたい。

読書を奪われた人間として
生き続けるのは、
もはや魂を奪われた肉塊に
過ぎないに違いないから。

毎日のように
戦争の話がネットニュースで
流れてくる今、
読書の自由、読書の権利は
当たり前にあると思っていては
行けませんね。 

まずは読書する権利が
保障されていることに感謝します。

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